不動産業界の志望動機は、「なぜこの業界を選んだのか」「なぜこの企業を志望するのか」「入社後にどのように活躍したいか」を軸に構成することが大切です。
本記事では、不動産業界の特徴を踏まえた志望動機の書き方をはじめ、企業・職種別の例文も紹介します。企業研究の視点や、ほかの学生との差別化のコツ、注意点まで網羅しているので、面接やES(エントリーシート)で説得力のある志望動機を伝えたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 不動産業界の志望動機では「なぜその業界か」「なぜその企業なのか」を明確に述べる
- 過去の経験だけでなく「入社後にどうしたいか」も述べる
- 不動産業界の志望動機では抽象的な表現、給料や福利厚生のみの言及は避ける
不動産業界の基本知識
不動産業界は、土地や建物といった「不動産」を取り扱う業界です。私たちの住まいやオフィス、商業施設、インフラに大きく関わり、暮らしや社会の基盤を支えています。
不動産業界にはさまざまな役割の企業があります。例えば、住宅を探している個人に対して物件を紹介する「不動産仲介業者」、オフィスビルや商業施設を企画・建設する「デベロッパー」などがあり、それぞれに異なる役割と専門性があります。
不動産業界の仕組み
不動産業界のビジネスは、大きく「開発」「流通(販売・賃貸)」「管理」という3つの段階で構成されています。それぞれの段階で異なる企業や職種が関わっており、役割を分担しながら業界全体が成り立っています。

| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 不動産開発 | 土地や建物に新たな価値を生み出すプロセス。 更地や老朽化した建物を活用し、 住宅やオフィスビル、商業施設などを 企画・設計・建設する。 |
| 流通(販売・賃貸) | 開発された不動産を必要とする人に 届けるプロセス。 売買仲介・賃貸仲介・分譲販売がある。 |
| 管理 | 建物を維持して価値を保ち、 収益を最大化するために管理運営を行う。 入居者対応から資産価値向上の施策まで 幅広い業務がある |
不動産業界の仕事内容
不動産業界にはさまざまな種類の企業があり、異なるビジネスモデルや役割があります。ここでは、不動産業界の企業の種類と各特徴を把握しておきましょう。
| 企業の種類 | 特徴・仕事内容 |
|---|---|
| デベロッパー (開発業者) | 大規模な街づくりや商業施設、 マンションなどを企画・開発する企業。 土地の取得から建設、販売・賃貸まで 一貫して関わることが多い。 |
| ゼネコン | デベロッパーの計画をもとに、実際の建設を担う企業。 設計から施工、品質管理までを一手に引き受け、 大規模建築物や公共インフラなども手がける。 |
| ハウスメーカー | 自前の生産設備を持ち、住宅の工業化や 建築資材の一部を規格化することで、 注文住宅を効率的に大量生産・供給している企業。 全国規模のネットワークを活かし、 安定した品質の住宅を短期間で建てている。 |
| 不動産仲介業者 | 賃貸や売買の仲介を行う企業。 個人・法人の顧客と物件のオーナーをつなぐ役割。 地域密着型の企業から全国展開の大手まで幅広い。 営業職が中心。 |
| 住宅販売会社 | 建売住宅や分譲マンションを仕入れ・販売する企業。 営業を通じて購入希望者へ住宅を提案し契約につなげる。 |
| 不動産管理会社 | 賃貸物件やビルの管理・運営を担う企業。 入居者対応や設備の維持管理、家賃回収などを 行い、オーナーの資産を守る。 |
| 不動産投資会社 | 投資用不動産を取得・運用する企業。 ファンド組成や収益物件の売買など、 資産運用の側面が強く、法人や投資家向けの提案を行う。 |
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志望動機を書く前にチェック!不動産業界が求める人
不動産業界で求められる人物像は企業や職種によって異なりますが、共通して重視される資質や姿勢があります。志望動機を作成する前に、不動産業界が求める人の特徴を把握しておきましょう。
新しい知識を学び続ける意欲がある
不動産業界では、宅地建物取引業法などの法律、固定資産税や相続に関わる税務、建築基準法などの建築関連知識など、業務に必要な専門知識が多岐にわたります。
実際に不動産業界の企業では、入社後に「宅地建物取引士(宅建)」の資格取得が推奨または必須とされていることがあります。こうした背景から、何事も学び続ける意欲や姿勢がある方は活躍しやすいでしょう。

志望動機に「自ら積極的に知識を吸収する姿勢」や「資格取得に向けて努力していること」を盛り込むと、成長意欲が伝わりやすくなります。
クライアントと信頼関係を築けるコミュニケーション能力がある
不動産の仕事では、住宅を探す個人、事業用物件を求める企業、物件オーナーなど、多くの関係者とやり取りする機会があります。そのため、相手の立場や要望を丁寧にくみ取り、信頼を築くコミュニケーション能力が求められます。これは営業職だけでなく、建物管理や開発プロジェクトなど、さまざまな職種でも必要とされる能力です。
志望動機のなかで、コミュニケーション能力や人との信頼関係づくりを大切にしてきた経験を伝えると、不動産業界の相性を具体的に示せるでしょう。
変化に対応する行動力と問題解決力がある
不動産業界は、景気動向や政策、社会情勢によって市場が変動しやすい特徴があります。また、建築スケジュールの遅れや顧客からの要望変更、トラブル対応など、現場ではさまざまな変化や課題に直面します。
そのため、変化に柔軟に対応し、主体的に動いて課題を解決できる方が重宝されます。志望動機では、学生時代の経験のなかから「困難な状況で工夫しながら乗り越えたこと」や「臨機応変な対応が求められた場面」を具体的に挙げると、行動力や課題解決力をアピールしやすくなります。
周りと協力して取り組むチームワークがある
不動産の仕事は、営業担当や設計担当、施工管理、事務スタッフなど、さまざまな職種と連携しながら進めていきます。特に大規模なプロジェクトでは、複数の部署や企業と協力しながら計画を進めます。
そのため、円滑なコミュニケーションや情報共有を通じて、周囲と連携しながら物事を進めるチームワークが必要です。志望動機で「協働を通じて成果を出した経験」や「他者の意見を取り入れながら進めたプロジェクト」などを紹介すると、仕事で役立つ協調性をアピールできます。
不動産業界の志望動機を伝えるときの構成
履歴書やES、面接などで志望動機を伝える際は、相手にわかりやすく伝えるために構成を意識することが大切です。次の4つのステップに沿って整理すると、内容に一貫性が出て説得力のある志望動機になるでしょう。

志望動機を簡潔な一言で述べる
志望動機を伝えるときは、まず「なぜこの企業なのか」を一言で端的に述べましょう。最初に結論を示したあとに背景や具体例を詳しく説明する流れにすると、話の全体がわかりやすくなります。
不動産業界のなかでも、企業ごとに特徴は異なります。例えば「地域密着型で地元に貢献できる」「開発から管理まで幅広く関われる」「研修制度が充実しており成長できる」など、企業の特徴を踏まえて端的に理由を示すことがポイントです。
例文
- 地域のお客様と長く信頼関係を築く貴社の営業スタイルに共感し、志望しています。
- 不動産の開発から管理まで一貫して携われる環境に魅力を感じ、貴社を志望しました。
不動産業界を志望する理由・きっかけ・背景を述べる
次に「なぜ不動産業界に関心を持ったのか」という理由・きっかけ・背景を具体的に説明します。
この部分では、自分の体験や価値観と業界の特徴を結びつけて語ることが大切です。例えば「自分が引越しをしたときに担当者に助けられた」「地域の街づくりに関心を持った」「資産形成の相談に応じる仕事にやりがいを感じた」など、自分ならではの背景やエピソードを交えることが重要です。
例文
学生時代に引越しを経験し、担当の方が親身に相談に乗ってくださったことで、新しい生活への不安が安心に変わりました。その体験から、お客様の人生の節目を支える不動産の仕事に興味を持つようになりました。
志望企業を選んだ理由を述べる
不動産業界は業種・業態が幅広く、企業ごとに強みや社風が異なります。そのため、志望動機では「なぜこの企業なのか」を明確に伝えることが重要です。業績やサービスの特徴、地域密着のスタイル、研修制度、働く人の姿勢など、自分が共感した点を具体的に挙げてみましょう。
企業の公式Webサイトや説明会で得た情報を踏まえて「他社ではなく志望企業を選んだ理由」を言語化することで、業界研究や企業研究をきちんと行っている姿勢も伝わります。
例文
貴社は地域密着型の営業を大切にされており、お客様一人ひとりと長期的に信頼関係を築く姿勢に共感しています。また、若手社員が早い段階から責任ある仕事に挑戦できる風土に魅力を感じました。
入社後のビジョンを述べる
最後に入社後にどのように活躍したいか、自分のキャリアの展望を伝えましょう。将来の目標を示すことで、採用担当者が「この学生が入社後どう成長していくのか」をイメージしやすくなります。具体的な目標を述べることで、志望の本気度や自己理解の深さも伝わるでしょう。
例文
入社後は、まず営業として幅広い物件やお客様を担当し、提案力と信頼構築力を磨きたいです。将来的には地元の不動産に詳しいプロとして、地域の発展に貢献できる存在を目指します。
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差別化できる!不動産業界の志望動機のポイント
不動産業界への志望動機でほかの学生と差をつけるには「自分ならではの視点」や「企業研究の深さ」を盛り込むことが大切です。次のポイントを意識して、説得力のある志望動機を作成しましょう。
他社と比較した「その企業ならでは」の理由を盛り込む
不動産業界は、企業ごとに事業の規模や対象顧客、扱う不動産の種類、企業文化などが異なります。例えば、地域密着型でお客様と長期的な関係を築く企業もあれば、全国展開で大型再開発を手がける企業もあります。
志望動機では、その企業ならではの特徴を具体的に挙げ、「他社ではなくなぜその企業なのか」を明確に伝えることが重要です。

人企業理念や歴史、取り組んでいる事業、社員の声、育成制度など、企業研究で得た情報を活用してみましょう。
業界・企業の理解の深さをアピールする
ほかの学生と差をつけるためには、「不動産業界についてよく調べていること」が志望動機から伝わるような工夫が必要です。不動産業界は、住宅・商業施設・オフィス・投資用不動産など事業領域が幅広く、社会情勢や経済の影響も受けやすい特徴があります。
そのため、志望動機のなかで「業界の動向や課題」や「企業が注力している分野」に触れると、入念に調べたうえで志望しているという姿勢や熱意を企業側にアピールできるでしょう。
例文
少子高齢化によって住宅ニーズが多様化するなか、貴社が高齢者向け住宅やリノベーション事業に力を入れている点に共感しました。
脱炭素社会の実現に向けた環境配慮型の開発プロジェクトに魅力を感じ、自分もその一員として地域の未来に貢献したいと考えています。
志望動機を未来志向で語る
志望動機では「なぜこの業界・企業に興味を持ったのか」という過去のきっかけだけではなく、「入社後にどのように働きたいか」「どんな成長を目指しているか」を伝えることが大切です。
企業は、学生の将来への意欲や成長の方向性を知りたいと考えています。そのため、「〇〇をきっかけに不動産に関心を持ちました」で終わるのではなく、「〜〜だから貴社でこんなことに挑戦したいです」と未来の目標や挑戦したい仕事を伝えると、やる気や熱意がより伝わります。
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不動産業界の志望動機の注意点
不動産業界の志望動機を考えるときの注意点を紹介します。
「安定しているから」だけの理由にしない
不動産業界は、住宅やオフィスといった生活に必要な空間を提供していることから「安定している」といったイメージを持たれる場合があります。
しかし、「安定しているから志望した」という理由だけでは、少し物足りなく感じられることもあります。安定性にひかれたとしても、そのうえで「自分は何をしたいのか」「どんな力を発揮したいのか」をあわせて伝えることが大切です。
【安定のみ伝えている例】
「不動産業界は景気に左右されにくく、安定しているので志望しました。」
【改善例】
「安定した基盤がある貴社だからこそ、挑戦的な営業にも取り組みながら成長できると考えています。」
給料や福利厚生だけを強調しない
不動産業界は、インセンティブ制度が整っている企業もあり、給与水準が比較的高いという特徴があります。しかし、「給料が高い」「福利厚生が充実している」という待遇面だけを強調すると、仕事内容や社会貢献への関心が伝わりにくくなることがあります。志望動機では、あくまで仕事のやりがいや挑戦したいことを中心に語るようにするのがおすすめです。
【給料や福利厚生だけを強調する例】
「年収が高いと聞いたので志望しました。」
【改善例】
「成果が正当に評価される環境に魅力を感じています。営業職として数字にこだわりながら、自分の力を試してみたいと考えています。」
抽象的すぎる表現を避ける
「社会に貢献したい」「人の役に立ちたい」といった表現は一見前向きに見えますが、それだけでは内容が抽象的で説得力に欠けることがあります。志望動機で大切なのは、「どんな場面で」「どのように」貢献したいのかを具体的に語ることです。自分の体験や価値観を交えることで、より伝わる志望動機になるでしょう。
【抽象的な例】
「人の生活に関わる仕事がしたいと思いました。」
【改善例】
「お客様に合った住まいを提案することで、お客様が安心して新しい生活を始められるように支えたいと考えています。」
「学びたい」という受け身な姿勢にならない
「不動産について学びたい」「知識を身につけたい」といった表現は、一見前向きに感じられますが、目的や行動がはっきりしていないと、意欲や目標が伝わりにくくなります。
学ぶ姿勢を示すときは「学んだうえで何がしたいのか」「どのように活かしていきたいのか」まで言葉にすることで、自分の目指す姿や行動の意図がより明確になるでしょう。
【受け身な姿勢の例】
「入社後に宅建の勉強をして、知識を身につけたいです。」
【改善例】
「入社後は宅建の資格取得に挑戦し、専門知識を活かしてお客様により信頼される営業を目指したいと考えています。」
不動産業界の志望動機の例文【志望する企業・職種別】
不動産業界と一口にいっても、企業や職種ごとに担う役割は異なります。ここでは、不動産業界の企業・職種別に志望動機の例文を紹介します。
ディベロッパー
営業職
例文
街づくりを通じて地域に新たな価値を生み出し、人々の暮らしを支える貴社の営業職に魅力を感じ、志望しました。
学校で街づくりや地域経済への関心を、自分の学びや経験と結びつけているについて学ぶなかで、街の景観や機能を整える開発が地域経済や住む方々の生活に大きな影響を与えることを知り、再開発や大規模プロジェクトを通じて地域に新たな活気を生む不動産の仕事に強くひかれました。
貴社は住宅や商業施設を含む複合開発事業を幅広く展開し、開発から管理まで一貫して地域の価値向上に取り組んでいると知りました。また、説明会で社員の方が「お客様や地域の方々と長期的な信頼関係を築くことが営業のやりがい」と話されていたことが印象に残り、そうした姿勢に共感しました。
入社後は営業として多様な関係者と信頼関係を築き、プロジェクトを着実に進める調整力と提案力を磨きたいです。将来的には、大型開発案件を牽引する存在として地域の方々が誇りに思える街づくりに貢献したいと考えています。
ポイント
- 街づくりや地域経済への関心を、自分の学びや経験と結びつけている
- 説明会などの情報を活用し、その企業だからこそ志望している理由を明確化
- 入社後の成長とキャリアの展望が具体的
総合職
例文
地域の課題を多面的に捉え、幅広い立場から街づくりに関わる貴社の総合職に魅力を感じ、志望しました。
学校では社会学を専攻し、都市の人口構成や商業動線といった視点から地域づくりを学びました。フィールドワークで訪れた再開発エリアで、地元住民や行政、事業者が連携して街を再生していく様子を目の当たりにし、不動産開発の社会的な意義に強く関心を持ちました。
貴社は住宅・商業・オフィス・教育施設などを一体的に開発するプロジェクトを手がけており、都市機能をトータルで設計できる点に大きな魅力を感じています。また、多様な部署と連携しながら地域ごとの特性に応じた提案を行う姿勢にも共感しました。
入社後は、営業・企画・管理など幅広い業務に携わるなかで、地域に必要とされる価値を多角的に見極める力を養いたいと考えています。将来的にはプロジェクト全体を動かす立場で、地域社会の未来に貢献したいです。
ポイント
- 学んだ分野や興味と総合職の業務をつなげている
- 自分の視野の広さや多様性への関心を伝えている
- 入社後のキャリアビジョンが具体的
事務職
例文
幅広い業務を支え、開発プロジェクトが円滑に進むよう裏側から支援する貴社の事務職に魅力を感じ、志望しました。
学校のゼミ活動では、チームのスケジュール管理や資料作成、関係者との連絡調整を担当し、物事がスムーズに進むように支える役割を担いました。自分の工夫次第で全体の進行が円滑になることに達成感を得ました。
貴社では、大規模プロジェクトの進行において、事務部門が重要な役割を担っていると知り、「現場を支える力」が仕事の中核になる点に魅力を感じました。また、社員の方が「サポートであっても一人の担当者としてプロジェクトに関わっている実感がある」と話していたことが印象に残っています。
入社後は、開発や営業など他部署と円滑に連携しながら、スピードと正確性を意識した事務対応を行いたいと考えています。将来的には周囲から信頼される存在として、プロジェクトの安定運営を支える役割を担いたいです。
ポイント
- チームを支えた経験と事務職の特性を結びつけている
- サポート役としてのやりがいを具体的に表現
- 入社後の働き方がイメージできる内容にしている
技術職
例文
街の風景や人の暮らしに長く残る空間づくりに携われる貴社の技術職に魅力を感じ、志望しました。
学校では建築を学び、設計課題に取り組むなかで「使いやすさ」や「居心地のよさ」といった利用者目線の設計の大切さを実感しました。特にゼミで地域の公共施設の改修提案を行った際、地元住民や先生方と意見を交わすなかで、技術だけでなく、実際に使う人の視点を反映させることが建築の価値を高めると強く感じました。
貴社は、住宅や商業施設、複合開発など多様な物件を手がけており、地域の特性や暮らし方を考慮した設計・施工に取り組んでいると知りました。さらに、環境配慮型の建築にも力を入れており、社会の変化に応じた先進的な技術を学べる点に魅力を感じています。
入社後は、まず施工現場での経験を通して安全性や品質管理についての理解を深め、その後は設計にも関われるよう知識とスキルを積み重ねたいと考えています。将来的には、地域に根ざし、人々の記憶に残るような建物づくりに携わる技術者を目指します。
ポイント
- 学んだ建築知識と仕事を明確につなげている
- 利用者視点や社会性も重視している
- 企業の技術面の強みと自分の成長意欲をリンクさせている
ハウスメーカー
営業職
例文
お客様一人ひとりの理想の住まいを形にする貴社の営業職に魅力を感じ、志望しました。
私はこれまで、アルバイトやゼミ活動を通して、人の話を丁寧に聞き、ニーズに合った提案を考えることにやりがいを感じてきました。住宅は一生に一度の大きな買い物であり、その分お客様が抱える不安やこだわりも多いと考えています。だからこそ、お客様の思いに寄り添い、安心して家づくりを任せていただける存在になりたいと思いました。
貴社は、高品質な住宅を安定して提供する自社一貫体制を強みとしながら、営業がプランニングから引き渡しまで深く関わるスタイルを採用していると知りました。完成まで一貫してサポートできる営業スタイルに、お客様と長期的な信頼関係を築けるやりがいを感じています。
入社後は、まずは営業として接客力や提案力を磨き、お客様の不安を安心に変える力を身につけたいと考えています。将来的には、地域の住宅ニーズを的確に捉え、家づくりを通じて暮らし全体を提案できる営業を目指します。
ポイント
- お客様への「寄り添い」「信頼関係」を営業職の軸としている
- 住宅営業の一貫対応スタイルと自分の強みが合っている
- 入社後の成長やキャリアのビジョンが具体的
技術職
例文
一人ひとりにあった住まいを丁寧に形にしていく貴社の技術職に魅力を感じ、志望しました。
建築を学ぶなかで、住宅は「暮らしのベース」であり、日常の安心や快適さを支える空間であることを実感しました。特に、設計課題で「家事動線」や「断熱性」「採光性」といった住まい手の細かな視点を意識した図面づくりに取り組んだ経験から、住宅設計の奥深さと面白さを感じています。
貴社は、設計から施工・販売・アフターサービスまで自社で一貫して手がけており、設計担当者も直接お客様の声を聞きながら図面を作成できる点に強くひかれました。また、技術職でも若手のうちから裁量を持ってプロジェクトに関われる風土があることも魅力に感じています。
入社後は、まず設計担当として基本性能と暮らしやすさの両立を目指し、お客様の要望に応えられる力を身につけたいと考えています。将来的には、地域ごとの特性やライフスタイルの変化を踏まえた提案ができる設計者を目指します。
ポイント
- 大学での経験(設計課題)と住宅設計の魅力をつなげている
- 「一貫体制」「お客様の声を反映できる設計環境」に共感している
- 住宅の細部へのこだわりや、将来の姿を丁寧に描けている
不動産仲介会社
総合職(個人)
例文
お客様の人生の転機に寄り添い、安心できる住まいを提案できる貴社の営業職に魅力を感じ、志望しました。
初めて一人暮らしをした際、担当の営業の方が親身に相談に乗ってくださり、部屋探しの不安が安心へと変わった経験があります。そのことがきっかけで、不動産仲介の仕事に興味を持ちました。単に物件を紹介するだけでなく、お客様の気持ちに寄り添いながら「生活のスタート」を支える仕事に大きな価値を感じています。
貴社は地域密着型の店舗展開を行い、丁寧なヒアリングとスピーディーな対応力で高い顧客満足度を実現している点にひかれました。説明会で社員の方が「お客様にとって一番の相談相手になることを大切にしている」とお話しになっていたことが印象的で、自分もそんな存在になりたいと思いました。
入社後は、まずは営業としてお客様のニーズを丁寧にくみ取り、最適な住まいを提案できる力を磨きたいです。将来的には、リピーターや紹介を通じて長く信頼される営業を目指し、地域に根ざした存在として活躍したいと考えています。
ポイント
- 実体験から職種への関心を自然につなげている
- 「不動産=人生の転機を支える仕事」という視点が明確
- 地域密着型企業への共感と入社後の成長イメージが具体的
総合職(法人)
例文
企業の成長や働く人の環境づくりを支える貴社の営業職に魅力を感じ、志望しました。
学校では経営学を学び、企業活動において「オフィス環境」や「立地」が社員の働きやすさや企業ブランディングに大きな影響を与えることを学びました。就職活動を通じて、企業が抱える「オフィスの手狭さ」や「移転コストの削減」などの課題に対し、不動産の立地や物件条件を踏まえた解決策を提案できる法人仲介の仕事を知り、ぜひこの分野で挑戦してみたいと考えるようになりました。
貴社は中小企業から大手法人まで多様な企業と取引があり、営業担当者が物件の紹介だけでなく、移転や拠点拡大といった経営戦略に深く関わる点に魅力を感じています。また、法人営業でも個人の裁量が大きく、提案の幅が広いことにひかれました。
入社後は、まずはヒアリング力と提案力を高め、企業の課題に応じた柔軟な物件提案を行いたいです。将来的には、オフィス戦略やエリア開発まで視野に入れた提案ができる営業として、お客様から信頼される存在を目指します。
ポイント
- 経営や企業活動への関心と法人営業のつながりを明確にしている
- 物件紹介にとどまらず、課題解決型の営業に魅力を感じている点を強調
- 裁量の大きさや成長環境に共感し、主体的なキャリアビジョンを描いている
不動産管理会社
事務職
例文
現場とお客様の間をつなぎ、管理業務を円滑に支える貴社の事務職に魅力を感じ、志望しました。
学校では地域課題の解決をテーマにしたゼミに所属し、学外のフィールドワークや発表資料の作成、スケジュール管理や情報整理といったサポート業務を担当してきました。チームの業務がスムーズに進むように工夫を重ねるうちに、「支える仕事」にやりがいを感じるようになりました。
不動産管理は、入居者やオーナーとのやり取りを通じて建物の維持・改善に取り組む重要な業務であり、事務職の正確な対応やスピード感が信頼につながると知りました。貴社は、日々の管理対応に加えて、長期的な建物価値の向上にも取り組まれており、事務職が責任を持って業務に関われる点に魅力を感じました。
入社後は、契約書類やデータ管理、入居者対応など一つひとつの業務を丁寧かつ迅速に行い、周囲から信頼される存在を目指したいです。将来的には、現場と本社の橋渡し役として、より円滑な管理体制づくりに貢献したいと考えています。
ポイント
- サポート業務への適性ややりがいを丁寧に説明
- 不動産管理会社の事務職が果たす役割をきちんと理解している
- 入社後の成長・貢献イメージが明確
総合職(管理・営業)
例文
建物の資産価値を守り、入居者・オーナー双方にとって安心できる環境を提供する貴社の総合職に魅力を感じ、志望しました。
学生時代、アルバイト先のビルが定期的に点検や修繕を受けているのを見て、不動産は完成したあとも「管理」によって価値が保たれていることを知りました。それ以来、日々の積み重ねを通じて人々の暮らしや事業を支える不動産管理の仕事に関心を持つようになりました。
貴社は、建物の維持管理だけでなく、設備の更新提案や入居者対応などを一貫して行っており、「守る」だけでなく「高める」管理に取り組まれている点に強くひかれました。また、営業職としてオーナー様に改善提案を行い、よりよい管理環境をつくっていくスタイルにも魅力を感じています。
入社後は、現場での経験を通して管理実務を学びながら、オーナーや入居者の声に丁寧に向き合える担当者を目指します。将来的には、エリア全体を統括する立場で、建物の価値向上と地域の安心を両立させることができる管理業務を担いたいです。
ポイント
- 管理=地道だが価値のある仕事という視点を持っている
- 守るだけでなく「価値を高める」管理への共感が明確
- 営業・提案型の役割も含めた意欲が具体的に表現されている
不動産投資会社
営業職
例文
お客様の資産形成をサポートし、将来への安心を届ける貴社の営業職に魅力を感じ、志望しました。
学校で経済学を学ぶなかで、将来の生活に備える資産運用の重要性を知り、不動産投資という選択肢が安定した収益を生む手段のひとつであることに関心を持ちました。なかでも不動産は「目に見える資産」を通じて安心感と信頼を提供できる点に魅力を感じました。
貴社は、投資用不動産の仕入れから販売、アフターフォローまで一貫して行い、顧客ごとのニーズやライフプランにあわせた提案を重視していると知りました。また、営業担当者が将来設計に寄り添ったコンサルティングを行っている点にもひかれました。
入社後は、まずは不動産と資産運用に関する知識を深めたうえで、お客様の目標に応じた提案ができる営業を目指したいです。将来的には、一人ひとりの資産形成を長期的にサポートできる担当者として信頼される存在になりたいと考えています。
ポイント
- 不動産投資に対する「安心感」や「信頼性」への関心を表現
- 顧客と長期的に関わるコンサルティングへの共感が明確
- 金融知識がまだ浅くても、学ぶ意欲を含めて誠実に伝えている
総合職
例文
社会や経済の変化を捉え、不動産を通じた新たな価値創造に携われる貴社の総合職に魅力を感じ、志望しました。
学校では商学を専攻し、企業の経営戦略や投資判断について学ぶなかで、収益性と安定性を両立させる不動産投資ビジネスに関心を持つようになりました。特に資産を運用するという視点から、不動産に新しい価値を見出していく仕事に大きな可能性を感じています。
貴社は、物件の取得から運用、売却までを戦略的に行う体制を整え、ファンド事業や法人向けサービスなども展開されていて、幅広い領域でビジネスを動かすことができる点にひかれました。また、若手社員が投資判断に関わる機会があることや、データ分析・企画など多様な業務に挑戦できる環境も魅力に感じています。
入社後は、現場での実務を通じて不動産と金融の基礎を固め、多角的に物件や市場を捉える視点を養いたいです。将来的にはファンド運用や新規事業の企画にも携わり、不動産を通じて中長期的な価値を生み出せるようになることを目指します。
ポイント
- 経営や投資への学びと不動産投資ビジネスをつなげている
- 「幅広い業務領域で挑戦したい」という意欲が明確
- ファンド・事業企画・分析など、多職種に対応できる志向を自然に伝えている
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よくある質問
不動産業界の志望動機の書き方を教えてください。
不動産業界の志望動機を書くときには、次のような構成でまとめてみてください。
- 志望動機を簡潔な一言で述べる
- 不動産業界を志望する理由・きっかけ・背景を述べる
- 志望企業を選んだ理由を述べる
- 入社後のビジョンを述べる
役割別の対策方法は「不動産業界の志望動機を伝えるときの構成」をご覧ください。
どんな人が不動産業界に向いていますか?
不動産業界は職種や企業によって求められる人物像は異なりますが、共通して重視される資質や姿勢は次のとおりです。
- 新しい知識を学び続ける意欲がある
- クライアントと信頼関係を築けるコミュニケーション能力がある
- 変化に対応する行動力と問題解決力がある
- 周りと協力して取り組むチームワークがある
役割別の対策方法は「志望動機を書く前にチェック!不動産業界が求める人」をご覧ください。
不動産業界のデベロッパーの志望動機はどう書けばいいですか?
デベロッパーは単なる販売ではなく、土地の仕入れから企画、開発、管理まで一貫してプロジェクトに携わることが特徴です。志望動機では「街づくりに携わるやりがい」「地域に新しい価値を生む仕事への興味」「貴社のプロジェクトへの共感」などを具体的に盛り込んでみましょう。
不動産業界への入社後にしたいことを聞かれた場合の答え方を教えてください。
入社後にしたいことを述べるときは「まずは何を身につけたいか」「将来的にどんな役割を担いたいか」を話すことが重要です。「将来的には大型開発のプロジェクトリーダーとして地域の発展に貢献したい」など、現時点での具体的な目標やビジョンを述べましょう。