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ChatGPTで自己分析を効率化!プロンプトとやり方をわかりやすく解説

ChatGPT 自己分析_アイキャッチ

文章生成や要約、質問回答が得意な「ChatGPT」は、自己分析に役立てることも可能です。 ChatGPTからの質問に答えたり、自分の考えを整理したりする過程で、思いがけない気づきや新しい視点が得られるでしょう。

この記事では、ChatGPTを使って自己分析を進める具体的なやり方やプロンプト例をわかりやすく解説します。ChatGPTを上手に活用して、効率よく自己分析を深めていきましょう。

この記事でわかること

  • ChatGPTに過去の経験について質問してもらい、回答していくことで自己分析を深められる
  • 会話を繰り返した後、回答内容から自分に合う職種や業界を提案してもらうのもおすすめ
  • ChatGPTに頼りすぎず、最終的には自分の考えを反映させることが大切

ChatGPTで自己分析を効率化できる!

自己分析は、自分の強みや価値観、行動の傾向などを客観的に整理する作業ですが、自分の力だけで行うのは難しいと感じるかもしれません。そんなときに役立つのが「ChatGPT」です。

ChatGPTは、自分の過去の経験や考えを文章として整理し、客観的な視点から分析することができる生成AIサービスです。プロンプト(AIへの指示や質問)の工夫次第で、まるでキャリアアドバイザーに相談しているように、自分の強みや向いている職種を見つけるサポートをしてくれることがあります。

ChatGPTが得意なこと・苦手なこと

ChatGPTが得意なのは、入力された情報をもとに情報を整理したり、共通する特徴を見つけたりすることです。例えば、サークルや部活動の経験、アルバイトのエピソードなどを伝えると、そのなかから「協調性が高い」「課題解決力がある」といった強みを見出して言語化してくれます。

また、文章表現の調整も得意としているため、自己PRやES(エントリーシート)の文面を自然でわかりやすく整えてくれます。

ChatGPTが得意なこと

  • 入力された情報を整理し、論理的にまとめること
  • 経験やエピソードから強み・価値観を言語化すること
  • 自己PRや志望動機の文章を自然でわかりやすく整えること
  • 複数の視点からアイデアや仮説を出してくれること
  • 自分では気づきにくい特徴を客観的に指摘してくれること

ChatGPTが苦手なこと

  • 実際の感情や体験のニュアンスを正確に読み取ること
  • 限られた情報や曖昧な質問から深い分析を行うこと
  • 事実や体験に基づいた独自性のある内容を生み出すこと
  • 与えられた情報が少ない場合、一般論が混ざりやすいこと
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ChatGPTを使った自己分析のやり方【プロンプト例】

ChatGPTを自己分析に活用するなら、質問・回答などの会話を通して、自分でも気づいていなかったエピソードや強みを引き出す方法がおすすめです。

次の流れに沿って、具体的な進め方を見ていきましょう。

過去の経験を振り返って整理する

自己分析の第一歩は、これまでの経験を整理することです。ChatGPTと会話しながら振り返ることで、思い出しづらいエピソードや成長の過程をスムーズに言語化できるでしょう。

進め方のステップ

  • STEP1: ChatGPTに質問してもらいながら、過去の経験を整理する
  • STEP2: これまでのやり取りをもとに、行動の傾向や価値観の変化を分析してもらう

まずは、ChatGPTに質問してもらいながら経験を整理していきます。

質問を依頼するプロンプト例

あなたはキャリアカウンセラーです。私のこれまでの経験をもとに、自分史を整理するサポートをしてください。まず、私に質問をしながら、小学生・中学生・高校生・大学生の印象的なできごとを引き出してください。

人事

このプロンプトを入力すると、ChatGPTはいくつかの質問を通して、あなたの経験を掘り下げる質問をしてくれます。

ChatGPTからの質問例

  • 学業・アルバイト・サークルなどで印象的な経験はありますか?
  • 当時の自分はどんな性格だったと思いますか?
  • 困難だったこと・葛藤した経験があれば教えてください。
  • 学校生活のなかで、特に印象に残っているエピソードはありますか?
  • そのとき、あなたはどんな役割を担っていましたか?

質問・回答のやりとりがある程度続いたら、会話を要約して自分史にまとめてもらい、行動の傾向や価値観を導き出してもらうのがおすすめです。

自分史にまとめるプロンプト例

ここまで整理した小学生・中学生・高校生・大学生の印象的なできごとを自分史にまとめてください。そして、行動の傾向や価値観の変化を分析してください。

人事

ChatGPTに一方的に入力するのではなく、質問してもらいながら過去の経験を思い出すことで、よりリアルで具体的な自己分析ができるでしょう。

自分の経験から強み・長所を明確にする

続いて、自分の経験から強みや長所を明確にしていきましょう。ChatGPTは、あなたの行動の特徴を客観的に分析し、長所を言語化してくれます

進め方のステップ

  • STEP1: ChatGPTに質問してもらいながら、経験を語る
  • STEP2: これまでのやり取りをもとに、強みや長所をまとめてもらう

質問を依頼するプロンプト例

あなたはキャリアカウンセラーです。私の過去の経験をもとに、強みを見つけるサポートをしてください。私に質問をしながら、行動の特徴や得意なことなどを引き出してください。

ChatGPTからの質問例

  • 先生や友達から、どんなことを褒められることが多かったですか?
  • 成功体験として思い浮かぶエピソードはありますか?
  • そのとき、周囲からどんな言葉をかけられましたか?
  • 自分ではどんな行動を意識していましたか?

ある程度深掘りできたら、これまでのやり取りを整理してもらい、自分の強みや長所を明確にしていきましょう。

強みをまとめるプロンプト例

これまでのやり取りをもとに、私の強みや長所を3つ挙げてください。それぞれの強みがどんな行動に表れていたかも教えてください。

自分の経験から価値観や大切にしていることを明確にする

自己分析では「なぜその行動を選んだのか」「何を大切にしてきたのか」といった価値観を振り返ることも大切です。ChatGPTと対話を重ねながら、自分のなかにある考え方を整理していきましょう。

進め方のステップ

  • STEP1: ChatGPTに質問してもらいながら、過去の経験を語る
  • STEP2: これまでのやり取りをもとに、価値観や大切にしていることをまとめてもらう

質問を依頼するプロンプト例

あなたはキャリアカウンセラーです。これまでの会話をもとに、私が大切にしている価値観を一緒に整理してください。私に質問をしながら、行動や選択の背景にある考え方を引き出してください。

ChatGPTからの質問例

  • これまでの経験で「やってよかった」と強く感じたことは何ですか?
  • 逆に「もう二度としたくない」と思ったできごとはありますか?
  • そのとき、何が原因でそう感じたと思いますか?

いくつかの質問に答えることで、あなたの価値観や考え方がより明確になります。ある程度深掘りができたら、ここまでのやりとりを整理してもらい、自分の価値観を見つけてもらいましょう。

価値をまとめるプロンプト例

これまでの会話内容をもとに、私が大切にしている価値観を3つ挙げてください。それぞれの価値観が行動にどう影響しているかも教えてください。

これまでの会話をもとに向いている職種・業界を見つける

ここまでの自己分析で「経験」「強み」「価値観」が整理できたら、次はChatGPTとの対話を通して、自分に合う職種や業界の仮説を立てるステップです。

ChatGPTは、これまでの会話内容をもとに、あなたの特徴を総合的に分析し、客観的な視点から選択肢を提案してくれます。

進め方のステップ

  • STEP1:これまでの会話をもとに職種候補を出してもらう
  • STEP2:自分の興味を踏まえて深掘りする
  • STEP3:逆に合わない職種を考える

職種候補を出すプロンプト例

あなたはキャリアアドバイザーです。これまでの会話をもとに、私に向いている職種や業界を提案してください。理由とあわせて3〜5個挙げてください。

深掘りしてもらうプロンプト例

あなたが提案した職種のなかで、私の価値観や強みがより活かせそうなものを掘り下げてください。その職種でどのように働くと充実感を得られるかも教えてください。

合わない職種を聞くプロンプト例

これまでの会話をもとに、私に合わない可能性のある職種や働き方も教えてください。また、その理由も説明してください。

「合いそうな仕事」と「合わなそうな仕事」を両方出してもらうことで、自分の働き方の軸がより明確になるでしょう。

人事

ChatGPTの提案をそのまま受け取るのではなく「なぜそう感じるのか?」をさらに問い返すことで、より深い自己分析ができるようになります。

これまでの会話をもとに自分の思考のクセを明確にする

ChatGPTとのやり取りを重ねると、AIはあなたの考え方や価値観の傾向を学習し、より一貫したフィードバックを返してくれるようになります。会話の履歴を振り返ることで、自分がどんな視点で物事を考え、何を大切にしているかを客観的に見つめ直すことができるでしょう

自己分析に関する会話だけで終わらせず、過去のチャット全体を振り返って分析してみるのもおすすめです。

会話を振り返るプロンプト例

  • これまでのチャットの内容から、私の会話パターンや思考のクセを分析してください。ポジティブな傾向と改善すべき点の両方を挙げてください。
  • これまでの私とのチャット履歴をもとに、私の特徴や行動傾向を分析してください。どんな価値観や強みが表れているかをまとめてください。

ChatGPTを自己分析に活用するコツ

ChatGPTを自己分析に活用するコツとして、次の3つを意識してみましょう。

ChatGPTを相談相手として使う

ChatGPTを上手に活用するには、答えを求めるのではなく、一緒に考えながら自己理解を深めていく姿勢が大切です。AIとの対話を通して思考を言語化することで、自分でも気づかなかった感情や考え方が見えてくるでしょう。

対話を重ねて精度を高める

ChatGPTとのやり取りは一度で終わらせず、何回かに分けて会話を続けることもポイントです。やり取りを重ねることで、ChatGPTがあなたの考え方や価値観の傾向をより深く理解しやすくなり、自分に合った提案をしてくれるようになります。

ここまでの対話を踏まえて整理・分析してもらう

ChatGPTに「ここまでのやり取りを整理・分析してください」などと指示すると、これまでの内容を踏まえて一貫した分析をしてくれます。会話の履歴を活用することで、自分の思考や価値観をより客観的に整理できるでしょう。

なお、新しいチャットを開くと、これまでのやり取りを踏まえた回答が得られないことがあります。自己分析に関するやり取りは、同じチャット内で続けるのがおすすめです。

ChatGPTを使って自己分析を行う注意点

ChatGPTを使って自己分析を進めるにあたって、知っておきたい注意点が2つあります。

自分の考えや思いと出力された回答が異なる場合がある

ChatGPTの答えに「自分の感覚と違う」と感じることもあるかもしれません。そんなときは「なぜこの回答に納得できないのか」「自分はどう感じているのか」をそのままChatGPTに伝えてみましょう

例えば「私はこう思うのですが、なぜこのように分析したのですか?」と聞いてみるのもおすすめです。AIと意見が異なるときは「どちらが正しいか」ではなく、自分がなぜそう感じるのかを考えることも大切です。その過程が、より深い自己理解につながるでしょう。

AIに頼りすぎず、最後は自分で考える

ChatGPTは、情報を整理して論理的にまとめることを得意としています。ただし「自分自身の本音」や「感情のゆらぎ」まで理解することはできません。AIの回答はあくまで客観的な仮説として受け止め、自分のなかで納得できるかを確かめながら活用することがおすすめです

回答が論理的でも「自分はそう感じていない」と思う場合は、無理にあわせる必要はありません。

自分の考えを言い換えたり、書き換えたりしながら整理していくことが大切です。

人事

ChatGPTの分析は自分の思考を助けるツールとして活用し、最終的な判断は自分の感情や経験にもとづいてまとめることを意識してみましょう。

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よくある質問

ChatGPTを使った自己分析のやり方を教えてください。

ChatGPTを活用した自己分析では、自分の経験を入力しながら対話を重ねて整理していく方法がおすすめです。最初に「あなたはキャリアカウンセラーです」と伝えると、強み・価値観・行動の傾向などを客観的に分析してくれます。

ただし、出力された内容をそのまま信じるのではなく、自分の感覚と照らし合わせながら深掘りすることが大切です。自分自身の過去の経験を考えるきっかけとしてChatGPTを活用することで、より実りのある自己分析につながるでしょう。

ChatGPTでデータ分析はできますか?

ChatGPTは、データ分析にも活用できます。ただし、どんな分析をしたいかによって、方法やできる範囲が異なります。例えば、会話の記録をもとに自己分析やキャリア相談を行い「思考のパターン」や「価値観の傾向」を整理してもらうといった内省的な分析にも向いています。

ChatGPTに向いていないものは何ですか?

ChatGPTは、人の感情や人間関係のリアルな部分を理解することは得意ではありません。そのため、直感的な判断や自分の本音を整理する部分は、自分自身で考えることが必要です。また、個別の事情や背景に合わせた回答や、専門的な質問への対応は不向きといわれています。

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