オーダースーツは襟選びで差がつく!シーン別のおすすめを徹底解説
2025.06.16

この記事の所要時間:約9分
スーツを選ぶとき、襟の形にはこだわっていますか。
「ジャケットの色柄にはこだわりたいけれど、襟の形はどれも一緒なのではないか」
そのように考える方は多いかもしれませんが、実は襟こそが、スーツの印象を左右する大切なポイントです。
本記事では、オーダースーツで選べるシーン別のおすすめの襟型や、襟幅とステッチでこだわるべきポイントなどを解説します。最後まで読めば、周囲と差がつくおしゃれな襟の選び方がわかります。
1. オーダースーツで選べる襟の種類|シーン別のおすすめを紹介

スーツの襟は上下に分かれているのが一般的で、上襟がカラー、下襟がラペルと呼ばれています。ここでは、さまざまなシーン別に、おすすめの襟の種類を紹介します。カラーとラペルの微妙な形の違いで印象が大きく変わるため、ぜひ参考にしてみてください。
1-1. ビジネスシーンで活躍する襟型
ビジネスシーンで活躍する襟型は、以下の4つです。
● ノッチドラペル
● セミピークドラペル
● フィッシュマウスラペル
● ローリングダウンラペル
これらを、詳しく紹介します。
名称 | 特徴 |
ノッチドラペル | オーソドックスな見た目で、どのジャケットにもマッチ するのがノッチドラペルの魅力です。カラーとラペルの縫い 合わせ部分が直線になっていることで、スッキリした 印象になります。 フォーマルすぎず、カジュアルすぎない絶妙なバランス を持ち合わせているため、ビジネスシーンには最適です。 何を選んだらよいのかわからない方は、ノッチドラペルを 選ぶのが無難です。 |
セミピークドラペル | セミピークドラペルの魅力は、柔らかさとスタイリッシュさ を兼ね備えたシルエットです。ラペルの角度が水平に近いため、 襟元にゆとりが生まれ、優しい印象を作り出します。 ノッチドラペルと比べフォーマル寄りの印象ですが、堅苦しさ はありません。ビジネスシーンのみならず、フォーマルな シーンにも対応できます。 |
フィッシュマウスラペル | フィッシュマウスラペルは、その名のとおり、襟先の形状 が魚の口のような形状になっていることが由来とされて います。ラペルの先が水平になっていて、切り込みが浅い のが特徴です。独特のデザインが、優雅で優しい雰囲気 を演出するため、クラシカルな印象の3つボタン スーツに合わせるのがおすすめです。 |
ローリングダウンラペル | ローリングダウンラペルの特徴は、ラペルの下部分が反り 返っており、第一ボタンが隠れていることです。これにより 襟元に生まれた自然な丸みが、柔らかな雰囲気を演出します。 ビジネスシーンで、周りと違ったこなれ感のある装いを 楽しみたい方におすすめです。 |
1-2. フォーマルシーンで活躍する襟型
フォーマルシーンで活躍する襟型は、以下の2つです。
● ピークドラペル
● ショールカラー
これらを、詳しく紹介します。
名称 | 特徴 |
ピークドラペル | ピークドラペルは、エレガントな大人のスーツの代表格である ダブルスーツに多く取り入れられています。斜め上向きに尖って いるラペル先の形状が、華やかな雰囲気を演出します。結婚式や 記念日のパーティーなどのシーンにおすすめです。 |
ショールカラー | ショールカラーは、数ある襟型のなかでも、品格と優雅さがひと 際目を引く襟型です。カラーとラペルの境目がなく、丸みを帯びた 特徴的なデザインが、上品で洗練された雰囲気を演出します。 オペラ観賞や格式高いパーティーなど、特別な日のスーツ スタイルに華を添えてくれるでしょう。 |
1-3. カジュアルシーンで活躍する襟型
カジュアルシーンで活躍する襟型は、以下の3つです。
● ボナパルトカラー
● クローバーリーフラペル
● ノーカラー
これらを、詳しく紹介します。
名称 | 特徴 |
ボナパルトカラー | ボナパルトカラーは、幅が広くカラーが立ち上がっているのが 特徴です。ナポレオンが着用した軍服が始まりといわれています。 独特な形が、襟元にきりっと洗練された雰囲気を与えるため、 カジュアルシーンで個性をアピールしたいときにぴったりです。 |
クローバーリーフラペル | クローバーリーフラペルは、その名のとおり、クローバー の葉っぱのような、丸くカットされた形が特徴です。 優しげなフォルムが、襟元に温かみと親しみやすさを添えて くれるため、レディーススーツにもよく取り入れられています。 リラックスしたオフスタイルにおすすめです。 |
ノーカラー | トレンド感溢れるカジュアルスタイルを楽しみたい方に おすすめなのは、ノーカラーです。 あえてラペルをなくしたデザインで、カーディガンを 羽織る感覚で気楽に着用できます。襟元にスッキリとした 開放感が生まれるため、Tシャツにもマッチします。 |
2. オーダースーツの襟は幅とステッチにこだわりをプラスしよう

スーツの襟は、幅とステッチにこだわることで、さらにおしゃれに着こなせます。ここでは、襟幅とステッチのさまざまなこだわりポイントを紹介します。
2-1. 襟幅のこだわりポイント

カラーとラペルが合わさった縫い目部分のことを、ゴージラインといいます。ゴージラインは、襟幅によって高さが異なり、周りに与える印象も変わります。襟幅の代表的なものが、以下の2つです。
● ワイドラペル
● ナローラペル
これらを、詳しく紹介します。
名称 | 特徴 |
ワイドラペル | 堂々とした貫禄ある雰囲気を演出したい方は、ワイドラペルが おすすめです。ゴージラインが低く、襟幅が約10cmと広いのが 特徴です。襟幅が広いため、太めのネクタイにマッチします。 大柄な男性にとっては、体格とのバランスが取りやすく、 より魅力的に見せてくれる心強い味方になってくれるでしょう。 |
ナローラペル | 若々しくスマートな印象を与えたい方は、ナローラペルが おすすめです。ゴージラインが高く、襟幅が8cm未満と細いのが 特徴です。シャープなデザインが、洗練された雰囲気を演出します。 襟元の高い位置に目線がいくことから、スタイルアップ効果 も期待できます。細身のスーツとの相性が抜群です。 |
2-2. 襟元ステッチのこだわりポイント

ステッチとは、縫い目のことを指します。ステッチの代表的なものが、以下の3つです。
● AMFステッチ
● ミシンステッチ
● ノーステッチ
これらを、詳しく紹介します。
名称 | 特徴 |
AMFステッチ | ワンランク上の着こなしを楽しみたい方には、AMFステッチを 取り入れたものがおすすめです。 アメリカン・マシン・アンド・ファンドリー社が 開発したステッチで、ミシンを使っているのにも関わらず、 ハンドステッチ風の仕上がりになるのが特徴です。 型崩れを防ぎ、長く美しいフォルムを保ってくれます。 |
ミシンステッチ | 堅苦しくないカジュアルスタイルを好む方には、ミシンステッチ を取り入れたものがおすすめです。 一般的なミシンを使ったステッチで、コットンや リネン素材によく取り入れられています。 気取らないナチュラルな仕上がりが、親しみやすさを引き立ててくれます。 |
ノーステッチ | ナイロンやポリエステルなどのスーツは、ノーステッチが おすすめです。ノーステッチとは、文字どおり襟に ステッチを入れない仕上げ方のことを指します。 合繊素材のスーツでは、ステッチを入れないことで、 よりスマートで美しい襟元に仕上がります。 ドレスダウンしたカジュアルな装いにぴったりです。 |
3. さらにおしゃれにスーツを着こなすためのコツ4選

ここでは、スーツをおしゃれに着こなすためのコツを4つ紹介します。理想の襟型が決まったら、襟以外の部分にもひと工夫して、さらにスーツをおしゃれに着こなしましょう。
3-1. シャツ襟とラペルのバランスに注意する

スーツをおしゃれに着こなすには、シャツ襟とラペルのバランスに注意することが大切です。スーツの襟元は、全体の印象を大きく左右する重要なポイントです。そのため、シャツ襟とラペルの大きさのバランスが悪いと、おしゃれな装いからかけ離れてしまいます。
特に、大きな襟のシャツの場合は注意が必要です。ルーズな印象を与えないためにも、シャツ襟はラペルの内側に収まるようにして、スッキリとした襟元を意識しましょう。
3-2. 後ろ襟をきちんと整える
スーツを着るときは、つい正面からの見え方だけに注意しがちですが、実は後ろ姿も重要なポイントです。スーツをおしゃれに着こなしたい方は、後ろ襟の見え方にも気を配りましょう。
シャツの襟がまったく見えなかったり、カラーが浮いていたりすると、後ろ姿がだらしなく見えてしまいます。襟元はスッキリ整っているのが理想的なため、シャツの襟はカラーから少しだけ見えるくらいのバランスを心がけるとよいでしょう。
3-3. シーンに合ったラペルピンを選ぶ

オーダースーツをおしゃれに着こなすためのコツとして、シーンに合ったラペルピンを選ぶことが挙げられます。ラペルピンとは、ジャケットの左襟にあるボタン穴に着けるアクセサリーのことを指します。社章を付けるスペースとして活用されている方が多いかもしれませんが、ラペルピンを着けることで、ワンランク上の装いを楽しめます。
ラペルピンには、モチーフの種類が豊富なピンズ・ブローチタイプや、パーティーシーンで活躍するチェーンタイプなどさまざまな種類があります。シーンに合ったラペルピンを身に着け、エレガントな大人のおしゃれをアピールしましょう。
3-4. ネクタイの幅とラペル幅を合わせる

オーダースーツをおしゃれに着こなすためには、ネクタイの幅とラペル幅を合わせることが大切です。
ネクタイの幅とラペルの幅のバランスが悪いと、洗練された印象からは遠ざかってしまいます。例えば、細いラペルに太いネクタイを合わせると、ネクタイが主張しすぎることで全体の調和が取れず、アンバランスな見た目になってしまいます。
スーツにはトレンドがあり、時代によって好まれるスタイルは異なりますが、ネクタイの幅とラペルの幅を合わせる点は、トレンドは関係なく常に気を配るべきポイントです。
4. まとめ
本記事では、オーダースーツで選べるシーン別のおすすめの襟型や襟幅、ステッチなどのこだわりポイントなどを解説してきました。
オーダースーツを選ぶ際、襟の種類はスーツの印象を大きく左右する重要なポイントです。
シーンに合わせた最適な襟型を選ぶことで、より洗練された着こなしを楽しめます。また、襟幅やステッチにこだわることで、自分だけのオリジナリティを演出できます。
襟にこだわって最高のスーツを仕立てたい方は、ぜひ洋服の青山で展開するオーダースーツブランド「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」で仕立ててみてはいかがでしょうか。
プロのスタッフによる的確なアドバイスを味方に、シーンに合ったこだわりの一着を仕立てられます。自身の理想をつめこんだスーツで、洗練された大人のおしゃれを楽しみましょう。