オーダースーツはステッチにもこだわろう!ステッチの種類や役割、シーン別での必要性を紹介

この記事の所要時間:約6分

さまざまなオプションが追加できるオーダースーツですが、「ステッチとは何か」意外に知らない方も多いのではないでしょうか。色や柄選びにこだわる方はいますが、実はステッチもスーツの個性を引き出す重要な要素となります。

ステッチとはジャケットの襟にある縫い目のことで、見た目の印象を変え、個性をアピールする要素として人気があります。さらに耐久性も向上するため、スーツを長く愛用したい方にもおすすめです。

本記事では、ステッチの種類や役割、必要性を解説します。ステッチ以外のおすすめのオプションも紹介するので、オーダースーツを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。

1. スーツのステッチとは縫い目のこと

ステッチとは、ジャケットの襟にある縫い目のことです。ジャケットの形状を整え、型崩れを防ぐとともに、見た目の美しさを高める役割を持っています。オーダースーツなら、襟以外にもフロントラインやポケットなど、好きな場所にステッチを追加できます。

2. ステッチの種類

ステッチは、大きく2種類に分けられます。以下で詳しく解説します。

2-1. AMFステッチ|高級感を演出する

AMFステッチとは、手縫い仕様のミシンを用いて施される縫い目のことで、手縫いのような見た目が特徴です。主にジャケットの襟やラペル、フロントなど、目立つ部分に施されます。

スーツに独特の品格を加え、さりげなく高級感を演出し、洗練された印象を与えます。また、AMFステッチは見た目だけでなく、耐久性を高める効果があるため、実用性においても優れています。

2-2. ミシンステッチ|ファッション的な要素

ミシンステッチとは、通常のミシンを用いて縫い目をつくるステッチです。ステッチの長さや間隔をミリ単位で調整し、均一できれいな縫い目を実現します。内側に入れることでカジュアルな印象を与えることもあり、ファッション的な要素として用いられる傾向にあります。

AMFステッチ同様、各部分を補強する役割も担っているため、ポケットや裾など強度が求められる部分に施されることが一般的です。

3. オーダースーツにステッチはいらない?役割とは

オーダースーツをつくる際、ステッチを入れるべきか悩む方も多いでしょう。ステッチは見た目の変化だけでなく、機能的な役割も持っています。

以下でステッチの役割を解説するので、ステッチの有無で悩んでいる方は参考にしてみてください。

3-1. 型崩れを予防できる

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ステッチは、スーツの見た目の印象を変えるだけでなく、形状を維持し、型崩れを防ぐ重要な役割も持っています。スーツの襟には、立体感を出すために毛芯と呼ばれる芯地が用いられていますが、着用や保管の仕方によっては毛芯がずれたり、型崩れを起こしたりすることも珍しくありません。

ステッチはこの毛芯を固定し、襟の形を美しく保ちます。特に、襟の先端部分やラペルの折り返し部分など、負荷がかかりやすい箇所にステッチを入れることで型崩れを防ぎ、スーツの寿命を延ばす効果が期待できます。

3-2. おしゃれを楽しめる

ステッチは機能的な役割だけでなく、ファッション感覚として楽しめる要素でもあります。デザインのアクセントとして、または個性を表現する手段としても人気です。

縫い目の色や太さを変更したり、ステッチを裏地に入れたりすることで、さりげなくおしゃれをアピールできます。ビジネスシーンでも、控えめながらも個性を表現する方法としておすすめです。

4. ビジネスや冠婚葬祭で着るスーツのステッチの有無

基本的には、どのようなシーンでもステッチが入っているスーツを着用しても問題ありません。タキシードや葬式で着用する礼服には、ステッチが入っていないことがほとんどですが、ステッチが入っているからといってマナー違反ではありません。

対してビジネスシーンでのスーツは、ステッチはあったほうがよいでしょう。ステッチが施されたスーツは、整然とした印象を与え、ビジネスの場での信頼感を築き上げます。特に、大事な会議や商談などの場面ではプラスの材料となるでしょう。

5. ステッチは後から入れることも可能

ステッチは、後から入れることも可能です。デザインとしてはもちろん、耐久面に不安がある部分に入れるのもよいでしょう。例えばポケットを頻繁に使う方は、ポケットにステッチを入れるのがおすすめです。強度が増すため、折れ曲がりによりシワができるのを防ぎます。

ほかにも、ベント(ジャケットに入っている割れ目)部分にステッチを入れるのもおすすめです。シワになりやすい部分なので、ポケット同様、ステッチを入れることで強度が増します。スーツを長持ちさせたい方は、後からでもステッチを入れるとよいでしょう。

6. ステッチ以外のオーダースーツのこだわりポイント

オーダースーツでは、ステッチのほかにもカスタマイズできる要素がたくさんあります。そのなかでも特におすすめのオプションを3つ紹介するので、スーツでおしゃれを楽しみたい方は参考にしてみてください。

6-1. ボタンの素材を変更する

既製品のスーツではボタンの素材は限られていますが、オーダースーツなら以下のような素材へ選択できます。

   ● 水牛
   ● ナット
   ● 貝
   ● メタル など

例えば、オーダースーツの定番素材として人気の水牛は、天然素材ならではの高級感があり、スーツ全体の印象を引き締めます。使い込むほどに色艶が増し、深みのある表情に変化していくため、経年変化も楽しめます。

ボタンは、スーツの色や柄、着用シーン、好みで選ぶとよいでしょう。ボタンひとつでスーツの印象は大きく変わります。こだわりのボタンを選んで、自分だけのオーダースーツを完成させましょう。

6-2. 裏地を変更する

裏地は普段見えない部分ですが、肌に近いため着心地に直結します。また、さりげなく個性をアピールできる要素でもあります。

裏地を選ぶポイントは以下のとおりです。
   ● 素材で選ぶ
   ● デザインで選ぶ

スーツの裏地には、主にポリエステルが使用されています。シワになりにくく、強い耐久性と軽さが特徴です。キュプラは綿実(コットンリンター)を原料にして作られた再生繊維です。肌触りがよく快適性に優れていますが、水に弱いため洗う際は注意しましょう。

そして裏地の柄は、無地でも豊富なカラーがあり、柄の種類もシンプルなものから個性的なものまで幅広く取り揃えています。普段は隠れている裏地ですが、自分好みの生地や柄にすることで自信を持ってスーツを着こなせるでしょう。

6-3. 本切羽を入れる

本切羽(ほんせっぱ)は、スーツの袖口に、実際に機能するボタンホールが付けられたデザインです。本切羽を入れるメリットは以下のとおりです。

● 袖口のデザインが凝った印象になる
● 人と違ったこだわりを演出できる

本切羽は、オーダースーツならではのこだわりポイントのひとつです。自分だけの特別な1着に仕上げたい方におすすめです。

7. まとめ

本記事では、オーダースーツのステッチの種類や役割、必要性について解説しました。ステッチは、スーツの耐久性を高め、さりげないこだわりを演出します。スーツでおしゃれを楽しみたい方は、好きな場所にステッチを入れられるオーダースーツがおすすめです。

また、ステッチのほかにも、ボタンの変更や本切羽など、オーダースーツにはこだわりの要素がたくさんあります。洋服の青山で展開されているオーダースーツブランド「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」では、「本切羽」「ボタン」「AFMステッチ」の人気オプション3点をまとめたオプションパックを提供しています。

自分だけのこだわりの1着を仕立て上げたい方は、SHITATEでのオーダーをぜひ検討してみてください。

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