人生のターニングポイントとは、人生で自分を大きく変えたできごとです。就活では、面接やES(エントリーシート)で質問される機会があるかもしれません。現在の学生生活だけではなく、自己分析をして幼少期や小中学生のことまで振り返ってみましょう。
「まだ人生のターニングポイントがきていない」と思う方でも、自己分析や他己分析で深掘りをすることで、自分を変えたできごとが見つかるはずです。
この記事でわかること
- 成功体験以外にも、失敗体験、つらかったことからも人生のターニングポイントが見つけられる
- 人生のターニングポイントは、価値観や行動力などを知るために質問をされる
- 他己分析によって、他者から見ると印象的なできごとが見つけられる可能性がある
「人生のターニングポイント」とは

ターニングポイントとは、転機や分岐点を指します。人生のターニングポイントは、人生で自分を大きく変えたできごとです。
就活では、面接で聞かれることがある質問のひとつです。人生のターニングポイントは、「人生に影響を与えたできごと」や「人生の変わり目」などとも言い換えることもできます。
面接で人生のターニングポイントを質問される理由
採用担当者が人生のターニングポイントを質問する理由としては、次のようなことが考えられます。
自己分析ができているかを知るため
人生のターニングポイントにおいて、「いつ、どんなとき、なぜそう思って、どう変化を感じたか」をスムーズに伝えられるのは、自分自身を理解しているといえるでしょう。
自己分析で自分を客観視できていることに加え、それを伝えられる力があれば、将来働くことや成長することにおいて役立つはずです。

問題解決をするときや役割分担を決めるときなど、自分が何をすべきかわかっていれば、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながりますね。
価値観を知るため
人生のターニングポイントからは、その人がもつ価値観を知ることもできます。価値観は、その人の中身を知るために必要な要素のひとつであり、自社とマッチしているかを知る目的があると考えられます。
学生と企業の価値観がマッチしていれば、企業側としては長く働いてもらえる可能性が高まり、学生としては自分が成長しやすい環境になるなど、互いにとってメリットを感じられるでしょう。
行動力を知るため
人生の転機を迎えたとき、どんな行動をしたのかを知る目的も考えられます。
具体的にどんな行動をしたのか、どういう思考でその行動に至ったのか、人生のターニングポイントのエピソードから知ることができるでしょう。
行動力は、仕事のなかで転機が訪れたとき、どんな行動をするかといったことにもつながるため入社後の活躍を想像するときにも役立ちます。
困難な状況に立ち向かう力を知るため
人生のターニングポイントが、失敗や挫折、後悔といったネガティブなできごとになっている人もいるでしょう。ネガティブなことが起こったとき、物事をどう捉え、行動し、現在や未来につながっているのかを知りたいと考えています。
社会人になっても仕事やプライベートで、さまざまな困難な状況に陥ることがあります。そういったとき、ただ落ち込むだけではなく、乗り越える力をもっているかを知りたいのかもしれません。
人生のターニングポイントになりやすいシーン・できごと
人生のターニングポイントは人それぞれです。うれしかったことだけではなく、つらかったことやショックを受けたことなども含めて考えてみましょう。
人生のターニングポイントになりやすいシーンには、次のようなことがあります。

人生のターニングポイントは、幼少期や小中学生のできごとでも問題ありません。ただし、高校生や大学生に起きたことのほうが思い出しやすいはずなので、最近のことから遡りながら考えてみましょう!
初めての経験をしたとき
初めて何かをした経験、挑戦は、自分のなかに新たな気づきや価値観をもたらすことがあります。その経験によりどんな価値観が芽生えたのか、経験によってどんな変化があったのかを思い出してみましょう。
初めての経験の例
- 一人暮らし
- 一人旅
- 海外旅行
- 部活動で大きな大会への出場
- アルバイトによる収入 など
困難を乗り越えたとき
困難なことが起こったとき、どうやって乗り越えたのかがポイントです。つらいときどんなことをしたのか、誰がどのように助けてくれたのかを思い出してみましょう。
困難を乗り越えたときの例
- 受験
- 成績の伸び悩み
- 部活動による怪我
- 人間関係
- アルバイトで受けたクレーム
- バイトでメンバーに迷惑をかけたできごと など
褒められたとき
褒められた経験には、誰よりも努力をしたことや何気なく行ったことなどがあるでしょう。
物事に打ち込んだり、さらにスキルを磨いたりした経験は、褒められたことをきっかけに自信をもっていることもあり、自分の長所にもなりうるポイントです。
褒められたときの例
- 人がやりたがらないことに自ら挑戦した
- 「想像力、発想力が豊か」と言われた
- 「気配りができる」と言われた
- アルバイトで客から「対応力がある」と言われた
- アルバイトで「仕事が丁寧」と言われた など
成功したとき
成功したことも重要ですが、採用担当者としては成功に導いたプロセスを知りたいはずです。
エピソードにする際は、苦労したこと、工夫したことが採用担当者もイメージできるよう、具体的にわかりやすく伝えましょう。
成功したときの例
- 部活動で勝利を収めた
- 志望校に合格した
- 資格を取得できた
- ゼミなどのグループワークのプロジェクトで成功させた
- サークル活動を盛り上げた
- 学園祭実行委員として成功を収めた
- コミュニティやサークルを立ち上げて、順調に運営した など
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成功体験を聞かれたら?回答例や答え方のポイント・注意点を解説【就活】
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ショックを受けたとき
ショックの種類はさまざまで、人間関係におけるショッキングなできごと、自分と他者の差やスキル不足によるショック、カルチャーショックなどがあります。ショックからどのように立ち直ったのか、好転のきっかけとなったことを振り返ってみましょう。
ショックを受けたときの例
- 家族や知人との別れ
- 人間関係のすれ違い
- 努力が報われなかった
- インターン先で先輩社員の働き方や価値観が、学生の自分と大きく違った
- 海外留学で、自分が生まれ育った国との違いを感じた
- 大事なゼミのプレゼンでうまくいかなかった
- 部活動や勉強などで周囲よりも劣った など
大きな決断をしたとき
何か大きな決断をしたことを人生のターニングポイントとする場合、その決断の結果が必ずしも成功を収めている必要はありません。目標に向かうプロセスを思い出してみましょう。
大きな決断をしたときの例
- 今通っている学校に入学する決意(受験勉強)
- 留学の決意
- サークルやコミュニティの立ち上げ
- 起業
- 部活動における全国大会への出場・練習
- 資格取得 など
人生のターニングポイントの探し方
自分のことをいろいろと思い出してみたけど、これといった人生のターニングポイントが見つかりません……。


ただ思い出すだけではなく、自己分析や他己分析といった具体的な方法で、自分について深掘りしていきましょう!
自己分析をする
まずは自己分析をして、これまでの自分を振り返りましょう。
「このときは頑張った」「このときはつらくていつも落ち込んでいた」「あのできごとは忘れられない」といった、印象に残る過去のできごとを見つけて深掘りします。
人生のターニングポイントを見つけられる自己分析の手段としては、幼少期から現在までのできごとを書き出す「自分史」、こんなときはつらかった、このときは楽しかったなど気分や幸福度を時間軸で示す「モチベーショングラフ」などの方法があります。
自分史やモチベーショングラフ以外にも、さまざまな自己分析の手段があります。自己分析の詳細はこちらの記事で紹介しています。
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今すぐできる自己分析のやり方8選|無料診断ツールや強みが見つからない理由も紹介
自己分析を行うことで、自分に合う業界・職種・企業が見つけやすくなります。それだけではなく、ESや面接で頻出する志望動機や自己PRなどで、独自性・具体性のあるエピソードを考えられるでしょう。就活が本格化する前に、自己分析を進めていきましょう。

面接では、限られた時間のなかで複数のエピソードを伝えるのは難しいので、複数のターニングポイントがある場合は、特に自分が成長できたできごと、インパクトが強いものをひとつに絞りましょう!
他己分析をする
他己分析とは、家族や友人などの第三者に自分の特徴や性格を聞いて分析する方法です。自己分析ではわからない周囲からの印象を知ることも、自分を理解するうえで大切な手段です。
自分のなかでは大きなできごとだと感じていなかったものの、周囲の人は「あのときはすごかった」「とても感動した」「ほかの人より目立っていた」「実はみんな『すごい』と言っていた」といったエピソードがあるかもしれません。
現在通っている学校の友人だけではなく、高校、中学校などの友人や先輩、後輩、または家族に聞いてみましょう。より自分の身近にいた人は変化に気づきやすいはずです。
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人生のターニングポイントを答える順序
面接で人生のターニングポイントを聞かれたときは、次のような順序で答えることで、話の内容が伝わりやすくなります。
1. 結論|人生のターニングポイントになったできごと
まずは、人生のターニングポイントになったできごとを簡潔に伝えます。
最初に結論を伝えることで、何が人生のターニングポイントであるかが簡潔にわかり、話の内容を理解しやすくなります。
結論の例
- 私の人生のターニングポイントは、部活動の大会直前に起きた事故による怪我
2. 結論に至った経緯|できごとの深掘り
次に人生のターニングポイントがいつ、どういうときに、なぜ起こったのかなどを伝えます。
人生のターニングポイントはビフォーからアフターへの変化が重要で、「結論に至った経緯」がビフォーです。エピソードの背景、経緯を伝えるため、話を聞いている人が想像しやすい内容にしてみましょう。
結論に至った経緯の例
- いつ→高校2年生
- どんなとき→地区大会
- なぜ→部活動からの帰宅途中に交通事故にあった
- 心境→部活動の練習に出られない、でも練習はしたい、すごくもどかしい、皆に迷惑をかけている、皆が頑張っているから自分も何かしたい気持ちがある
3. 成果|経験によって起こった変化
「結論に至った経緯」ではビフォーについて話したが、「成果」ではアフターを伝えます。できごとによって、自分の価値観はどう変わったのか、何を得たのかを伝えることで、人生のターニングポイントの内容が完成します。
「こんなことがあったから成長した」「つらかったけど◯◯をしたから乗り越えられた」ということを思い出し、具体的に伝えましょう。
成果の例
- 練習や大会に出られないが、今の自分ができることを探した
- 部員をサポートすることに力を注いだ
- 仲間の励ましで乗り越えられたので、自分も全力で仲間に応援した
4. 将来に向けた行動
最後に、人生のターニングポイントによって得た経験、育まれた価値観は、志望企業でどう活かすのか、将来にどうつながっていくかを伝えます。
この部分は、入社後の自分をイメージしてもらうために大切なポイントです。企業が求める人物像なども把握したうえでマッチする内容を考えてみましょう。
将来に向けた行動の例
- 困難な状況に陥っても、今できることを探し実行する力を発揮したい
- 仲間と協力して問題解決しようとする前向きさをもって活かしたい
- チームワークを高め目標に突き進むために、リーダーシップを発揮していきたい
人生のターニングポイントの効果的な伝え方
人生のターニングポイントを効果的に伝えるためには、次のことを意識してみましょう。

同じテーマであっても、効果的な伝え方をすることで、エピソードが魅力的になり自分のよいところをアピールしやすくなります。
独自性がある内容にする
テーマは部活動やアルバイトなど身近なものでも問題ありません。重要なのは、人生のターニングポイントとなった中身の独自性です。
テーマが同じだったとしても、悩んだこと、つらかったことをどう乗り越えたか、気持ちをどう変化させたか、どういう思考だったかは人それぞれ少しずつ違うはずです。
過去のできごとをよく思い出し、自分なりのエピソードを作成していきましょう。
成長・変化をわかりやすくする
人生のターニングポイントは、ビフォーアフターを伝えることが大切です。
できごとに対して、成長や変化の度合いが小さいと、ターニングポイントとして印象が薄くなるかもしれません。
「わかりやすくする」というのは、話を大げさにするのではなく、自分のスキルや心境の変化を具体的に示し、伝わりやすい表現方法にすることです。成長や変化の幅が大きいと、エピソードのインパクトも大きく印象的になるでしょう。
ネガティブな内容で終わらない
人生のターニングポイントの内容がネガティブなまま終わると、そのエピソードでは成長や変化を感じることが難しいでしょう。
努力をしたのに成果がともなわなかった場合、「失敗はしたけど努力の大切さを学べたこと」など、ポジティブな部分もあるはずです。努力の継続はどんなことに活かされたのか、今後どう活かしていけるのかを伝え、ポジティブな内容で締めるようにしてみましょう。
「ない」とは答えないようにする
人生のターニングポイントだと思うことは人それぞれです。10代、20代の学生の場合、人によってはまだターニングポイントだと思えることを経験していない人もいるかもしれません。
このような場合であっても、「ありません」と答えるよりも、これまでの人生でインパクトが大きかったできごとを人生のターニングポイントとして伝えられるようにしてみましょう。

人生のターニングポイントがないと感じている方は、「人生のターニングポイントの探し方」を確認してみてください。
人生のターニングポイントの回答例
テーマ別に、人生のターニングポイントを質問されたときの回答例を紹介します。

400文字前後、1分半前後で伝えられる内容をイメージした例文を紹介していますが、「1分程度で」など指示があった場合はそれに従いましょう。
受験・進学
例文
私の人生のターニングポイントは、第一志望の大学に合格できなかったことです。
高校3年生のとき、周囲も認めるほど勉強に打ち込んでいましたが、結果は不合格でした。このとき「努力は必ずしも報われるわけではない」という現実を初めて知り、落ち込みました。しかしここで諦められず、浪人して大学受験に再挑戦することを決意しました。
浪人生活では、ただ予備校で勉強するのではなく、自分の勉強方法を根本から見つめ直し戦略を立て、苦手科目を徹底的に克服しました。その結果、現在通っている◯◯大学に無事、合格できました。
この経験を通して、困難に直面した際に諦めずに工夫し、粘り強く取り組む力がついたと感じています。
この力は、御社で働くうえで活かせると確信しています。目標達成に向けた課題を分析し、最適な解決策を見つけ出すという一連のプロセスは、企業・職種を問わず重要であると考えています。
例文のポイント
- 不合格という挫折を失敗で終わらせず、「努力が必ずしも報われるわけではない」という現実を受け入れたうえで努力を継続したことを伝えている
- 浪人という道を選び、困難に対して受け身ではなく自ら考えて行動できることをアピールしている
部活動
例文
私の人生のターニングポイントは、高校で陸上部に所属しキャプテンを務めた経験です。
チームの主力だった先輩が3年生になって引退したあと、私はチームを立て直すべく経験者と初心者がお互いを尊重し合えるような雰囲気づくりに注力しました。
具体的には、練習メニューの決定を全員で行うように提案し、各々が意見を出し合えるミーティングの場を設けました。
当初は意見の対立もありましたが、一人ひとりと向き合い個々の強みや思いを汲み取ることで、次第にチームに一体感が生まれました。結果として、私たちのチームは目標としていた県大会出場を果たしました。
この経験から、異なる意見を持つ人々と協力しながら一つの目標に向かうことの難しさ、そして面白さを学びました。
御社に入社後も、チームメンバーと積極的にコミュニケーションを取り、周囲を巻き込みながら課題解決に取り組むことで、活躍したいと考えています。
例文のポイント
- 困難な状況に対して、「全員での練習メニュー決定」や「意見交換の場の設置」といった行動を具体的に伝えている
- 「チームで協力する難しさと面白さ」という、困を楽しむポジティブさも伝えられている
就活
例文
私の人生のターニングポイントは、大学3年生の夏から始めた就活です。
漠然と「何か始めなければ」という焦りはありましたが、具体的な行動に移せないままでいました。そんななか、友人がインターンでの経験を活き活きと話すのを聞き、このままではいけないと感じました。
このできごとをきっかけに、私は自己分析を徹底的に行い、本当に自分がやりたいことは何なのか、どのような働き方をしたいのかを真剣に考え始めました。企業説明会に参加したりOB・OG訪問をしたりして、業界や職種に対する理解を深める努力を続けました。そういったときに参加したのが、御社のサマーインターンです。
その結果、漠然とした不安が、将来に対する明確な目標へと変わり、自信をもって就職活動に臨めるようになりました。
この経験で培われた、自ら課題を設定し主体的に行動する力は、社会人として成長していくうえで不可欠なものだと確信しています。
入社後も、仲間からも刺激をもらい、受け身になることなく自分にできることは何かを考え、積極的に行動することで御社で活躍したいと考えています。
例文のポイント
- 企業説明会、インターンを通じて「漠然とした不安」から「明確な目標と自信」に変わったプロセスを明確に伝えられている
- 内定をゴールにするのではなく、社会人として働くことがスタートが伝えられており、入社後の活躍を前向きに伝えられている
アルバイト
例文
私の人生のターニングポイントは、ファミリーレストランでのアルバイト経験です。
働いて1年を過ぎたとき、新人教育を任されることになりました。マニュアル通りに教えるだけではなかなか仕事を覚えてもらえず、自分の教え方にもどかしさを感じていました。
そこで、一人ひとりの性格や理解度にあわせた教え方を工夫することにしました。例えば、実際に接客のロールプレイングを何度も繰り返したり、わからないことはすぐに聞ける雰囲気を作ったりしました。その結果、新人が自信を持って仕事に取り組めるようになり、「〇〇さんの教え方のおかげで、楽しく働けています」と言ってもらえたときは喜びを感じました。この経験から、相手の立場に立って物事を考え、行動することの大切さを学びました。
一方的なコミュニケーションではなく、相手を理解しようと努めることで信頼関係が築かれ、成果につながることを実感しました。この経験を活かし、入社後も顧客やチームメンバーとの信頼関係を大切にしながら、目標達成に向かって尽力したいです。
例文のポイント
- 「ロールプレイングを繰り返す」「質問しやすい雰囲気作り」といった、チームで働く環境において再現性の高い工夫を伝えている
- チームメンバーだけではなく、顧客との信頼関係を築くことも目標にすることで、入社後に活躍する自分がアピールできている
留学
例文
私の人生のターニングポイントは、大学2年生のときに参加したカナダへの1年間の交換留学です。
当初は語学力に自信がなく、授業や日常生活でも自分の意見をうまく伝えられず、悔しい思いをすることが多々ありました。特に、現地の学生とのグループワークでは、積極的に発言できない自分に大きな壁を感じていました。
この状況を打開するため、私は失敗を恐れずに自分の考えを言葉にすることを意識し、授業外でも現地の学生が企画するイベントに積極的に参加しました。また、ボランティア活動にも参加し、異なる文化的背景を持つ人々と交流するなかで、多様な価値観を理解するようになりました。
その結果、語学力だけでなく、自分の意見を論理的に整理し、相手にわかりやすく伝える力が身につきました。
この経験を通じて得た「自ら困難な状況に挑み、環境に馴染もうとする力」は、グローバルに事業を展開する御社で働くうえで強みとなると確信しています。また、留学で培ったコミュニケーション能力を活かし、御社の目標達成を目指したいです。
例文のポイント
- 「失敗を恐れずに自分の考えを言葉にする」「現地のイベントに参加する」といった具体的な行動を伝えている
- 留学経験で得た語学力とともに、困難を乗り越えた力伝えられていることで、グローバルに展開する企業ならではの強みをアピールできている
人間関係
例文
私の人生のターニングポイントは、カフェのアルバイトで意見が対立し、チームの雰囲気が悪化したことです。
当時、業務効率を優先する私と、お客さまとのコミュニケーションを重視する先輩とで意見がぶつかることがありました。このままではいけないと感じ、私は自分の意見を押し通すのではなく、相手の考えを理解しようと努めました。
まず、先輩の意見を丁寧に聞き、なぜお客さまとの会話を大切にしているのかを理解することに時間を費やしました。その結果、先輩が常連のお客さまとの関係性を大切にし、居心地のよい空間を作りたいと考えていることに気づきました。
そこから私は、効率を意識しつつも、お客さまとの会話を大切にする新たな接客方法を提案し、チームの共通目標としました。対立から生まれたこの試みは、結果として顧客満足度の向上に加え、チームワークも強化されることにつながりました。
この経験から、対立を避けずに向き合いお互いの意見を尊重することで、よりよい解決策が生まれることを実感しました。御社でも、チームメンバーと積極的に対話し、多様な意見を尊重しながら、チームの力を引き出していきたいです。
例文のポイント
- 単なる人間関係のトラブルではなく「業務効率」と「顧客とのコミュニケーション」という、社会人になってからも起こりうるテーマにしている
- 表面的な仲直りではなく、対立から対話の重要性を学んだという、本質的な気づきまで伝えられている
家族
例文
私の人生のターニングポイントは、祖父の介護を通して家族と向き合ったことです。
大学入学後、祖父が病に倒れ、私は長期休みを利用して実家に戻り、介護を手伝うようになりました。それまで祖父と深く話す機会が少なかったのですが、介護を通じて昔の苦労話や仕事に対する考えを聞くうちに、祖父という一人の人間を深く理解することができました。
介護は想像以上に大変でしたが、家族と協力して乗り越えるなかで、それぞれの役割や強みを活かし、一つの目標に向かうことの大切さを学びました。特に、祖父の小さな変化にも気づき、何が必要かを先回りして考える力が身につきました。
この経験から培われた、相手の立場に立って物事を考え、柔軟に対応する力は、仕事を進める上でも不可欠だと確信しています。御社に入社後は、お客さまやチームメンバーのニーズを的確に捉え、活躍したいです。
例文のポイント
- 介護経験から「相手の立場に立って物事を考え、柔軟に対応する力」という、仕事に応用できるスキルが身についたことが伝えられている
- 家族のできごとを思い出にするだけではなく、企業でどう活かし活躍するかまで考えられている
引越し・一人暮らし
例文
私の人生のターニングポイントは、大学進学を機に始めた一人暮らしです。
実家暮らしのときは家事全般を家族に頼っていましたが、一人暮らしを始めてからは、生活の全てを自分で管理しなければならなくなりました。特に、限られた予算で生活費をやりくりすることに大きな難しさを感じました。
この状況を改善するため、私は家計簿をつけ始め、毎月の収支を詳細に把握しました。無駄な出費を見つけ、自炊を増やすことで食費を抑え、計画的にお金を使う習慣が身につきました。また、時間管理も徹底し、学業とアルバイト、家事を両立させるために、日々のスケジュールを立てて効率的に行動するようになりました。
この経験から、目標達成のために計画を立て、自主的に行動する力が培われたと感じています。この自主的に行動できる力と計画性は、社会人として仕事を進めるうえで必要だと考えています。御社に入社後も、与えられたタスクをただこなすだけでなく、常に効率と質を追求しながら、自ら考え行動することで活躍したいです。
例文のポイント
- 経験者が多い一人暮らし、家事、家計のやりくりといったことをテーマに具体的なエピソードを交えていることから、年齢や性別を問わず多くの人に伝わりやすい
- プライベートに関するテーマではあるが、自主的に行動できる力と計画性を培った経験、常に効率と質を追求するスキルは仕事でも活かせる
ボランティア・社会貢献
例文
私の人生のターニングポイントは、大学3年生のときに参加した発展途上国での教育支援ボランティアです。
当初、私は日本の教育環境が当たり前だと思っていましたが、現地では満足に勉強できない子どもたちが多くいる現実を目の当たりにし大きな衝撃を受けました。それと同時に、自分に何ができるかを真剣に考えるようになりました。
私は現地の教員と協力し、日本の折り紙や歌を教えるプログラムを企画・実行しました。言葉の壁に直面することも多かったですが、身振り手振りを交え、子どもたちの反応を見ながら伝え方を工夫することで、次第に心を通わせることができました。
この経験から、異なる文化や環境にいる人々と協働し、課題を乗り越えることの難しさ、そして喜びを学びました。
この経験で培った、多様な人々と協力して目標を達成する力は、チームで働くうえで不可欠だと確信しています。入社後も、周囲の意見を尊重しながら、チームの一員として課題解決に取り組んでいきたいです。
例文のポイント
- ボランティアに参加し得たことだけではなく、「日本の教育環境が当たり前ではない」という衝撃から「自分に何ができるか」を考えたという行動への動機が伝えられている
- ガクチカなどでもボランティア経験をテーマにする場合があるので、ターニングポイントでは「人生において何に衝撃を受け、どう行動し何が変わったか」をするとよい
趣味
例文
私の人生のターニングポイントは、大学で登山サークルを立ち上げたことです。
幼い頃から登山が趣味でしたが、大学には専門のサークルがなく、仲間と一緒に高みを目指したいという思いから、ゼロからサークルを立ち上げることを決意しました。しかし、最初はメンバーが集まらず、活動内容も試行錯誤の連続でした。
この状況を打開するため、私はSNSでの情報発信を強化したり、他大学のサークルと合同企画を立てたりするなど、主体的に行動しました。また、初心者も楽しめる低山登山から、経験者が満足できる本格的な登山まで、レベルにあわせた複数のプランを企画することで、次第に多くのメンバーが集まるようになりました。
最終的には、数十名規模の活気あるサークルに成長させることができました。
この経験から、目標に向かって自ら課題を見つけ、周囲を巻き込みながら行動する力が身につきました。御社に入社後も、この経験で培った行動力と企画力を活かし、新たな課題に対しても臆することなく、積極的に解決策を提案し活躍したいです。
例文のポイント
- 趣味を楽しんだことだけではなく、SNSでの情報発信や企画立案を通して、行動力やリーダーシップといった長所も含めてアピールしている
- 趣味を伝える場合は、専門的な用語はできるだけ避けて多くの人にわかりやすい言葉を使う
- 趣味はプライベートの要素が強いが、人生のターニングポイントとして明確であり、業務に活かせることを伝えられるならテーマとしては問題ない
よくある質問
人生のターニングポイントになるのはいつ・どんなときですか?
人生のターニングポイントとなるのは、次のようなときです。
・初めての経験をしたとき
・困難を乗り越えたとき
・褒められたとき
・成功したとき
・ショックを受けたとき
・大きな決断をしたとき
部活動やアルバイト、インターンなどはテーマとしてはありがちですが、ターニングポイントとなったできごとを深掘りすれば、独自性のあるエピソードになります。
「人生のターニングポイントになりやすいシーン・できごと」でテーマの例を紹介しています。
人生のターニングポイントが見つからないときはどうすればいいですか?
自己分析、他己分析を深めていくことで、人生を振り返りターニングポイントが見つけやすくなります。
自己分析だけで見つけられないときは、親しい友人、先輩、後輩、家族に自分とのできごとを聞いて、他己分析もしてみましょう。
自己分析、他己分析の方法は「人生のターニングポイントの探し方」で紹介しています。
就活で人生のターニングポイントを聞かれる理由を教えてください
就活において、人生のターニングポイントを質問される理由には、次のようなことが考えられます。
・自己分析ができているかを知るため
・価値観を知るため
・行動力を知るため
・困難な状況に立ち向かう力を知るため
詳細は「面接で人生のターニングポイントを質問される理由」で解説しています。