食のイノベーション企業として 世界へ コック服に代わりスーツスタイルで スイーツパンで新市場を切り拓く

Leader

40

Takamasa
Morimitsu

2025.01.15

SHITATE 60 LEADERSは、
洋服の青山60周年を記念した
オーダースーツ企画です。

Profile

株式会社八天堂
代表取締役

森光 孝雅

1964年、広島県三原市生まれ。21歳の時、神戸の老舗ベーカリー「フロインドリーブ」で修業。1991年、三原市にて「たかちゃんのぱん屋」を開業。1997年には、祖父から受け継いだ和洋菓子店を父から引き継ぎ、3代目として代表に就任。2008年には、冷やして食べる「くりーむパン」を開発し、2009年にはスイーツパン専門店として屋号を「八天堂」に統一。同年、東京に初出店し、都内駅ナカなどを中心に爆発的な人気を獲得する。2013年には広島空港近くに新工場を竣工。2017年以降はシンガポールを皮切りに、カナダ、マレーシアなど海外出店。EC事業や飲食事業など多角的なビジネスを展開。人づくり、地域社会への貢献や福祉・農業領域の課題解決にも取り組む。2019年より、三原商工会議所会頭へ就任。

森光 孝雅 profile

About Work

仕事について教えてください

森光 孝雅 インタビュー01

時代の流れを読み、くりーむパンで食のイノベーションを起こす

八天堂は、昭和8年に広島県三原市で和菓子屋として創業し、91周年を迎えました。長い歴史のなかで和菓子屋から和洋菓子屋へと変化し、私が3代目として受け継いでパン屋へと時代に応じて業態を変化させてきました。現在は、冷やして食べる「くりーむパン」をはじめとする多様な商品を開発・製造し、全国のみならず海外へとお届けしています。「くりーむパン」は2008年に誕生した新しいスイーツパンで、駅ナカや百貨店を中心にスイーツパンの手土産市場を確立。アライアンスやコラボレーションで事業を拡大し、現在は国内に20店舗、海外3カ国に常設店舗を展開しています。

森光 孝雅 インタビュー02

しかしながら、ここに至るまで苦難の時代がありました。1991年に26歳でパン屋を始め、がむしゃらに上を目指し、広島県内で13店舗を展開しました。本気で、日本一のパン屋になると思っていましたから。今思うと、“我欲”しかありませんでした。開店当初は競合となるような焼き立てパンの店舗やコンビニエンスストアなどもなく外部環境も非常によく繁盛しました。しかしながら、外部環境の変化や人財育成が整わないなかでの店舗拡大に2001年頃には倒産の危機に直面。経営も、自分の心もどん底まで落ちました。
その時、宇都宮でパン職人をしていた弟が、自分の家族や夢もあるのに預金すべてを出して助けようとしてくれたのです。そして、経営方針の考えの違いから関係が悪化していた父親に、「死ぬなよ」と言われ、もうギリギリだった私は泣き崩れました。自己中心的な夢だけで突っ走り、何かあると他責にしていた自分に気付き、そして家族や周囲の人の有難さに気付き、そこで、本当に生まれ変わらないといけない、と心底思いました。その体験が、その後の私の考えや行動、そして現在の信条や経営理念「良い品 良い人 良い会社づくり」の原点です。

森光 孝雅 インタビュー03

その後、広島では珍しかった、天然酵母や地産食材を用いた無添加パンの卸売りに転換しました。スーパーさんでも大変好評をいただいたのですが、同じように地元のパン店が同じことをやり始めました。当時はパンの種類も100種類以上増えていましたが、一品集中でこれからはどこにもないパンで勝負しよう、と決めました。試行錯誤を重ね開発した「八天堂のくりーむパン」というキラーコンテンツで経営を立て直し、企業としての発展へ繋げていくことができたと思っています。
その後、地元三原市にある広島空港前に、体験型の食のテーマパーク「八天堂ビレッジ」を開設し、地域や社会への貢献を重視しながら、福祉や農業の課題解決にも取り組んでいます。「広島三原から東京へ、東京から全国、そして日本から世界へ」。今後の展望としては、まだまだ眠っている日本の食を、くりーむパンとともに海外へ紹介していきたいと思います。

森光 孝雅 インタビュー04

森光 孝雅 インタビュー05

About Suits

あなたにとってスーツとは?

森光 孝雅 インタビュー06

TPOに合わせ、心のモードを切り替えてくれるスーツ

三原商工会議所の会頭をしていることもあり、様々な会議やイベントに出席したり、三原市長や市議長の方々とも同行する機会が多いため、普段はほぼスーツスタイルです。ビジネスのフォーマル服といえばスーツだと思いますが、昔は職人用コック服が私のユニフォームでした。そのため、職場でも営業先でも、どこへでもコック服で行っていました。そのことで一度、お叱りを受けた想い出があります。ビジネスに関する講演を聞きに行った際、登壇者が「このような場に作業服で来ている、失礼な者がいる!」と言ったのです。当時は、作業服は我々のユニフォームだという自負があったので、何が悪いんだ!と思いました。しかし今思い返せば、ああいう場には登壇者に敬意を表すためにも、スーツ着用が当たり前だと思います。ベースとなるのは身だしなみですが、服装は会う相手にどう見られるかに影響します。商談の場でも、いくら良い提案内容を語ったとしても、第一印象が悪いと何割も魅力は削られるでしょう。TPOに合わせ、心のモードを切り替えるためにも、スーツはなくてはならない、大きな役割を果たしてくれる存在です。

森光 孝雅 インタビュー07

Trying On

試着

森光 孝雅 オーダースーツ試着01 森光 孝雅 オーダースーツ試着02

About SHITATE

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森光 孝雅 試着ディティール 森光 孝雅 試着ディティール

オーダースタイルの時流にベストマッチする、SHITATEスーツ

森光 孝雅 インタビュー08

着心地が抜群にいいです!採寸時に、細かい部分までしっかり見ていただき、ぴったりサイズに仕上げてもらいました。最初は可動域が狭いかなと思いましたが、ストレッチが効いていて、とても動きやすいです。自然な光沢感がある生地も非常に良いですね。自分の体型に合ったものは、既製スーツと比べて着心地がとても良く、やはり違いを強く感じました。また、丁寧な接客にも大変感動しました。世の中を見ても、オーダースタイルが増えている印象があります。これからも、自分に合ったオーダースーツを楽しみたいと思います。

森光 孝雅 インタビュー09 森光 孝雅 インタビュー10

食のイノベーション企業として世界へ コック服に代わりスーツスタイルで スイーツパンで新市場を切り拓く

森光 孝雅 SHITATE着用01 森光 孝雅 SHITATE着用02

フォーマル度 : ★★★★★

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Aoyama
impression

歴史に残る創業者を持つ、広島県人として誇りを感じる企業です

全国に店舗があり、手軽に買える価格帯で品質も良い品揃えだと思います。長引く出張の際には、東京で購入したこともあり、大変利便性に優れていると感じています。また、青山商事は広島を代表する企業で、創業者の青山五郎氏は歴史に残る経営者です。全国トップブランドの企業でありながら、本社を地元福山市に置いていることに非常に地元愛を感じます。同じ県下の経営者としても、それが有難く、広島県人として誇りを感じる企業です。

インタビュー:尚 貴範
撮影:桑田 和明 構成・文:大塚 綾
CD:ジャン 光栄

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