企業で働く先輩や卒業生を訪ねる「OB・OG訪問」は、求人情報や会社説明会では得られない情報を直接聞ける貴重な機会です。しかし、初めての社会人とのやりとりに不安を感じる方もいるでしょう。
OB・OG訪問の依頼や日程調整などのメールは、ビジネスマナーを意識した丁寧な文面を心がけることが大切です。
この記事では、OB・OG訪問に関するメールの基本的な書き方などを解説します。実際に使える場面別の例文も紹介していますので、メールを作成することに活用してみてください。
この記事でわかること
- 件名はメールの内容が一目でわかるように記載する
- 紹介者がいる場合は、紹介者の名前と関係性を明記する
- お礼メールはOB・OG訪問を実施した当日中に送信する
監修者からのコメント

就活を行う中で、OB・OG訪問は企業について知るための有効な機会です。ぜひやってみたいと思うものの「どのようにOB・OGとコンタクトしたらよいのか」「知らない人に連絡を取るのは不安…」と悩む方も多くいるのではないでしょうか。面識のない目上の人にお会いしたいと依頼する方法やマナーについて、一緒に見ていきましょう。
目次[表示]
OB・OG訪問メールの書き方【テンプレ】
OB・OG訪問のメールを作成するために、まずは基本的な構成を押さえておくことが大切です。ここでは、「件名」「宛名」「本文」「署名」の4つのパートに分けて、メール作成のポイントを解説します。

件名:メールの内容が一目で伝わるようにする
社会人は日々多くのメールを受信します。見落とされてしまったり、迷惑メールと誤解されてしまったりすることを防ぐためにも、メールの内容が一目で伝わる、簡潔かつ具体的な件名にすることが大切です。
「用件(OB・OG訪問の依頼であること)」と「学校名+自分の名前」を入れることで、相手にメールの目的を理解してもらいやすくなるでしょう。
スマートフォンなど端末によっては受信メール一覧で表示される件名の文字数が限られるため、15〜25文字程度に設定し、前半に用件を入れることがおすすめです。【】や<>などの記号を使って用件を強調すると、さらに目に留まりやすくなります。
件名の例
- OB・OG訪問のお願い 〇〇大学 佐藤 未来
- 【ご依頼】OB・OG訪問のご相談(〇〇大学 佐藤 未来)
宛名:敬称と正確な情報を書く
宛名は、相手の企業名、部署名、氏名を正確に記載し、敬称を忘れずに付けましょう。個人宛の場合は「様」、企業や部署宛の場合は「御中」を使用します。個人宛で担当者の名前が不明な場合は「ご担当者様」を用いることもできます。
宛名の例
【個人宛の場合】
- 〇〇株式会社 〇〇 〇〇様
- 〇〇株式会社 人事部 課長 〇〇様
【企業や部署宛の場合】
- 〇〇株式会社 御中
- 〇〇株式会社 人事部 御中
【名前がわからない場合】
- 〇〇株式会社 採用ご担当者様

「〇〇株式会社 御中 〇〇様」のように、敬称を併用することは誤りとなるため注意しましょう。
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本文:礼儀正しく、要点を明確にする
本文では、まず挨拶と自己紹介を述べた後、連絡の経緯を説明し、具体的な依頼内容に入る流れです。
本文の構成
1. 挨拶と自己紹介
例:突然のご連絡失礼いたします。〇〇大学〇〇学部の佐藤 未来と申します。
2. 連絡の経緯
例:〇〇様よりご紹介いただき、ご連絡差し上げました。
3. 本題
【訪問依頼】
例:貴社での業務内容やキャリアについてお話を伺いたく、OB・OG訪問をお願いできないかと存じます。
【希望日時の提案】
例:つきましては、〇〇様のご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。
【結びの言葉】
例:ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

一文が長くなりすぎないように配慮したり、適宜改行を入れたりするなど、読みやすさを意識することも大切です。
署名:連絡先を明確にする
メールの最後には署名を記載しましょう。署名には次の情報を明記します。
- 氏名:フルネームを記載
- 学校名・学部名・学科名:「〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科」など、所属を明記
- 電話番号:連絡が取りやすい番号を記載
- メールアドレス:学校や就活で使用しているメールアドレスを記載
署名の例
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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メールソフトによっては、メール作成時に自動で署名が入るテンプレート機能が用意されているので、活用してみることもおすすめです。
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メールは要点を押さえれば難しいものではありません。長々と文章をつづると読みづらくなってしまいます。読み手にすっとメッセージが届くよう、上記の要素を含めて簡潔に書きましょう。
敬語の使い方に自信がないと必要以上に言葉を重ねがちになりますが、上記見本を参考にしてみてください。
OB・OG訪問メールの例文1:訪問の依頼・アポイント
OB・OG訪問の依頼をする際は、まず「何のために連絡しているのか」をわかりやすく伝えましょう。OB・OG訪問の依頼であることに加え、相談したい内容を簡潔に伝えることで、依頼の内容や目的を理解してもらいやすくなります。
また、訪問場所や、対面・オンラインのどちらを希望するかについても事前に確認することも重要です。相手の都合にあわせる旨を伝えると、配慮する姿勢が伝わるでしょう。
ここでは、次の3つのパターン別に、メール例文と作成のポイントを解説します。
学校のキャリア支援センター経由の場合
メール例文
件名:OB・OG訪問のお願い 〇〇大学✕✕学部 佐藤 未来
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤と申します。
大学のキャリア支援センターより、〇〇様のご連絡先を教えていただき、ご連絡いたしました。
貴社の業務内容や〇〇様のキャリアについてお話を伺いたく、OB・OG訪問をお願いできないかと存じます。
ご多忙のところ恐縮ですが、お時間をいただけるようでしたら、
〇〇様のご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか。
対面・オンラインどちらでも構いませんので、ご都合のよい方法をお知らせください。
お忙しいところ、突然のお願いとなり恐縮ですが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
-----------------------
ポイント
- 連絡先を得た経緯を説明する
- OB・OG訪問の目的(聞きたい内容)を示す
- 訪問形式について、相手の都合にあわせる姿勢を示す
紹介者がいる場合
メール例文
件名:OB・OG訪問のお願い 〇〇大学✕✕学部 佐藤 未来
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤と申します。
〇〇様と同じ研究室の卒業生である△△様からご紹介いただき、ご連絡いたしました。
現在就活を進めるにあたり、実際に働いていらっしゃる先輩のお話を伺いたいと考えております。
特に、貴社の事業内容や〇〇様のお仕事について、具体的にお話を聞かせていただきたく存じます。
ご多忙中誠に恐縮ですが、OB・OG訪問のお時間をいただくことは可能でしょうか。
対面・オンラインどちらでもかまいません。
もしお時間をいただけるようでしたら、ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。
お忙しいところ、急なご連絡となり恐縮ですが、
ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 紹介者の名前と関係性を明記する
- 訪問時に聞きたい内容を具体的に伝える
- 日程や訪問形式の希望は柔軟に対応する姿勢を示す
依頼時に希望日時を示す場合
依頼の段階で、こちらの希望日程を示す場合の例文も見てみましょう。こちらの希望日時だけでなく、相手の都合にあわせられる旨も伝えると、より丁寧な印象になります。
メール例文
件名:【ご依頼】OB・OG訪問のご相談(〇〇大学 佐藤)
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤と申します。
大学のキャリア支援センターより〇〇様のご連絡先をご紹介いただき、
OB・OG訪問のお願いでご連絡差し上げました。
企業研究を進めるなかで貴社の事業内容に強く関心を持ち、
〇〇様のこれまでのご経験についてもぜひお話を伺いたく存じております。
ご多忙のところ恐れ入りますが、例えば下記の日時のいずれかでお時間をいただくことは可能でしょうか。
【候補日時】
- 5月15日(月)15:00〜16:00
- 5月17日(水)10:00〜11:00
- 5月19日(金)17:00〜18:00
上記以外でも、5月中で候補日をお伺いできれば調整いたします。
対面またはオンライン、どちらの形式でもかまいません。
ご都合のよい方法をお知らせいただけますと幸いです。
ご多忙中恐縮ではございますが、
ご検討くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 日時の候補は複数提示し、相手が選びやすいようにする
- 候補日以外でも対応可能であることを伝え、柔軟な姿勢を示す
- 対面、オンラインのどちらでも対応可能である旨を伝える
OB・OG訪問メールの例文2:依頼後のメールに返信
日程が提示されたら、都合のよい日を選び、訪問日を決定します。
返信の際は元の件名の先頭に自動的に「Re:」が付きます。OB・OG訪問の依頼メールに関連する内容とわかるように、件名は変更せず「Re:」を残したままにしておきましょう。
日程調整の返信があった場合
メール例文
件名:Re: OB・OG訪問のご相談(〇〇大学 佐藤)
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学の佐藤と申します。
この度はOB・OG訪問のご承諾、お時間をいただき誠にありがとうございます。
〇月〇日(〇)〇時、〇〇駅北口改札前でお待ちしております。
当日お会いできることを楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
-----------------------
佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 冒頭で訪問の承諾に対する感謝を伝える
- 確定した日時と待ち合わせ場所を伝え、認識の相違を防ぐ
- 改めて感謝の言葉を添え、丁寧な締めくくりにする
訪問を断られた場合
相手の都合があわずキャンセルの連絡が来た場合でも、きちんと返信をすることが大切です。先方が検討してくれたことに対して感謝の気持ちを示しましょう。
メール例文
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤と申します。
お忙しい中、ご返信いただきありがとうございます。
今回は日程のご都合がつかないとのこと、承知いたしました。
ご多用のところ、私のためにご検討いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
貴社について理解を深めるため、公式サイトや企業説明会などを通じて引き続き情報収集に努めてまいります。
また機会がございましたら、ぜひご連絡させていただきたく存じます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 先方の事情や都合に対する理解と配慮の姿勢を示す
- 忙しいなかで検討、返信してくれたことへの感謝を伝える
- 前向きな姿勢を示しつつ、将来的な関係構築への期待を控えめに伝える
OB・OG訪問メールの例文3:面談前日のリマインド・確認
OB・OG訪問実施日の前日には、「いつ」「どこで」「どんな手段で訪問するか」を確かめるため、再度メールを送信します。

リマインドメールでは、内容が伝わりやすいように、件名を「明日のOB・OG訪問について」などに変えることがおすすめです。
メール例文
件名:明日のOB・OG訪問について(〇〇大学 佐藤)
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤です。
先日はOB・OG訪問のご依頼にご承諾いただき、誠にありがとうございます。
明日、〇月〇日(〇)〇時より、どうぞよろしくお願いいたします。
私は紺色のスーツを着用し、〇〇駅北口改札前に参ります。
〇〇様にお会いし、お話を伺えることを楽しみにしております。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
-----------------------
佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
-----------------------
ポイント
- 日時と場所を明確に記載し、約束を再確認する
- 自分の服装を伝えることで相手が見つけやすくする
- 短く簡潔な文面で、相手の時間を尊重する姿勢を示す
OB・OG訪問メールの例文4:訪問後のお礼
OB・OG訪問が終わったら、当日中にお礼メールを送りましょう。
メール例文
件名:OB・OG訪問のお礼(〇〇大学 佐藤)
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の佐藤です。
本日はご多用のところ、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
〇〇様のお話を伺い、業界の現状や貴社の取り組みについて理解を深めることができました。
特に、〇〇〇〇(印象に残ったアドバイスやエピソード)についてのお話は非常に勉強になり、
今後の就職活動にしっかりと活かしてまいります。
改めまして、本日はありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
-----------------------
佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
-----------------------
ポイント
- 訪問のお礼と感謝の気持ちを丁寧に伝える
- 印象に残った具体的な話題や学びに触れる
- 今後の就活への意欲を前向きに伝える
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【就活】メールの基本マナーとすぐ書ける例文集【新卒】
面接や会社説明会のお礼や辞退、質問など、就活において企業にメールを送るタイミングは多数あります。メールはただ送ればよいわけではなく、誤字脱字がないこと、簡潔な内容にすることなどコツが必要です。
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OB・OG訪問メールの例文5:就職活動終了後のお礼
就活を終えた際には、これまでサポートしてくれたOB・OGの方々に感謝の気持ちを伝えましょう。訪問や面談で得たアドバイスがどう役立ったかを具体的に述べることが大切です。
メール例文
件名:就活終了のご報告と御礼(〇〇大学 佐藤 未来)
本文:
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
〇〇大学✕✕学部の佐藤と申します。
先日はOB・OG訪問の機会をいただき、誠にありがとうございました。
この度、無事に就職活動を終えることができましたので、ご報告とお礼を申し上げたくご連絡いたしました。
OB・OG訪問の際には、お忙しい中お時間をいただき、
業界や職種について具体的なお話を伺うことができ、大変参考になりました。
とくに〇〇様のご経験やアドバイスは、企業選びや面接対策の際に大いに役立ちました。
おかげさまで、第一志望である貴社より内定をいただき、
来春から社会人としての一歩を踏み出すこととなりました。
今後は、〇〇様からいただいたお言葉を胸に、早く職場で活躍できるよう努力してまいります。
改めまして、就職活動中のご助言とご厚意に心より感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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佐藤 未来(さとう みく)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科 3年
メールアドレス:sato_miku@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 訪問時の具体的な学びと感謝を具体的に伝える
- 就活の結果(内定先や今後の抱負)を簡潔に報告する
- 今後への意欲と感謝を伝え、前向きに締めくくる
より丁寧なOB・OG訪問のメールを送るためのポイント
OB・OG訪問のメールは、社会人への最初の正式な連絡となります。より丁寧な印象になるように、次の6つのポイントを心がけましょう。
- 平日の就業時間内にメールを送信する
- 依頼内容や自己紹介を明確にする
- クッション言葉を活用する
- 相手の氏名・会社名・役職名を送信前に再度確認する
- 紹介者がいる場合は紹介経路を記載する
- メールアドレスが正しいかを確認する
平日の就業時間内にメールを送信する
OB・OG訪問に関するメールは、平日の9:00〜18:00などの就業時間内を目安に送信しましょう。深夜や早朝、土日のメール送信は、相手の負担となる可能性があります。特に、深夜のメール送信は、相手が就寝中に通知音が鳴ってしまうこともあるため、避けることが望ましいです。
依頼内容や自己紹介を明確にする
OB・OG訪問の依頼をする際は、自分の氏名、学校名、学部学科、学年、訪問の目的や理由を明確に伝えましょう。これらを記載することで、相手に必要な情報をわかりやすく伝えることができます。
依頼内容が曖昧なメールは、相手が対応しづらくなります。例えば、「OB・OG訪問をお願いしたいです」だけでは、「誰が、なぜ、どんな目的で訪問を希望しているのか」が伝わりません。
クッション言葉を活用する
依頼や質問をする際は、直接的な表現を避け、クッション言葉を用いることで、やわらかい印象を与えることができます。例えば、「お手数をおかけしますが」や「差し支えなければ」といった表現を使うことで、相手への配慮を示せます。
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「お手数をおかけしますが」の意味と正しい使い方!言い換えや注意点も把握しよう
「お手数をおかけしますが」とは、相手にかかる負担に対して謝罪と感謝の気持ちを伝える表現として使われます。具体的な例文を交えて、ビジネスや日常生活などシーン別に解説します。類語表現も確認して、相手やシーンごとに使い分けましょう。
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相手の氏名・会社名・役職名を送信前に再度確認する
メールの宛名に誤りがあると、相手に不快感を与えるだけでなく、信頼を損なう原因となります。特に、氏名の漢字や企業名、役職名の誤記には注意が必要です。
例えば「斉藤」と「斎藤」、「阿部」と「安部」など、似た漢字の使い分けを間違えないようにしましょう。
企業名や役職名も正式な表記を確認し、正確に記載することが重要です。これらの情報は、相手の名刺や公式サイト、紹介者からの情報などをもとに確認すると安心です。

誤りのないよう、2〜3回繰り返し確認してから送信しましょう。
紹介者がいる場合は紹介経路を記載する
紹介者を通じてOB・OG訪問を依頼する場合は、メールの冒頭でその旨を明記しましょう。紹介者の名前を明記することで、相手に安心感を与え、メールの信頼性を高められます。
また、紹介者の了承を得たうえで、紹介の経緯を簡潔に伝えることも大切です。
伝え方の例
- △△様(紹介者)より、貴社の業務内容について〇〇様に詳しくお話を伺うとよいとご助言をいただき、ご連絡差し上げました。
- 〇〇様(紹介者)からご連絡先を教えていただき、ご連絡いたしました。
メールアドレスが正しいかを確認する
メールの宛先を誤ると、個人情報の漏洩につながるリスクがあります。送信前には、メールアドレスが正しいか、特に似たアドレスと間違えていないかをよく確認することが大切です。
本文を書き終えて、問題がないことを確認してからメールの宛先にアドレスを記載すると、送信先の誤りや、本文を作成している途中に誤って送信してしまうことを防げます。
よくある質問
OB・OG訪問を依頼するときのメールには、何を書けばいいですか?
依頼メールには、件名、宛名、自己紹介、連絡の経緯、訪問の目的、希望日時、連絡先を明記します。相手の名前や企業名は正確に記載し、誤字脱字がないよう慎重に確認しましょう。
OB・OG訪問のメールを土日に送っていいですか?
土日にメールを送ること自体に問題はありませんが、相手が休日中に業務関連のメールを受け取ると、負担に感じるかもしれません。その点に配慮するためには、平日の業務時間内に送信するのが望ましいでしょう。
OB・OG訪問のメールを送るのに適した時間帯は?
メールの送信は、平日の午前9時から午後6時までが適切です。深夜や早朝の送信は避けましょう。
OB・OG訪問のお礼メールを送るときのポイントは?
お礼メールは、訪問当日中に送るのが理想的です。メール本文には、訪問への感謝の言葉、印象に残った話や学び、今後に向けた抱負を簡潔に述べましょう。また、相手の名前や企業名を正確に記載し、誤字脱字がないか慎重に確認してから送信することが大切です。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士