スーツにアイロンをかけていい?正しいかけ方や注意点を詳しく解説

2026.09.17

メンテナンス

【日々のお手入れ】スーツのアイロンがけ・ブラッシングについて

この記事の所要時間:約11分

スーツは購入後のお手入れによって見た目の印象や寿命が大きく変わります。
日々の着用で付いたシワや型崩れをそのままにせず、正しくケアすることで、購入時の美しさを保てます。本記事では、スーツのアイロンのかけ方をはじめ、当て布の使用や適切な温度設定、テカリを防ぐポイント、ブラッシングなどのお手入れ方法について詳しく解説します。

クリーニングの頻度や、クリーニングに出す際の注意点が知りたい方はこちらをご覧ください。

スーツのクリーニング頻度はどれくらい?長持ちさせるコツも解説

1. スーツ・シャツのアイロンのかけ方

スーツとシャツのアイロン術

スーツは素材や部位によってアイロンのかけ方を変えることが大切です。ここでは、スーツやシャツのアイロンのかけ方やきれいに仕上げるコツを解説します。

1-1. ジャケットは部位に合わせてかけ方を変える

ジャケットは、シワが気になる部分を確認してからアイロンをかけるのがおすすめです。肩や袖、背中などは形を整えながら、アイロンを軽く滑らせるように動かしましょう。

特に肩まわりは立体的な形になっているため、アイロン台に平らに置いて強く押し当てると、ジャケットのシルエットが崩れる可能性があります。また、ラペルやポケットなど、折り目や形が決まっている部分は、もとの形を確認しながら整えることがポイントです。

※設定の目安:ウール素材は「中温(140~160℃)+あて布」を使用(詳細は2-4を参照

肩・袖

肩・袖

台に着せるように置き、肩の袖の上部にアイロンをかけます。肩のラインを崩さないようやさしくかけること。

前身頃

前身頃

左右片面ずつプレスしていきます。襟の部分は裏側からかけて、形を整え、表側のラインを決めていきます。

襟

裏側から芯地を引っ張りながらかけます。熱があるうちに両手で形を整え、表側のラインを決めていきます。

背中

背中

背中は中央から外に向かって、広げるようにアイロンをかけてください。

腕

腕の部分は、立体的な形・ラインが崩れないように、とくにやさしく、丁寧にかけましょう。

1-2. シャツは襟、肩、袖口を重点的に

スーツと合わせるシャツも、着用時にシワが目立ちやすいアイテムの1つ。シャツにアイロンをかける場合は、まず襟から始めるとスムーズです。襟を裏返して広げ、中心から外側に向かってアイロンを動かします。表側も同様に整えましょう。

次に肩や袖、袖口、身頃の順番でかけていきます。袖は縫い目を合わせて平らにしてからアイロンをかけると、余計な折り目がつきにくくなります。

※設定の目安:綿シャツは「高温(180~200℃)」、化繊シャツは「低温(110~130℃)」(詳細は2-4を参照

襟・肩

襟・肩

襟から肩の部分は、両端から中央に向かって、しっかり押さえるようにプレスしていきます。

袖口

袖(腕の部分)

袖は、かける前にシワをよく伸ばし、脇の縫い目を目安に、袖口に向かって、まっすぐプレスします。

カフス部分

カフス部分(袖口)

カフス部分は裏側からアイロンをあてます。片手で引っ張るように伸ばしながらかけるのがコツです。

前身頃

前身頃

前後の身頃部分は、アイロン台に着せるようにすると、肩の部分も簡単にプレスできます。

1-3. スラックスは折り目を考えながらかける

スラックスは、センタープレスなどの折り目を意識してアイロンをかけましょう。ただし、折り目をきれいに整えたいからといって、アイロンを強く押し付ける必要はありません。しっかりとテンションをかけながら形を整えていきましょう。

また、当て布を使用し、上から軽く押さえるようにアイロンをかけると、生地への負担やテカリを抑えやすくなります。

※設定の目安:ウール素材は「中温(140~160℃)+あて布」を使用(詳細は2-4を参照

腰まわり

腰まわり

アイロン台に着せるようにし、はじめは裏地からプレスしていきます。ファスナーにあたらないように注意してください。

膝

片足ずつ縫い目に合わせて置き、アイロンを浮かせ気味に、らせん状にスチームをあてれば、たるみがとれます。

裾

裾が動かないように押さえながら、股下あたりまで一気にプレスし、大まかに折り目を決めていきます。

折り目付け

折り目付け

裾をプレスする際に決めた折り目に沿って、しっかりと前後の折り目を付けていきましょう。

2. スーツのアイロンがけ5つのコツ

 スーツのアイロンがけ5つのコツ

スーツをきれいに仕上げるためには、アイロンのかけ方だけでなく、温度や力加減などにも注意が必要です。
ここでは、スーツのアイロンがけで押さえておきたい5つのコツを紹介します。

2-1. アイロンをかける前にシワの状態を確認する

アイロンをかける前に、まずスーツ全体のシワの状態を確認しましょう。軽いシワであれば、ハンガーにかけて形を整えたり、スチームを当てたりするだけで目立ちにくくなる場合があります。

すべての部分にアイロンをかけると生地が傷んでしまうため、シワが気になる部分を確認してから必要な箇所だけアイロンをかけることで、生地の状態をキープしつつ効率良くお手入れできます。

2-2. 当て布を使ってテカリを防ぐ

スーツにアイロンをかけるときは、当て布を使うのがおすすめです。アイロンを直接生地に当てると、熱や摩擦によって生地の表面がつぶれ、テカリが生じることがあります。

当て布を使うことで、テカリを抑えやすくなります。特に濃い色のスーツやウールなどの素材はテカリが目立ちやすいため、当て布を使用するのがおすすめです。

2-3. 力を入れず、滑らせるようにかける

アイロンは、力を入れて押し付けるのではなく、軽い力で滑らせるようにかけましょう。強い力をかけると、生地の表面がつぶれてテカリが出たり、ジャケットの立体的なシルエットが崩れたりする可能性があります。

シワが強くついている部分は、スチームなどを活用してシワをゆるめてからアイロンをかけるのがおすすめです。

2-4. 温度設定は素材に合わせる

アイロンの温度は、スーツの素材に合わせて設定することが大切です。素材によっては高温のアイロンが適さず、縮みや変色などにつながる可能性があります。

アイロンをかける前に、必ずスーツについている洗濯表示を確認しましょう。温度設定に迷った場合は、低い温度から試すのがおすすめです。

素材に応じた適正温度や当て布の有無、特徴や注意点に関しては、以下の表を参考にしてみてください。

素材アイロンの適正温度あて布の有無特徴と注意点
綿(コットン)180~200℃(高温)不要・熱に強い
・高温でしっかりアイロンをかけられる
麻(リネン)180~200℃(高温)不要・シワがつきやすい
・スチームを使うとシワを伸ばしやすい
ウール(毛)140~160℃(中温)必須・熱や摩擦でテカリが出やすい
ポリエステル140~160℃(中温)必須・熱に弱く、高温で変形することがある
ナイロン110~130℃(低温)必須・熱に弱く、高温で変形することがある
アクリル110~130℃(低温)必須・熱に弱く、変形しやすい

※必ず衣類の洗濯表示を最優先し、混紡素材は熱に弱い方の設定に合わせて、濃い色の生地やテカリを防ぐ際はあて布をご使用ください。

2-5. スチームアイロンを使えば時短も叶う

スチームアイロンは、スーツのシワを整える際にも便利です。ハンガーにかけたままスチームを当てられるタイプならアイロン台を用意する手間を省けるため、忙しいときにも使いやすいでしょう。

特にジャケットの背中や袖など、アイロン台に置きにくい部分のお手入れにも活用できます。ただし、素材によってはスチームが適さない場合もあるため、使用前に洗濯表示を確認しましょう

取り扱い絵表示(洗濯マーク)を知る
洗濯表示例

3. アイロン以外のお手入れ方法もチェック

スーツをきれいな状態のままキープするためには、アイロン以外のお手入れ方法もチェックしましょう。ここでは、ハンガーやブラッシング、クリーニングについて解説します。

3-1. アイテムにあったハンガーにかける

スーツを脱いだあとは、ハンガーにかけて保管しましょう。ジャケットには、肩の形に合った厚みのあるハンガーを使用するのがおすすめです。細いハンガーを使用すると、肩の形が崩れる原因になることがあります。

シャツ用は薄手でしっかりしたフレームのハンガー、スラックスは吊り下げ式のハンガーを使用して、折り目を整えた状態でかけておくと良いでしょう。

ジャケット用ハンガー

ジャケット用は厚みのあるハンガー

肩先に厚みのあるハンガーなら、ジャケットの立体的な形を損なうことなく保管できます。肩の厚みや肩先が前方に向かってカーブしていることも大切。自分のジャケットのデザインに合ったハンガーを選びましょう。

シャツ用ハンガー

シャツ用は薄手でしっかりしたフレームをチョイス
シャツは毎日着替える都合上、クリーニングから返ってきたままのワイヤーハンガーを使い続ける人も多いはず。しかしそれはあくまでも簡易的なもの。シワができないように肩のラインに沿った形状のものがおすすめです。

スラックス用ハンガー

スラックス用は吊りタイプがおすすめ

ジャケット用のバーにスラックスをかけられるものもありますが、専用のズボン吊りタイプがおすすめです。

3-2. 週1回程度ブラッシングを行う

ブラッシングのコツ

スーツには、着用するたびにホコリや花粉などが付着します。そのため、定期的に衣類用ブラシでブラッシングしましょう。

頻度の目安は週1回程度ですが、着用する機会が多い場合は着用後に軽くブラッシングするのもおすすめです。

ブラッシングについては、こちらの記事【【スーツのプロが伝授】長持ちさせるためのお手入れ方法】で徹底解説しています。

3-3. ドライクリーニングも検討する

ドライクリーニング

自宅のお手入れだけでは落としにくい汚れや、気になる臭いがある場合は、ドライクリーニングを検討しましょう。

特にシーズンの終わりなど、しばらく着用しないタイミングでクリーニングに出しておくと、汚れを落としてから保管できます。

クリーニングについては、こちらの記事【スーツのクリーニング頻度はどれくらい?長持ちさせるコツも解説】で徹底解説しています。

3-4. 連続着用を避ける

連続着用を避ける

同じスーツを毎日のように連続して着用すると、汗や湿気がこもったり、シワが取れにくくなったりすることがあります。複数のスーツを用意してローテーションし、着用したスーツはハンガーにかけて休ませましょう。

また、着用後は風通しのよい場所でしばらく休ませてからクローゼットに収納すると、スーツを清潔な状態のままキープしやすくなります。

4. スーツを買うなら洋服の青山

 スーツを買うなら洋服の青山

スーツを購入するのなら、洋服の青山がおすすめ!メンズスーツからレディーススーツまで、さまざまなスタイルのスーツが豊富に揃っています。

また、ブラウスやパンツ、スカート、羽織りものなど、ビジネスシーンで重宝するアイテムが一式揃うのもうれしいポイント。自分に合う一着を見つけられるので、ぜひチェックしてみてください。

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5. スーツのアイロンのかけ方に関するよくある質問

FAQ

スーツのアイロンのかけ方に関するよくある質問とその答えを紹介します。スーツのアイロンのかけ方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q1. 出先でスーツにシワがついてしまったときはどうすればいい?

出張や外出先などでスーツにシワがついてしまった場合は、ハンガーにかけて形を整え、しばらく吊るしておきましょう。

ホテルの場合はアイロンがレンタルできるケースもあるので、事前に確認しておくとスムーズです。

Q2. アイロンをかけてもシワが取れないときはどうすればいい?

何度アイロンをかけてもシワが取れない場合は、無理にアイロンを当て続けないようにしましょう。
強く押し付けたり、同じ場所に何度もアイロンをかけたりすると、生地を傷めたりテカリの原因になったりする可能性があります。アイロンをかけてもシワが取れない場合やスチームでも改善されない場合は、ドライクリーニングに出すのがおすすめです。

Q3. アイロンをかけたスーツはすぐに着てもいい?

アイロンをかけた直後はスーツをすぐに着用せず、少し時間を置いてから着用するのがおすすめです。特にスチームを使用した場合は、生地に湿気が残っていることがあります。ハンガーにかけて形を整えながら、十分に乾かしてから着用しましょう。

また、アイロンをかけた直後にクローゼットへ収納するのではなく、しばらく風通しのよい場所にかけておくのがおすすめです。

6. スーツのアイロンのかけ方を知ってお気に入りのスーツを長く着よう

ハンガー選び

本記事では、スーツのアイロンのかけ方をはじめ、当て布の使用や適切な温度設定、テカリを防ぐポイント、ブラッシングなどのお手入れ方法について解説しました。スーツを長く大切に着用するなら、日頃のお手入れは欠かせません。ぜひ本記事を参考に、スーツにアイロンをかける習慣をつけてみてください。

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