履歴書の資格・免許欄は、「数多くの資格を書くこと」よりも「正しく・わかりやすく書くこと」が大切です。正式名称や取得年月が整理されているか、履歴書全体として読みやすいかどうかも見られています。
本記事では、履歴書の資格・免許欄の正しい書き方、記入例や迷いやすいポイントをわかりやすく解説します。これから履歴書を仕上げる方はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
監修者からのコメント

履歴書の「資格」欄にどの資格を書くか、どのレベルなら書いてよいかなど気になるポイントを一つずつ見ていきましょう。
「履歴書に書くために資格を取った」のではなく、「学校での学びの延長で受験した」「〇〇に興味を持ち、深く学んでみた」など、取得の理由も話せるように準備することをおすすめします。
履歴書の資格・免許欄の記入例

履歴書の資格・免許欄は、正確さと読みやすさが求められる項目です。まず、資格名は省略せず、必ず正式名称で記載しましょう。略称や通称だけを書くと、内容が正しく伝わらない可能性があります。
運転免許を取得している場合は、資格・免許欄の先頭に記載するのが一般的です。表記は「普通自動車第一種運転免許」とし、続けてそのほかの免許や資格を取得年月が古い順に並べると、時系列が整理され読みやすくなります。TOEICや英検、簿記など点数や級が設定されている資格は、名称だけでなく具体的なスコアや級まで明記しましょう。

採用担当者にとって読みやすい記載を心がけましょう。
履歴書の資格・免許欄を書くときのポイント
履歴書の資格・免許欄は、内容そのものだけでなく書き方の正確さや整理の仕方にも注意が必要です。ここでは、履歴書の資格・免許欄を書くときのポイントを解説します。
- 資格名は必ず正式名称で書く
- 運転免許→そのほかの資格・免許を取得した順番で書く
- 資格が多い場合は提出先と関連度の高いものを優先する
- 「取得」と「合格」は資格の種類にあわせて書く
- 点数・級がある資格は具体的に書く
- 和暦・西暦の表記は履歴書全体で統一する
- すべての免許・資格を書いたら、最後に「以上」と書く
資格名は必ず正式名称で書く
履歴書では、資格名を正式名称で記載することが原則です。略称のみでは「正確性に欠ける」「ビジネス文書として配慮が足りない」と受け取られる可能性があります。
また、資格によっては級・合格・取得の区別も重要になるため、名称は最後まで省略せずに書きましょう。
英検2級
実用英語技能検定2級 合格
資格・免許の正式名称一覧
▼ 資格
| 略称 | 正式名称 |
|---|---|
| TOEIC | TOEIC Listening & Reading Test 〇〇点取得 |
| TOEIC IP | TOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)〇〇点取得 |
| 宅建 | 宅地建物取引士資格試験 合格 |
| ITパスポート | ITパスポート試験 合格 |
| 日商簿記 | 日本商工会議所簿記検定〇級 合格 |
| FP | 〇級ファイナンシャル・プランニング技能士 合格 |
| 基本情報 | 基本情報技術者試験 合格 |
| 漢検 | 日本漢字能力検定〇級 合格 |
| 秘書検定 | 秘書技能検定〇級 合格 |
| MOS | Microsoft Office Specialist(〇〇)合格 |
▼ 免許
| 略称 | 正式名称 |
|---|---|
| 普通免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
| 大型免許 | 大型自動車第一種運転免許 取得 |
| 中型免許 | 中型自動車第一種運転免許 取得 |
| 準中型免許 | 準中型自動車第一種運転免許 取得 |
| バイク免許 | 普通自動二輪車免許/大型自動二輪車免許 取得 |
| 保育士 | 保育士資格 取得 |
| 教員免許(※) | 〇〇教諭一種免許状 取得 |
※教科名の有無は校種によって書き方が異なります。

正式名称がわからない場合は、その資格の公式Webサイトで確認しておきましょう。
運転免許→そのほかの資格・免許を取得した順番で書く
資格・免許欄では、運転免許を冒頭で記載し、それからほかの免許や資格を取得年月の古い順で並べるのが一般的です。
記載例
2022年11月 普通自動車第一種運転免許 取得
2024年2月 日本商工会議所簿記検定3級 合格
2024年6月 ITパスポート試験 合格
取得が早い順に並べることで、資格取得の流れがわかりやすくなり、採用担当者が内容を一目で把握しやすくなります。特別な理由がない限り、順番を入れ替える必要はありません。
なお、資格欄に日付の記入欄がない履歴書の場合は、様式に従って資格名のみを書けば問題ありません。企業からの指示などにより取得時期を伝えたい場合は、「(20XX年〇月取得)」のようにかっこ書きで統一して補足しましょう。
資格が多い場合は提出先と関連度の高いものを優先する
資格を多く持っていても、すべてを履歴書に書く必要はありません。大切なのは、志望業界や職種との関連性です。関連性の低い資格を並べすぎると、かえってアピールポイントがわかりにくくなることもあります。
履歴書は実績の一覧表ではなく、自分の強みを伝えるための書類です。書くか迷ったときは「この資格について面接で聞かれても、自信をもって説明できるか」を基準に取捨選択すると、判断しやすくなります。
「取得」と「合格」は資格の種類にあわせて書く
履歴書では、資格の種類に応じて「取得」と「合格」を正しく使い分ける必要があります。
「取得」と「合格」の使い分け
- 運転免許・教員免許など、免許証が交付されるもの:取得
- TOEICなどのスコア表記の資格:取得
- 英検・簿記など、試験に合格して認定されるもの:合格
資格名の後ろに1文字分のスペースをあけて「取得」「合格」と書くのが一般的です。
記載例
実用英語技能検定〇級 合格
TOEIC Listening & Reading Test 700点 取得
日商簿記検定〇級 合格
秘書技能検定〇級 合格
宅地建物取引士資格試験 合格
〇級ファイナンシャル・プランニング技能士 合格
点数・級がある資格は具体的に書く
点数や級が設定されている資格は、できるだけ具体的な数値・級まで記載しましょう。資格名だけではスキルレベルが伝わらず、参考にしにくくなります。TOEICであれば点数、英検や簿記であれば級まで明記することで、企業側が判断しやすくなります。
和暦・西暦の表記は履歴書全体で統一する
履歴書では、和暦と西暦を混在させないことが大切です。例えば「令和7年」と「2025年」が同じ履歴書内にあると、読みにくい印象を与えることがあります。
資格欄だけでなく、学歴欄・職歴欄も含めた履歴書全体でどちらか統一しましょう。
すべての免許・資格を書いたら、最後に「以上」と書く
資格・免許欄にすべての内容を書き終えたら、最後に「以上」と記載します。これは「ここで資格の記載が終わっている」ことを示すための表現で、記入漏れや書き忘れと誤解されるのを防ぐ役割があります。

保有資格が多い人はできるだけたくさんアピールしたくなるかもしれませんが、詰め込みすぎず、希望業界・職種に活かせそうなものを中心に選ぶことをおすすめします。資格がない、少ない人は無理に何か取らないと、と焦らずに、ガクチカや自己PRの内容を丁寧に伝えていけば大丈夫です。
履歴書の資格・免許欄に運転免許を書くときのポイント
履歴書では、運転免許を資格・免許欄の先頭に記載するのが一般的です。多くの履歴書フォーマットも運転免許の記入を想定した構成になっており、採用担当者もこの並びに慣れています。
ここでは、履歴書の資格・免許欄に運転免許を書くときのポイントを紹介します。
業務で運転が不要な場合でも書いて問題ない
応募する職種で運転業務が想定されていない場合でも、運転免許を資格欄に記載して問題ありません。
運転免許は、業務スキルそのものというよりも、行動範囲の広さや自立性のひとつの指標として見られることがあります。
免許証に書かれた取得年月は正確に書く
運転免許の取得年月は、ほかの資格と同様に、「〇年〇月 取得」という形式で記載します。取得年月が曖昧な場合は、運転免許証を確認すれば正確な日付を把握できます。

記憶に頼って書くと誤りが生じやすいため、必ず実物を確認したうえで記載しましょう。細かい部分ですが、正確さは履歴書全体の信頼感にもつながります。
AT限定・MTの別は基本的に記載しなくてよい
事務職や営業職など、日常的に運転を行わない職種では、履歴書の段階でAT・MTを細かく確認されないことが多いです。
一方で、運送業・配送業・自動車整備・建設関係など、業務で車を運転することが前提となる職種では、運転できる車の種別の記載が必須になっている場合があります。このような職種では、資格欄に「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」のように明記しましょう。
判断に迷った場合は、募集要項に免許条件の記載があるか、業務内容に運転が含まれているかを確認し、必要に応じてAT限定・MTの種別を記載してください。
履歴書の資格・免許の書き方で迷うポイント
ここでは、履歴書の資格・免許欄のよくある疑問を中心に、書き方と注意点を紹介します。

勉強中・取得予定の資格を書いてもいい?
勉強中・取得予定の資格を履歴書に書いてアピールしたい方もいるでしょう。ただし、その場合は「取得予定」「勉強中」などの表現を必ず明記する必要があります。
例えば、試験日がすでに決まっている資格であれば、「〇年〇月 受験(受検)予定」と具体的に記載すると、採用担当者にも状況が伝わりやすくなります。教員免許のように卒業時に取得が見込まれる場合は、「〇年3月 取得見込」と記載します。
面接時に進捗や学習内容を聞かれた際に何も説明できない状態だと、形だけの記載に見えるかもしれません。本当に学習を進めている資格に絞って記載することが大切です。
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資格がない場合はどうすればいい?
記載できる資格がない場合は、資格・免許欄に「特になし」と明記するのが一般的です。資格がまったくないからといって、無理に取得したり、関係のない資格を書いたりする必要はありません。
一方で、資格欄を空欄のままにするのは避けましょう。空欄だと記入漏れや書き忘れと見分けがつかない可能性があります。

説明できない資格を無理に並べるよりも、正直に「特になし」と書き、自己PRや志望動機などほかの項目で強みを伝えるほうがおすすめです。
履歴書に資格が書ききれないときはどうすればいい?
資格を多く持っていて履歴書の欄に書ききれない場合でも、すべてを書く必要はありません。この場合は、志望業界・職種との関連性が高い資格を優先して記載します。
関連度の低い資格まで詰め込むと、かえってアピールポイントがぼやけてしまうこともあります。「この資格は仕事にどう活かせるか」を説明できるものを選ぶ意識が重要です。
履歴書に書く資格取得日がわからない場合どうすればいい?
資格の取得年月日がわからない場合は、できる限り正確な情報を確認しましょう。運転免許であれば免許証、検定試験や資格であれば合格証書や公式Webサイトのマイページ、受験結果通知などを確認すると取得年月がわかります。
それでも確認できない場合は、年・月までを調べ、日付までは無理に書かなくても問題ありません。履歴書では「〇年〇月 取得」と記載するのが一般的なため、日付が不明でもマイナスの印象になることは少ないと考えられます。
履歴書に書かないほうがいい資格はある?
趣味レベルの資格や、講座修了のみの民間資格は、合否を決めるうえで参考になりにくい場合があります。資格そのものよりも重視されるのは、「なぜ取得したのか」「どう活かせるのか」を説明できるかどうかです。
面接で理由を聞かれた際に説明できない資格であれば、無理に書かない判断もひとつの選択といえます。
資格は何級・何点から履歴書に書ける?
履歴書に書ける資格に、明確な最低ラインはありません。ただし、点数や級がある資格については、一定の目安を意識することが大切です。
例えばTOEICの場合、2023年度の平均が612点で、一般的には600点以上が書かれることが多いです。逆にこれより低いスコアだと、不利な印象になる可能性も考えられるので、あえて書かないのもひとつの方法です。
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ペーパードライバーでも資格欄に運転免許を書いていい?
ペーパードライバーであっても、運転免許を資格欄に書いて問題ないでしょう。履歴書の段階で、運転頻度や運転スキルまで細かく問われることはほとんどないためです。
ただし、業務で頻繁に運転が必要な職種の場合は、面接で運転経験について質問される可能性があります。その際は、無理によく見せようとせず、正直に状況を伝えることが大切です。
履歴書は資格欄だけでなく、全体の完成度が大切
採用担当者は履歴書全体を通して学生を知りたいと考えられます。資格はあくまで判断材料のひとつであり、それだけで採用・不採用が決まることはありません。
資格欄の書き方が丁寧でも、学歴や自己PRの内容が曖昧だったり、表記にばらつきがあったりすると、準備が不十分の印象になる場合があります。反対に、資格が少なくても、各項目が整理され、読みやすくまとめられていれば、「準備ができている」「誠実に向き合っている」という印象になるでしょう。
資格欄は、正式名称や取得年月を正しく記載するなどの基本を押さえたうえで、履歴書全体を見直し、表記の統一や記入漏れがないかを確認して完成度を高めましょう。
よくある質問
履歴書の資格免許欄の書き方を教えてください。
資格・免許欄は、資格名を省略せず正式名称で記載し、取得年月とあわせて書くのが基本です。運転免許がある場合は先頭に記載し、その後に取得順(古い順)で並べます。点数や級がある資格は具体的に明記し、すべて書き終えたら最後に「以上」と記載します。
詳しくは「履歴書の資格・免許欄を書くときのポイント」で解説しています。
履歴書に書いたほうがいい資格は何ですか?
履歴書には、志望業界・職種との関連性が高い資格を優先して書くのがおすすめです。一方、資格がない場合は無理に取得する必要はなく、「特になし」と記載して、学業や経験欄でアピールしても問題ありません。
履歴書に自動車免許を書くときの書き方を教えてください。
自動車免許は「普通自動車第一種運転免許」と正式名称で書き、資格欄の先頭に記載するのが一般的です。取得年月は免許証を確認し、「〇年〇月 取得」と正確に書きましょう。AT限定かMTかは一般的に記載不要ですが、募集要項に指定がある場合のみ補足するようにしてください。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士