家族葬の服装は?身内だけの場合や平服指定のマナーを男女・子ども別に解説
2026.08.17

この記事の所要時間:約12分
家族葬に参列する際、「身内だけだから普段着でもいい?」「平服と言われたら何を着ればいい?」と迷う方も多いでしょう。家族葬でも基本的な服装マナーは一般葬と大きく変わりません。
本記事では、家族葬に適した服装マナーについて、喪主・親族・一般参列者といった「立場別」や、「男女・子ども別」にわかりやすく徹底解説します。
1. 家族葬とは?基本のポイント

家族葬とは、家族や親族を中心に、ごく親しい友人・知人など少人数で故人を見送る葬儀形式のことです。
「家族葬」という名称ではあるものの、参列できる範囲に明確な決まりがあるわけではありません。故人や遺族の意向によっては、親族以外の親しい方が参列することもあります。
一般葬との主な違いは参列者の範囲や人数であり、葬儀であることに変わりはありません。そのため、身内だけで行う家族葬であっても、基本的には一般的な葬儀と同様の服装マナーを意識する必要があります。
1-1. 基本は「準喪服」がマナー

家族葬に参列する際は、基本的に「準喪服」を着用します。身内や親しい人だけが集まる小規模な葬儀であっても、故人を弔う場であることは一般葬と変わりません。
男性であれば礼服用のブラックスーツに白無地のシャツ、黒無地のネクタイを合わせることが一般的です。女性は黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどのブラックフォーマルを着用しましょう。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
1-2. 一般葬と服装は同じ
家族葬と一般葬では参列する人数や範囲に違いがありますが、基本的な服装マナーに大きな違いはありません。
一方、近年は葬儀の形式も多様化しており、故人や遺族の意向によって服装が指定されるケースもあります。案内状や遺族からの連絡を確認し、指定があればそれに合わせましょう。
1-3. 平服指定=普段着ではない
家族葬の案内で「平服でお越しください」と指定されることがありますが、この場合の「平服」はTシャツやジーンズなどの普段着を意味するものではありません。
弔事における平服とは、一般的に正喪服や準喪服よりも格式を抑えた「略喪服」を指します。男性であれば黒やダークグレー、濃紺などのダークスーツ、女性であれば落ち着いた色のワンピースやアンサンブル、スーツなどが選択肢です。
スニーカーやデニム、派手な色柄の服など、カジュアルすぎるアイテムは避けましょう。平服について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
2. 家族葬の服装【立場別】

家族葬では、基本的には喪主や遺族は格式の高い装いを選び、親族や一般参列者は喪主・遺族よりも格上にならない服装を選ぶことが一般的です。
ただし、近年では喪主や遺族も準喪服を着用するケースが増えています。家族葬の形式や遺族の意向も踏まえ、それぞれの立場に適した服装を選びましょう。
2-1. 喪主・遺族の服装|正喪服または準喪服
喪主や遺族は、正喪服または準喪服を着用します。正喪服とは喪服のなかで最も格式の高い装いで、喪主や故人と関係の深い遺族が着用するものです。
ただし、近年では葬儀の形式を問わず、喪主や遺族も準喪服を着用するケースが一般的になっています。家族葬の場合も、男性なら礼服用のブラックスーツ、女性なら露出と装飾を抑えたデザインのブラックフォーマルが一般的です。
2-2. 親族の服装|準喪服
親族として家族葬に参列する場合は、準喪服を着用することがおすすめです。
男性は礼服用のブラックスーツに白無地のシャツと黒無地のネクタイを合わせ、女性は黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどのブラックフォーマルを選びます。靴やバッグなどの小物も黒で統一して、光沢や装飾の目立たないものを選びましょう。
2-3. 一般参列者(親しい友人など)の服装|準喪服または略喪服
故人の親しい友人や知人などが家族葬に参列する場合も、準喪服を着用することが一般的です。男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルなど、通常の葬儀と同様に弔事にふさわしい装いを選びましょう。
ただし、遺族から「平服でお越しください」と案内されている場合は、略喪服を着用します。家族葬だからといって必ずしも服装がカジュアルになるわけではないため、案内をよく確認することが大切です。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
3. 【レディース】家族葬の服装マナー

女性が家族葬に参列する場合は、一般葬と同様に黒を基調としたブラックフォーマルを着用するのが一般的です。
3-1. 全身|ブラックフォーマルを着用
女性の家族葬の服装は、黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどのブラックフォーマルを着用します。光沢の強い素材や装飾の目立つデザインは避け、シンプルで落ち着いたものがおすすめです。
なお、布製が正式ですが、光沢のない本革や合成皮革でも問題ありません。ただし、スエード、エナメル、アニマル柄(クロコ型押しなど)は避けるようにしましょう。
夏場でも過度な肌の露出は控え、袖のあるデザインを選ぶかジャケットなどを羽織るのがおすすめです。冬場は黒や濃紺などの落ち着いた色のコートを合わせ、会場に入る前に脱ぐのがマナーです。
ストッキングは黒の薄手タイプ、靴は装飾や光沢を抑えた黒のパンプスを合わせると、弔事にふさわしい装いになります。
3-2. スカート|ひざが隠れる長さを選ぶ
ワンピースやスカートを着用する場合は、立ったときだけでなく座ったときにもひざが大きく露出しない丈を選びましょう。ひざが隠れる程度から、ふくらはぎほどの長さが目安です。
家族葬では椅子に座るだけでなく、焼香や移動などで立ったり座ったりする場面もあります。タイトすぎるデザインや極端に短い丈は動きにくいうえ、弔事の場ではカジュアルな印象を与える可能性があるため注意が必要です。シルエットも身体のラインを強調しすぎない、シンプルで上品なデザインを選ぶとよいでしょう。
3-3. トップス|襟元の開きが少ないものを選ぶ
トップスは、胸元や襟元が大きく開いたデザインは避け、肌の露出を抑えたものを選びましょう。特に夏場は暑さから薄手の服を選びたくなりますが、透け感が強くならないよう注意しましょう。
3-4. パンツスーツ|略喪服(平服指定)としての着用も可能
家族葬で「平服で」と指定されている場合は、黒やダークカラーのパンツスーツを着用することも可能です。動きやすいため、小さな子どもを連れて参列する場合や、足腰への負担を抑えたい場合におすすめです。
厳密なマナーとしては「パンツスタイル=略喪服」とされていますが、近年はフォーマルメーカーが販売する「ブラックフォーマルのパンツスーツ」も普及しており、準喪服として着用する女性が増えています。そのため、平服指定がない場合でも、ご高齢の方や寒冷地での参列など、体調や動きやすさを考慮してブラックフォーマルのパンツスーツを選ぶのはマナー違反にはなりません。
ただし、一般的なビジネス用パンツスーツを着用する場合は、派手なデザインや光沢のある素材を避け、インナーや靴、バッグも落ち着いた色で統一しましょう。
3-5. ヘアメイク・アクセサリー|派手な装いは避ける
家族葬では、ヘアメイクも控えめにまとめます。メイクは派手な色やラメを避け、清潔感のあるナチュラルな仕上がりを意識しましょう。長い髪は低い位置でまとめるなど、すっきりと整えるのがおすすめです。
アクセサリーは身につけないことが基本ですが、身につける場合は、一連の白または黒のパールネックレスなど、「涙の象徴」として着用が許容されているものを選びます。結婚指輪は基本的にそのまま着用して問題ありませんが、ゴールド素材など派手な色のものや、ダイヤモンドなど光る石が付いているものは外すか、石を手のひら側に回して隠すようにしましょう。
4. 【メンズ】家族葬の服装マナー

男性が家族葬に参列する場合も、一般葬と同様に黒を基調としたフォーマルな服装を選ぶことが基本です。
4-1. 全身|黒やダークグレーのスーツを選ぶ
特に服装の指定がない場合は、礼服用のブラックスーツを着用しましょう。
なお、ビジネス用の黒いスーツと礼服用のブラックスーツは、黒の深さや生地などに違いがあります。準喪服が求められる場面では礼服用のブラックスーツ、平服指定の場合は落ち着いたダークスーツと、状況に応じて使い分けることが大切です。
4-2. シャツ|白無地のものを選ぶ
スーツの下に着用するシャツは、白無地が基本です。柄物やカラーシャツは避け、光沢の少ないシンプルなものを選びましょう。
襟型はレギュラーカラーやワイドカラーなど、一般的なデザインで問題ありません。ボタンダウンシャツは比較的カジュアルな印象を与えるため、葬儀では避けたほうが無難です。
また、家族葬では遺族や親族と近い距離で過ごすことも多いため、清潔感にも配慮が必要です。参列前には襟元や袖口の汚れ、シャツのシワなどがないか確認しておきましょう。
4-3. 小物|黒のバッグ・ネクタイを合わせる
家族葬では、スーツ以外のアイテムも黒を基本に統一します。ネクタイは光沢や柄のない黒無地を選び、靴下も黒無地を合わせましょう。
靴は黒の革靴が基本で、装飾の少ない内羽根式のストレートチップやプレーントゥなどが適しています。金具が目立つデザインや光沢の強い靴も避けましょう。
男性の場合はバッグは持たないことが基本ですが、持参する場合は黒のクラッチバッグなどを選びます。大きなブランドロゴや目立つ金具、光沢の強い素材などは控えましょう。
関連記事もチェック!
5. 【子ども・学生】家族葬の服装マナー

子どもや学生が家族葬に参列する場合、制服がある場合とない場合で装いが変わります。
5-1. 制服がある場合|制服を着用
中学生や高校生など学校指定の制服がある場合は、制服を正装として着用できます。制服の色が黒や濃紺でなくても、学校指定のものであれば基本的に問題ありません。
参列する際はシャツやブラウスの汚れ、制服のシワなどを確認し、清潔な状態に整えておきましょう。
5-2. 制服がない場合|ダークカラーの服を着用
制服がない子どもは、黒や濃紺、ダークグレーなどを基調とした落ち着いた服装を選びます。男の子であれば白いシャツに黒や濃紺のパンツ、必要に応じてジャケットやカーディガンを合わせるとよいでしょう。女の子は黒や濃紺のワンピース、白いブラウスとダークカラーのスカートなどがおすすめです。
乳幼児の場合は、必ずしも黒一色にする必要はありません。白やベージュ、グレーなどの控えめな色を選び、派手な色柄やキャラクターが大きく描かれた服を避ければ問題ないでしょう。
6. 家族葬で服装以外に気をつけたいマナー

家族葬では、服装だけでなく参列や香典に関するマナーにも注意が必要です。家族葬は遺族が参列者を限定して行うケースが多いため、故人と親しい間柄であっても、自己判断で参列することは避けましょう。
一般葬とは受付の方法などが異なる場合もあります。遺族の意向を尊重し、負担をかけないよう配慮することが大切です。
6-1. 案内がない場合は参列しない
家族葬は、家族や親族、ごく親しい方など、限られた人だけで故人を見送ることを目的として行われる葬儀です。そのため、訃報を受け取ったからといって必ずしも参列してよいとは限りません。
遺族から葬儀への参列を案内された場合は参列できますが、「家族葬を行います」という連絡のみで具体的な案内がない場合は、通夜や葬儀への参列を控えることが無難です。
故人と親しい関係だった場合でも、まずは遺族の意向を尊重しましょう。弔問したい場合は葬儀後に遺族へ確認するなど、相手の負担にならない方法を選ぶことが大切です。
6-2. 参列する場合は香典を用意する
家族葬に参列する場合も、基本的には一般葬と同様に香典を用意します。家族葬だからといって、必ず香典が不要になるわけではありません。
ただし、家族葬では遺族が香典や供花、供物などを辞退しているケースもあります。「香典辞退」と明確に案内されている場合は、無理に渡す必要はありません。遺族の意向に従いましょう。
香典について特に案内がない場合は、念のため用意して参列することをおすすめします。
関連記事もチェック!
6-3. 受付がない場合は直接お悔みを述べる
少人数で行われる家族葬では、一般葬のような受付が設けられていない場合があります。その場合は、遺族に直接お悔やみの言葉を伝えましょう。
ただし、遺族は葬儀の対応で忙しいことも多いため、長時間話し込むことは避けましょう。「このたびはご愁傷さまでございます」など、簡潔にお悔やみを伝える程度にとどめるとよいでしょう。
7. 家族葬の服装でよくある質問

最後に、家族葬の服装でよくある質問をまとめました。疑問の解消にお役立てください。
Q1. 身内だけならカジュアルでもいい?
A. 身内だけで行う家族葬であっても、基本的にはカジュアルな普段着ではなく、準喪服を着用するのが一般的です。
家族葬は参列者が少ない葬儀形式ではありますが、故人を弔う正式な場であることに変わりはありません。「家族しかいないから」という理由だけで、Tシャツやデニム、スニーカーなどの服装を選ぶのは避けたほうがよいでしょう。
ただし、遺族から「平服で」「普段着で」など具体的な指定がある場合は、その意向に従います。平服指定の場合も基本的には略喪服を選び、落ち着いた服装を心がけましょう。
Q2. 黒いビジネススーツでも大丈夫?
A. 服装の指定がない家族葬では、礼服用のブラックスーツを着用するのが基本です。
ビジネス用の黒いスーツと礼服用のブラックスーツは一見似ていますが、礼服はより深い黒色の生地が使われるなど、フォーマルな場での着用を前提に作られています。
一方、「平服でお越しください」と指定されている場合は、黒や濃紺、ダークグレーなどのビジネススーツを略喪服として着用できる場合があります。黒無地のネクタイや白無地のシャツを合わせ、弔事にふさわしい落ち着いた装いにまとめましょう。
Q3. 女性はパンツスーツでも問題ない?
A. 基本的に問題ありません。 「喪服用(ブラックフォーマル)」であれば平服指定がなくても着用可能です。「一般的なビジネス用」の場合は、平服指定がある場合のみ略喪服として着用できます。 ご高齢の方や小さなお子様連れの方など、動きやすさを重視したい場合に特におすすめです。
8. 家族葬でも服装マナーに気を配ろう!

家族葬は参列者が少人数であっても、基本的な服装マナーは一般葬と変わりません。案内状に平服指定がある場合も、普段着ではなく落ち着いた色味の略喪服を選ぶことが大切です。故人やご遺族への配慮を忘れず、立場や案内内容に合わせた服装で参列しましょう。



