就活では、企業が学生のSNSを調べて、日頃の発信などを確認する可能性があります。非公開アカウント(鍵垢)であれば投稿を見られる心配はありませんが、プロフィールの内容や公開範囲を見直しておくことは大切です。
本名ではない裏アカウント(裏垢)の場合でも、プロフィールや公開されている投稿から本人が特定される可能性があります。誤解を招くような内容が残っていないか、事前にチェックしておきましょう。
この記事では、就活で企業がSNSを調べる理由や、不利になる可能性がある投稿例、就活前に見直したいSNSのポイントなどを解説します。
この記事でわかること
- 企業は学生の人柄や自社との相性などを知るためにSNSを調べる場合がある→SNSを調べる理由はこちら
- 誹謗中傷や非常識な行動に関する投稿は避ける→就活で不利になる可能性がある投稿例を見る
- 就活前は投稿内容の見直しやプロフィールの整備を行うことが大切→見直したいポイントはこちら
就活ではSNSが調べられる可能性がある!
就活では、企業が学生のSNSを調べることがあります。近年はスマートフォンやSNSが生活に馴染んでいることもあり、採用活動の一環として、応募者のSNSアカウントを特定し、発信内容を確認する企業が増えています。
企業が学生のSNSアカウントを検索して特定することは違法ではなく、公開されている情報を確認すること自体も法律上の問題はありません。
SNSは企業との相互理解の場にもなります。公開範囲や発信の仕方を自分が安心できる形に整えておくと就活でも自分らしく臨めるでしょう。

一部企業ではSNSで未成年の飲酒・喫煙が発覚したことが原因で不採用になったケースもあるようです。
企業が学生のSNSを調べる理由
企業が学生のSNSを調べる理由は、ES(エントリーシート)や履歴書、面接だけではわからない人柄や、自社との相性などを知ろうとしているためと考えられます。SNSは投稿者の価値観や姿勢が表れやすく、発信内容やコミュニケーションの取り方を通して、普段の人柄や協調性などを読み取ることができるためです。
また、誹謗中傷や攻撃的な発言、過度な飲酒・違法行為、企業の内部情報の公開などがないかを確認することもあります。

入社後にトラブルが起きたり、社員のSNS投稿が原因で企業側が批判を受けたりするリスクを避けたいためと考えられます。
就業規則などでSNSの使用を制限している企業もあり、その場合は、入社前に確認や注意を受ける可能性があります。例えば、私的なSNS使用方法の指導のほか、個人アカウントでのマーケティング・広報行為の使用禁止といった事例があるようです。
企業が実際にチェックするSNS
企業がチェックする可能性があるSNSの種類は「X」「Facebook」「Instagram」「TikTok」などがあります。それぞれの特徴は次のとおりです。
| SNSの種類 | 特徴 |
|---|---|
| X(旧Twitter) | ・拡散性が高く、投稿が広まりやすい ・過激な表現や誤解につながる内容が拡散されやすい |
| ・実名登録者が多く、本名検索でアカウントが見つかりやすい ・公開されている投稿やプロフィールから、学歴・交友関係などがわかる | |
| ・写真やストーリーに交友関係や日常の様子が投稿される傾向 ・交友関係や日常の様子、価値観などが伝わりやすい | |
| TikTok | ・日常の行動パターンや価値観が表れやすい動 ・画の雰囲気や話し方、編集の仕方などわかりやすい |
SNSはどこまで見られる?非公開・鍵垢でも見える?
企業が確認できるSNSは原則として、公開されている範囲です。非公開アカウントや鍵アカウント(鍵垢)の場合、企業が確認できるのは、本人が公開設定にしている投稿やプロフィールのみです。
ただし、鍵アカウントでも、アカウント名やアイコン、プロフィール、フォロワー数などの情報は表示されます。公開されている範囲の情報でも、アカウント名(本名・イニシャル・誕生日など)、学校名、部活などから本人を特定できる場合があります。
なお、鍵アカウントに不正にアクセスして情報を取得する行為は違法とされています。そのため、公開していない内容が第三者に確認されることは通常ありません。
SNS調査で自分のアカウントや裏垢はどうやって特定される?
企業が学生のSNSをチェックする場合、まずは各SNSで本名を検索して確認することが考えられます。そのため、アカウント名やプロフィールに本名の記載がなければ、単純な名前検索だけで即座に特定される可能性は低いです。
ただし、アカウント名が本名と異なる場合や、プライベート目的で作成した匿名の裏アカウント(裏垢)でも、次のような情報の積み重ねから、学生本人である可能性が高いと判断される場合があります。
特定につながりやすい情報例
- 本名の一部が含まれるアカウント名
- 生年月日
- 学校名、卒業年
- 部活名、サークル名
- 居住エリア
- 投稿している画像や文章
- フォロー、フォロワーの傾向
例えば、プロフィールや投稿に学校名を記載していなくても、投稿している画像や文章にその学校特有の話題(学園祭の名前やキャンパス名など)が含まれていれば、どの学校の学生かわかる可能性があります。
SNS調査を外部に依頼して調査している企業もある
近年、企業によっては、学生のSNSを外部の調査会社に依頼して確認することもあります。その背景には「入社後のリスクを避けたい」「顧客情報や機密情報を扱う社員として問題がないか確認したい」「組織の安全性を高めたい」といった理由があると考えられます。
SNSの調査と聞くと不安になるかもしれませんが、企業が確認するのはあくまで「公開されている情報」のみです。調査会社でも、公開範囲内の情報だけが対象となり、プライバシーを侵害するような方法は取られません。鍵アカウントの内部を確認する、不正ログインするといった行為は違法であるためです。

応募先の企業がこうした調査を実施する場合は、事前に応募者からの同意を得るケースもあります。
見られると就活で不利になる可能性があるSNS投稿例
SNSを見られる可能性があることを踏まえると、学生は就活で不利になる可能性があることをしないように心がけることが大切です。
不利になる可能性がある投稿例
- 他人や特定の団体への誹謗中傷
- 愚痴などのネガティブな投稿
- 内定先企業やアルバイト先の機密情報を含む投稿
- 過度な飲酒・喫煙・深夜のパーティー写真
- 非常識な行動(違法行為・迷惑行為)の投稿
他人や団体を攻撃する投稿は、協調性や社会性に課題があると受け取られる場合があります。「普段から攻撃的な発言が多いのでは?」「組織に馴染めない可能性がある」といった不安要素となるかもしれません。
社内事情や顧客情報、内部の愚痴などを投稿すると、「情報の取り扱いや守秘義務への意識が低い」という印象を与える可能性があります。
また、学生生活の一部とはいえ、過度な飲酒や夜通しのパーティー、危険な行動が写った写真は、自制心やモラルに不安を持たれるきっかけになることがあります。「社会人として節度ある行動ができるか」という面で注意して見られる場合もあるでしょう。
アカウントは消すべき?就活前に見直したいSNSのポイント
就活が始まる前に、SNSの状態をしっかり見直しておくことが大切です。企業が確認するのは公開されている情報のみですが、過去の投稿やプロフィールの内容によっては誤解につながる場合があります。
アカウントを削除しなくても、次の3つのポイントを押さえて改善すれば、安心して就活に臨めるでしょう。
投稿内容の見直し
SNSの過去の投稿には、これまでの自分の言動や行動がそのまま示されています。過度な飲酒・深夜の騒ぎなど不適切に見える写真、バイト先や学校の内部情報などは削除しておくと安心です。
自分の投稿だけでなく、タグ付け・メンションされた写真や投稿、友人の投稿に自分が写っている場合もあるため、あわせて確認しておきましょう。
プロフィールの整備
SNSのプロフィールは、非公開アカウント(鍵アカウント)でも表示されます。プロフィールに過激な表現や誤解につながる言葉がないか確認し、適切な内容に整えましょう。
説明文は、趣味や簡単な自己紹介程度にとどめ、無難な内容に留めるのがおすすめです。アイコンも目に入りやすい部分のため、意図しない受け取られ方を避けたい場合は、風景・イラスト・控えめな自分の写真に一時的に変更しておくと安心です。
アカウントの公開範囲設定
就活のためにSNSのアカウントを削除する必要はありませんが、気になる場合は非公開アカウント(鍵アカウント)にしておきましょう。公開アカウントのままにする場合は、企業側に発信内容を見られる可能性がある点を理解しておくことが重要です。
SNSによっては、公開設定のままでも投稿ごとに公開範囲を限定できる機能があります。必要に応じて設定を確認し、適切に管理しておきましょう。
例えばInstagramでは、ストーリーの公開範囲を特定のフォロワーだけにしたり、特定ユーザーの閲覧を制限したりできます。また、過去の投稿を一時的に非公開にする機能もあるため「削除は避けたい」という場合に便利です。
就活でSNSを強みに変える方法
SNSは非公開にして外部から見られないようにすることもできますが、就活でSNSを確認する企業が増えている今は、あえて公開してアピール要素として活用することも可能です。
使い方次第で、自分の強みや価値観、継続力を示す「ポートフォリオ」としても役立ちます。
SNSを強みに変える方法は次の3つです。
学び・挑戦・継続の記録を発信する
学びや挑戦、継続の記録を発信することで、自身の強みが伝わります。
投稿例
- 長期インターンやアルバイトで取り組んだこと
- 資格勉強・語学学習の進捗
- チーム活動やプロジェクトの経験
- 日々の小さな挑戦や成長の記録
こうした投稿は「継続して取り組める」「学びを言語化できる」といった姿勢が伝わります。面接で話せる内容が広がるきっかけにもなるでしょう。

ネガティブな表現は避け、前向きな投稿を心がけることが大切です。
ポートフォリオとして活用する
SNSは、さまざまな分野でポートフォリオとして活用できます。制作物を投稿しておくことで、活動内容を可視化しやすくなります。
デザインや写真、動画ならInstagramやYouTube、文章ならXやnoteなど、用途に応じてSNSを使い分けてみましょう。
投稿例と相性のよいSNS
- デザイン → Instagram
- 写真・動画 → Instagram、YouTube、TikTok など
- 文章 → X、note など
- プログラミング → GitHub(成果物の公開)、X(URLや概要のシェア) など
- 企画・イベント運営の記録 → Instagram、note、Facebook など
自分の価値観や大切にしていることを言語化する
SNSでは人柄が伝わりやすいため、自己理解を深めたうえで投稿すると、自分らしさを示すきっかけになります。無理に発信する必要はありませんが、自分が考えていることを投稿に残すことは、自分に合う企業を見つけるために役立つ場合もあるでしょう。
投稿例
- 人との関わりで大切にしていること
- 学生生活で力を入れてきたこと
- 影響を受けた体験や考え方
普段から気をつけたいSNSの利用方法
SNSは、就活をしている期間だけ気を付ければよいものではありません。日頃から適切な使い方を意識しておくことでトラブルを防ぎ、就活が始まってから慌てる状況を避けられます。
特に、次の4つのポイントを意識してみましょう。
投稿前に「公開範囲」と「第三者視点」を必ず確認する
投稿ボタンを押す前に「誰に表示されるか」「どんな風に受け取られるか」を一度立ち止まって考える習慣が大切です。
身内向けのつもりが全体公開になっていたり、意図しない形で拡散されてトラブルにつながったりすることも考えられるため、投稿前は慎重に確認しましょう。
感情的な発言はすぐ投稿しない
怒り・不満・愚痴など、感情に任せた投稿はあとで後悔する可能性があります。こうした投稿は一度下書きに保存し、落ち着いてから見返すのがおすすめです。
冷静になって見直すことで「誤解を招きそうだから言葉を調整しよう」と気付けたり「投稿自体を控えた方がよかった」と判断できたりする場合もあり、トラブルを避けることにつながるでしょう。
他人の写真・動画は「許可を取ってから」投稿する
友人や他人の顔が写っている写真を無断で投稿すると、トラブルの原因になることがあります。他人の個人情報が映り込むことで、意図せず迷惑をかけてしまう場合もあるため注意が必要です。
これは就活に限らず、社会人になってからも重要な姿勢となるため、日頃から意識しておきましょう。
内部情報・仕事・学校に関する投稿は控える
友人や他人の顔が写っている写真を無断で投稿すると、トラブルの原因になることがあります。個人情報が映り込むことで、意図せず相手に迷惑をかけてしまう場合もあるため注意が必要です。
これは就活に限らず、社会人になってからも大切な姿勢であるため、日頃から意識しておきましょう。
よくある質問
就活で企業にSNSを調べられるのは本当ですか?
企業が学生のSNSを調べるケースは実際にあります。書類や面接だけでは伝わりにくい価値観や人柄、自社との相性を知るために、公開されているアカウントをチェックすると考えられます。
裏垢(裏アカウント)や非公開アカウントでも、SNSの内容を見られますか?
非公開設定の場合、投稿内容までは確認されません。ただし、アカウント名やアイコン、プロフィールなどの情報は非公開でも表示されるため、誰でも確認できます。
また、裏垢(裏アカウント)の場合、投稿の内容やフォロー・フォロワーの傾向などから推測される場合もあります。
就活でSNSはどこまで調べられますか?
基本的には「公開されている範囲」のみが確認対象です。投稿・プロフィール・フォローの状況など、外から見える情報が調査対象になると考えられます。非公開アカウント(鍵アカウント)の場合、投稿内容まで確認されることはありません。
企業が就活で応募者のSNSを調べることは違法ですか?
公開されているSNSを閲覧すること自体は違法ではありません。あくまで、誰でもアクセスできる範囲の確認にとどまります。
SNSをやっていないと就活で不利になりますか?
就活において「SNSを利用していないことが不利になる」といった心配はほとんどありません。企業は学生のSNSを確認する場合がありますが、SNSよりも、書類選考や面接でわかる学生の経験や人柄、取り組んできたことを重視しているためです。
