初めてオーダースーツを作るときに知っておきたい基本知識!失敗しない7つのポイントを解説
2025.05.15

この記事の所要時間:約11分
オーダースーツは一人ひとりの体型に合わせて作るため、既製品よりも身体へのフィット感が得られます。既製品のサイズが合わなかったり、スーツのデザインにこだわってみたかったりなどの理由でオーダースーツの購入を検討している方もいることでしょう。
しかし、今まで既製品のスーツしか着たことがない場合、オーダースーツの相場や納期はどのくらいなのかや、満足のいくスーツが作れるのかなどの不安があるのではないでしょうか。
この記事では、オーダースーツの種類やメリットをオーダースーツの購入が初めての方でもわかりやすいように解説します。失敗しないための7つのポイントも紹介しているので、納得のいくスーツを作れるようになりましょう。
1. オーダースーツの基本知識!種類は3つに分かれる
オーダースーツはオーダー方法によって以下の3種類に分かれています。
● パターンオーダー
● イージーオーダー
● フルオーダー
オーダー方法によって特徴や相場、納期が変わるので、どのような違いがあるのかを確認しましょう。
1-1. パターンオーダーの特徴・相場・納期

パターンオーダーとは、自分の体型に近いゲージ服(サンプル)を着用し、着丈や袖丈など縦のラインを調整するオーダー方法です。サンプルのスーツを試着できるため、完成後のイメージがしやすくなっています。
約3〜5万円が相場で、納期は2〜3週間が目安となります。既製品のスーツとほとんど同じ価格で、ほかのオーダー方法よりも短期間で仕上がるため、初めてオーダースーツを作る方におすすめです。
1-2. イージーオーダーの特徴・相場・納期

イージーオーダーとは、すでに用意されている型紙を調整してスーツを作るオーダー方法です。
着丈や袖丈の調整だけでなく、個人の身体のクセに合わせて補正する「体型補正」ができます。肩幅が広かったり、細身であったりなどの理由で標準的なサイズが合わない方でもフィットしやすいのが特徴です。
相場は約5〜10万円で、納期は3〜4週間ほどかかります。パターンオーダーのように丈の調整だけで身体に合うか不安な方や、ある程度デザインにこだわりたい方におすすめです。
1-3. フルオーダーの特徴・相場・納期

フルオーダーとは、採寸結果をもとに作成した型紙からスーツを仕上げるオーダー方法です。一から型紙を作ることによって細かな調整が利くため、着心地やフィット感に最も優れています。
また、ポケットの形や襟の幅などカスタマイズ性が高いため、デザインにこだわりがある方でも満足できることでしょう。
身体へのフィット感やデザイン性は申し分ありませんが、その分手間がかかっているため、相場は約20万円以上と他のオーダーに比べると高額です。納期も1〜2ヵ月が目安となるので、予算と時間に余裕があるときに利用するとよいでしょう。
2. オーダースーツを作る3つのメリット

今までオーダースーツを作ったことがない方は、既製品ではなくオーダースーツを選ぶ意味があるのか気になることでしょう。
ここでは、オーダースーツを作るメリットを3つ紹介します。
● 体型に合ったスーツが作れる
● 着心地に優れており長持ちしやすい
● 自分好みの生地やデザインを選べる
2-1. 体型に合ったスーツが作れる

オーダースーツは、採寸した結果をもとに一人ひとりの身体に合うように調整するため、自分の体型にフィットしたスーツが作れます。
既製品を着たときの着心地に違和感を覚えていた方でも、オーダースーツであれば身体に合っていると感じることでしょう。
また、身体にフィットしたスーツを着用することで見栄えも良くなるため、会社内や取引先からの印象がよくなる効果も期待できます。
2-2. 着心地に優れており長持ちしやすい
オーダースーツは身体に合うように作られているため、着心地に優れています。ビジネスシーンで利用する場合は、通勤や取引先に向かうときなど、仕事中の移動でも疲れを感じにくくなるでしょう。
また、サイズがピッタリしていることで、変なシワができたり、生地が擦れてしまったりする心配が少なくなります。
同じスーツを毎日着ないようにしたり、ブラッシングしたりなど、適切なメンテナンスを行えば、さらに長く着用できるでしょう。
2-3. 自分好みの生地やデザインを選べる

オーダースーツは、好きな生地やデザインを指定してスーツが作れます。好みの色や柄の生地を選んだり、オプションを追加したりできます。
オプションではボタンの種類をプラスチックボタンから水牛ボタンに変更したり、ジャケットの袖口を開けるスタイルの本切羽(ほんせっぱ)にしたりなどの、カスタマイズが可能です。
このようにオーダースーツは自分の好きな要素を取り入れられるので、愛着の湧く1着が仕上がります。
3. 初めてのオーダースーツで失敗しない7つのポイント

今までオーダースーツを作ったことがない方は、自分の思い描いているスーツが仕上がるのか不安なことでしょう。
ここでは、初めてのオーダースーツで失敗しない7つのポイントを紹介します。
● どこで着るスーツなのかを考える
● 予算をいくらにするかを決める
● 対応しているデザイン・オプションを確認する
● 初回はお店で採寸してもらう
● 採寸するときは薄手の服を着る
● 時間に余裕を持って注文する
● 保証期間を知っておく
ポイントを理解することで、満足のいくオーダースーツを作れるようになりましょう。
3-1. どこで着るスーツなのかを考える

ビジネスシーンやカジュアルシーンなど、どのような場面で着用するスーツなのかを決めることが大事です。着用シーンを明確にすることで、TPOをわきまえた色やデザインのスーツが作れます。
例えば、ビジネスシーンで着用する場合は、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色味の生地がおすすめです。明るすぎる色や目立ちすぎる柄はビジネスシーンに向かないため、避けたほうがよいでしょう。
このようにオーダースーツを着る場面を考えておくことで、マナーを守ったスマートな着こなしが実現します。
3-2. 予算をいくらにするかを決める

オーダースーツの種類で紹介したように、オーダースーツはオーダー方法によって相場が大きく異なります。
もっとも手軽なパターンオーダーであれば、約3〜5万円でスーツを作れますが、フルオーダーの場合は約20万円以上が目安となります。そのため、予算をいくらにするかを事前に決めるのが重要です。
また、オーダースーツは選んだ生地や追加するオプションによって、プラスでお金がかかります。気付いたときには想定よりも高くなっていたということがないためにも、カウンセリング時に予算をスタッフに伝えておきましょう。
3-3. 対応しているデザイン・オプションを確認する
オーダースーツでは好みのデザインのスーツが作れますが、お店によって対応しているデザインや生地、オプションは異なります。依頼するお店次第では、理想とするデザインにできなかったという失敗が起こる可能性があります。
スーツのデザインや生地など、どうしてもこだわりたいポイントがある方は、オーダースーツを依頼するお店が自分の要望に応えられるかを事前に確認しましょう。

3-4. 初回はお店で採寸してもらう

オンラインでオーダースーツを注文できるお店も増えていますが、スタッフによる採寸ができないため、正確な身体のサイズとずれる可能性があります。そのため、オーダースーツを作ったものの、サイズ感に満足できないことがあるでしょう。
正確に身体を採寸するためにも、初回はお店で注文するのがおすすめです。正しい採寸結果をもとにオーダースーツを作ることで、身体へのフィット感が高まります。
2回目以降はオンラインで注文しても問題ありませんが、体型が大きく変化している場合は、再度お店で採寸してもらいましょう。
3-5. 採寸するときは薄手の服を着る

オーダースーツを作るために採寸する際は、なるべく薄手の服を着用するのがおすすめです。なぜなら、ニットやフリースなどのモコモコとした厚手の服では正しく採寸できないからです。
しかし、冬は防寒のために厚手の服を着用していることがあるでしょう。厚手の服を着ている場合は、適切なサイズを測るために、採寸時は薄手のインナーだけ着るようにしてください。
3-6. 時間に余裕を持って注文する
オーダースーツはすぐに購入できる既製品と異なり、注文してから手元に届くまでに時間を要します。
一番納期が短いパターンオーダーでも完成まで2〜3週間、もっとも手間のかかるフルオーダーは1〜2ヵ月の期間を見込まなければなりません。また、納期はあくまで目安のため、注文内容によってはさらに時間がかかります。
大事な商談や結婚式、誕生日のプレゼントなど、特定の日までにスーツを用意したい場合は、時間に余裕を持って注文しましょう。
3-7. 保証期間を知っておく
オーダースーツには、お店によって保証期間が設定されていることがあります。保証期間内であれば、微調整程度のお直しやホツレなどを無償で対応してもらえます。
ただし、補償内容や保証期間はお店によって異なるため、注文する前に確認しておきましょう。
4. オーダースーツの注文から受け取りまでの流れ

オーダースーツの注文から受け取りまでの流れを、パターンオーダーを例に紹介します。パターンオーダーでは、以下の5ステップでスーツ作りがおこなわれます。
- 来店予約
- カウンセリング
- 生地の選択、型紙の選択・採寸
- オプションの選択
- 完成・受け取り
工程ごとの内容を詳しく見ていきましょう。
4-1. カウンセリング

オーダースーツを作る際にまずおこなうのがカウンセリングです。カウンセリングではどのようなデザインのスーツにしたいかや、どのような場面で着用したいかなど、具体的なイメージをスタッフに伝えます。
初めてのオーダーであればどのように伝えるのか不安かもしれませんが、わからないことがあれば遠慮なく相談しましょう。作りたいスーツのイメージが不明瞭であっても、プロのスタッフが対話しながら導いてくれるので、初めての方でも安心してください。
カウンセリングは1時間ほどかかるので、来店したタイミングによってはすぐに始められないことがあります。スムーズにカウンセリングを進めるためにも、事前に来店予約しておきましょう。
4-2. 生地の選択

カウンセリングが終了したら、生地の見本を見ながらオーダースーツで使用する生地を選びます。
選べる生地はお店によって異なりますが、種類が膨大なため、なかなか決められない方もいるでしょう。来店前から大まかな色や柄をイメージしておくと、スムーズに生地を選びやすくなります。
どうしても生地を決められない場合は、スタッフがおすすめの生地を紹介してくれるので、そこから選んでみてもよいでしょう。
4-3. 型紙の選択・採寸
生地を選んだ後は、型紙選択と採寸です。
各ブランドが得意とする数種類の型紙からベースとなるものを選びます。型紙が決定したら、ゲージ服と呼ばれるサンプル服を試着し、身体の採寸をおこないます。
4-4. オプションの選択
採寸が終了したらオプションを選びます。
オプションの種類はお店によって異なりますが、主に以下のようなオプションがあります。
オプション | 内容 |
本切羽(ほんせっぱ) | ジャケットの袖口が開閉できる仕様 |
AMFステッチ(ピックステッチ) | スーツの襟の端に入れることが多い手縫い風ステッチ |
ボタン | 樹脂、水牛、ナット、貝、メタルなど素材を選べる |
裏地 | ポリエステル、キュプラ、シルクなどの繊維や 柄物を選べる |
ワンタック(シングルタック) | タックと呼ばれるヒダが1つ入っているパンツ |
ダブル | パンツの裾を折り返したスタイル |
4-5. 完成・受け取り

オーダースーツが完成したら、受け取りです。受け取りの際には必ず試着しましょう。
採寸した結果をもとにスーツは作られていますが、選んだ生地による着用感の差や、印象の違いなどがあります。
身体にフィットしすぎていたり、逆に余裕がありすぎていたりなど、気になる点があれば、スタッフに相談しましょう。
5.初めてのオーダースーツはパターンオーダーがおすすめ

初めてオーダースーツを作る場合は、パターンオーダーがおすすめです。
パターンオーダーは約3〜5万円と比較的安価であり、納期も2〜3週間とほかのオーダー方法よりも完成が早いため、オーダースーツをお試しで作ってみたい方でも挑戦しやすいでしょう。
パターンオーダーを利用したい方は、洋服の青山のオーダースーツサービス「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」がおすすめです。
オーダースーツを1着31,900円(税込)から注文可能で、最短2週間で納品されます。200種類以上の生地を取り揃えており、本切羽(ほんせっぱ)やボタンの変更などのオプションも豊富なため、理想とするスーツ作りができるでしょう。
「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」でオーダースーツを作ってみたい方は、お近くの洋服の青山の店舗にご相談ください。
6.まとめ

オーダースーツはパターンオーダーとイージーオーダー、フルオーダーの3種類に分かれています。オーダー方法によって相場や納期、調整できる範囲が変わるので、予算や作りたいスーツにあった方法を選ぶのが重要です。
また、初めてオーダースーツを作る際は以下の7つのポイントを意識することで、作ったスーツに満足できなかったという失敗が少なくなります。
● どこで着るスーツなのかを考える
● 予算をいくらにするかを決める
● 対応しているデザイン・オプションを確認する
● 初回はお店で採寸してもらう
● お店には採寸しやすい薄手の服で行く
● 時間に余裕を持って注文する
● 保証期間を知っておく
上記のポイントを押さえて、自分が思い描いている理想のオーダースーツを作ってみましょう。