選考を辞退する際の連絡は、メールで行うことも可能です。ただし、選考の前日や当日に辞退を決めた場合は、企業の担当者が早めに状況を把握できるよう、電話とメールの両方で連絡するのがおすすめです。
選考を辞退する場面は、誰にでも起こり得るものです。理由の伝え方や注意点を踏まえたうえで、最後まで相手に配慮した丁寧なメールを送ることを心がけましょう。
この記事でわかること
- 選考辞退の理由は、ネガティブな表現にならないように伝えることが大切
- 事情があり選考辞退の理由を伝えられないときは、「一身上の都合」でも問題ない
- 電話で辞退の連絡を伝えた場合は、フォローのメールも送るとより丁寧な印象になる
監修者からのコメント

複数の企業で選考が進むのは嬉しく、またありがたいことです。しかし実際に就職できる先は1社であり、どこかで他社の選考を辞退する必要が生じます。これまで選考を進めてくれた企業に対して丁寧な辞退の仕方について確認していきましょう。
目次[表示]
選考辞退はメールで連絡してもいい?
他社から内定を受けた場合や、選考中に企業との相性がよくないと感じた場合など、選考を辞退しようと考えることもあるでしょう。そのようなときは、次の選考が実施されるまでの日数に応じて、メールまたは電話のどちらかで、企業に選考辞退の意思を伝えます。
「選考の辞退」は悪いことではありません。ただし、企業は選考に向けて準備を進めているため、辞退する際は連絡のタイミングや伝え方に配慮が必要です。
面接や選考日の2~3日前までならメールでOK
面接日や選考日から2~3日以上前に辞退の連絡をする場合は、メールで問題ありません。電話では場合によっては相手と直接話せるまでかけ直すことが必要になりますが、メールであれば担当者が会議中や外出中でも、あとから内容を確認してもらうことができます。
また、企業によっては「メールでご連絡ください」と指定している場合もあります。その場合は、企業側の指示に従いましょう。
選考の前日・当日なら電話とメールの両方で伝える
面接の前日や当日など、選考直前の場合は電話で連絡しましょう。メールのみでは相手が内容を確認するまで時間がかかったり、コミュニケーションがうまくいかなかったりする可能性があります。連絡が遅れると採用担当者が選考の準備を進めてしまうため、辞退の連絡はできるだけ早く伝えることが大切です。
電話を終えたあとは、念のためメールでも辞退の旨を送信しておきましょう。文面で残しておくことで、行き違いを防ぐことができます。

理由の伝え方は「電話で選考辞退を伝えるときの流れと例文」で詳しく解説しています。
選考辞退メールの書き方のポイント
選考辞退のメールでは、ただ辞退の意思を伝えるだけでなく、基本的なビジネスマナーを意識することが大切です。

本文の冒頭では、宛名に続けて自分の学校名と氏名を記載し、メールの末尾には署名を入れましょう。本文は、一文ごとに改行したり、段落ごとに空白行を入れたりなど、読みやすさに配慮することも大切です。

辞退の理由・状況別の例文は「【テンプレ】選考辞退のメール例文【理由別】」で解説しています。
件名に選考辞退の趣旨を記載する
件名は、メールの内容が一目でわかるように「選考辞退」であることを明記します。採用担当者は複数のメールを受け取っていることがあるため、件名だけで内容を把握できるようにしておくと、確認してもらいやすくなります。
件名の例
- 選考辞退のご連絡 (◯◯学校 氏名)
- 最終面接の辞退について(◯◯学校 氏名)
本文では辞退する趣旨と理由を簡潔にまとめる
本文では、選考を辞退する旨と、その理由を簡潔にまとめて伝えましょう。
丁寧に伝えたい気持ちがあっても、辞退の理由を必要以上に詳しく書いたり、自分の気持ちを長文で伝えたりすると、かえって内容が伝わりづらくなる場合があります。ビジネスメールでは、読み手が内容をすぐに理解できるよう、要点を簡潔にまとめることが大切です。
例
選考を進めるなかで、あらためて自分のキャリアについて考えた結果、私の専門分野や今後の方向性と貴社の業務内容に違いがあると感じ、選考を辞退させていただくことにいたしました。

選考を辞退する理由は、必ずしも伝える必要はありません。理由を伝えないときは、「一身上の都合」として辞退することもできます。
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謝罪と感謝の言葉を入れる
辞退を伝える際は、これまで対応してくださった採用担当者への謝罪と感謝の気持ちも忘れずに伝えましょう。お詫びの一言と感謝の気持ちを添えることで、相手への配慮を示せます。
例
- 貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます。辞退させていただくこととなり、大変申し訳ございません。
- この度は選考の機会をいただき、誠にありがとうございました。ご期待に沿うことができず、心よりお詫び申し上げます。
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相手に配慮の気持ちが伝わるメールでの言葉遣い
選考辞退のメールでは、受け取る側が不快に感じないよう、配慮のある表現を心がけることが大切です。
具体的には、次の3つのポイントを意識してみましょう。
ポイント
- 否定的・主観的な理由は避ける
NG例「貴社の雰囲気が合わないと感じたため」
改善例「他社での選考を進めることを決めたため」 - 一方的な理由に聞こえないよう配慮する
NG例「忙しくなったので辞退します」
改善例「自分の将来について改めて考え、辞退させていただきたくことに決めました」 - 断定的・そっけない表現は避ける
NG例「辞退させていただきます。以上です」
改善例「貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました」
メールで選考辞退を伝えるときの注意点
選考を辞退する際は、早めに伝えることを心がけ、無断で辞退することは避けましょう。
辞退を決めたらできるだけ早く連絡をする
選考を辞退することを決めたら、できるだけ早めに企業へ連絡を入れましょう。採用担当者は、選考のために面接日程や社内スケジュールの調整、面接準備など、さまざまな対応を進めています。連絡が遅くなると、調整が難しくなる場合もあるため、早めの連絡が必要です。
選考前日や当日の連絡でない場合は、企業の就業時間内(平日10:00〜16:00頃など)にメールを送信することも大切です。
無断の選考辞退は避ける
選考の日時が決まっているにもかかわらず、連絡なしで辞退することは避けましょう。企業は選考のために面接官や会場、スケジュールの準備を行っています。
「もう関わることのない企業だから」と考えるかもしれませんが、連絡なしの辞退は企業に迷惑をかけるだけでなく、信頼関係にも影響します。業界や地域によっては、将来的にその企業と関わる可能性もあるため、最後まで誠意を持って対応することが大切です。

「選考を辞退するのは気まずい」「電話は苦手だからできるだけメールにしたい」といった気持ちになることもあるでしょう。しかし、社会人になってからも業務で断りを伝える場面は出てきます。就活は社会人となる準備期間ですから、社会人になった気持ちで、誠意と感謝をもってお詫び・辞退を伝えましょう。
【テンプレ】選考辞退のメール例文【理由別】
ここでは、選考を辞退する理由別に、メールの例文を紹介します。
他社から内定が出た
他社から内定が出て、これから選考を受ける企業に対し、選考を辞退することを伝えるメールの例文です。内定が出たことは、理由として伝えても問題ありません。
例
【件名】面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯月✕日の貴社の二次面接の案内をいただいている
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
他社から内定をいただき、慎重に考慮した結果、そちらの企業に入社することを決めました。
貴社の選考プロセスは非常にありがたいものでしたが、選考を辞退させていただきます。
この度は貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます。
このようなご連絡となり、大変申し訳ございません。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 内定先の企業名までは述べずに、辞退の意向を簡潔に伝えている
- これまでの対応・時間に対する謝罪の言葉を述べている
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自分と企業が合わないと感じた
自分が想像していた働き方や、企業が求める人物像などが自身と合わない場合に伝える例文です。企業とのミスマッチが理由であっても、できるだけマイナスの表現を避けて伝えましょう。
例
【件名】面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯月✕日の貴社の二次面接の案内をいただいている
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
◯月✕日に調整いただいていた二次面接についてご連絡いたしました。
貴社に対する理解を深めていくなかで、想像していた働き方と相違があると気づき、
今回は選考を辞退させていただくことに決めました。
お時間をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり申し訳ございません。
これまでのご対応に心より感謝申し上げます。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 正直に理由を伝えつつ、これまでの対応に感謝を述べている
- ネガティブな印象を与えないように配慮した構成、表現を意識している
家庭の事情
家庭の事情を理由に、選考を辞退すると伝える場合の例文です。家庭の事情を詳しく伝えたくない場合など、状況に応じて「一身上の都合で」と伝えても問題ありません。理由を伏せ、一身上の都合とするときの例文は、次の見出しで紹介しています。
例
【件名】面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯月✕日の貴社の二次面接の案内をいただいている
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
◯月✕日に調整いただいていた二次面接におきまして、
父の入院と手術、看病をすることから、就職活動を中止することを判断しました。
そのため、大変恐縮ですが、今回の面接を辞退させていただきます。
お忙しいなか日程調整をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり、大変申し訳ありません。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 家庭の都合であることを簡潔かつ丁寧に説明している
- 末尾に丁寧な感謝とお祈りの言葉を添えている
理由を伏せたい場合
選考を辞退する理由を伏せたいときは「一身上の都合」と伝えることもできます。必ずしも選考辞退の理由を伝える必要はありません。
例
【件名】面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
◯月✕日に調整いただいていた二次面接におきまして、
一身上の都合により、今回の面接を辞退させていただきたく存じます。
貴重なお時間を割いていただいたのにもかかわらず、このようなご連絡となり大変申し訳ございません。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 詳しい理由を明かさずとも、丁寧に辞退の意思を伝えている
- 必要最小限の情報で完結していてわかりやすい
体調不良
一時的な体調不良で、面接の日程変更を希望する場合の例文です。この場合、選考を辞退せず後日面接を受けたいときは、日程変更を依頼する手段もあります。

長期の療養が必要なときは、「体調不良で治療に専念する」または「一身上の都合」として伝えることも検討してみましょう。
例
【件名】面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
先日ご調整いただきました◯月✕日 ◯時からの面接の件について、
体調不良により面接に伺うことが難しくなりました。
誠に恐縮ではありますが、日時を変更していただくことは可能でしょうか。
面接日時の再調整につきまして、下記に希望日時を記載いたします。
- ◯月✕日 10:00~15:00
- ◯月✕日 13:00~16:00
- ◯月✕日 10:00~14:00
難しい場合、✕✕様のご都合がよい日時をご連絡いただけますと幸いです。
ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 体調不良である旨を率直かつ丁寧に伝えている
- 複数の候補日を提示し、相手の都合も考慮している
- お詫びとお願いの言葉が端的にまとめられている
面接の前日または当日の場合は、採用担当者がすぐに状況を把握できるように、まず電話で連絡するのがおすすめです。電話での伝え方は「電話で選考辞退を伝えるときの流れと例文」で紹介しています。
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面接の日程変更メールの送り方!お礼や返信のポイントを例文付きで紹介
面接の日程変更に関する連絡は、メールで行っても構いません。メールでは、変更に関する謝罪、リスケの候補日時を伝えましょう。面接の前日や当日に行けなくなったときは、まず電話で「行けなくなった」と担当者に伝えましょう。
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【テンプレ】選考辞退のメール例文【選考フェーズ別】
ここでは、次の3つの選考フェーズ別に選考を辞退する際のメール例文を紹介します。
一次面接や二次面接を辞退する
一次面接や二次面接の前など、選考途中で辞退する場合は、「志望度が下がった」などの主観的な理由は避け、選考状況やキャリアの検討による判断として伝えることが大切です。これまでの対応への感謝も忘れずに添えましょう。
例
【件名】二次面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
◯月✕日にご案内いただいていた二次面接についてですが、
選考を進めるなかで、今後の進路について改めて考えまして、
選考を辞退させていただくことに決めました。
貴重なお時間を割いていただいたのにもかかわらず、大変申し訳ございません。
これまでのご対応に心より感謝申し上げます。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 主観的な理由を避けつつ、選考辞退の理由を丁寧に説明している
- 感謝とお詫びを丁寧に記載している
最終面接を辞退する
最終面接前の辞退は、企業側の準備も進んでいるタイミングです。その点を踏まえ、より丁寧な伝え方を意識してみましょう。
例
【件名】最終面接選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
◯月✕日に予定しておりました最終面接について、
自分自身のキャリアや今後の方向性をあらためて見直した結果、
貴社の選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
最終面接の準備まで進めていただいていたにもかかわらず、
このようなご連絡となり、大変申し訳ございません。
貴社には多大なるお時間とご配慮をいただき、心より感謝申し上げます。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- キャリアの方向性を検討した結果であることを簡潔に説明している
- 最後にこれまでの選考対応への感謝を丁寧に述べている
インターン選考を辞退する
インターンの選考も通常の選考と同様に、辞退の意思と感謝の気持ちを示すことが大切です。今後、本選考で応募する可能性も考え、誠意ある連絡を心がけましょう。
例
【件名】インターン選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山と申します。
ご案内いただきましたインターンシップの選考につきまして、
自身の学業や今後の進路を改めて考え、今回は辞退させていただきたくご連絡いたしました。
インターンに向けてご対応いただいたことに、心より感謝申し上げます。
貴社に対する関心は変わりませんので、今後の本選考の機会があれば、
あらためて応募させていただければと存じます。
何卒よろしくお願いいたします。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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ポイント
- 辞退の意思と理由を簡潔かつ丁寧に伝えている
- 本選考への関心を残しており、関係性を保ちたい気持ちが伝わる
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選考辞退メールへの返信がこない場合はどうする?

選考を辞退するメールを送信しても返信がない場合、まずは自分が送信したメールの内容・送信先アドレス・宛名・企業名に誤りがないかを確認してみましょう。「送信ボタンを押したつもりでも実際には未送信だった」というケースもあるため、念のため確認が必要です。
次に、企業からの返信メールが迷惑メールフォルダに入っていないか確認してみてください。
いずれも問題がなければ、採用担当者に「メールが届いているか」を確認する内容のメールを送信してみましょう。ただし、選考直前の場合は、メールではなく電話で連絡するのがおすすめです。

企業へメールを送信するとき、CcやBccに自分のアドレスも入れておくと、送信エラーが起きていないかの確認ができます。
例
【件名】選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。
先週メールにて送信をさせていただいた面接の日程変更について、
◯月✕日 ◯時頃、選考辞退に関するメールを送信いたしましたが、届いておりますでしょうか。
メールが行き違いになっておりましたら、ご容赦いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐縮でございますが、ご確認くださいますようお願いいたします。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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選考段階では、企業の採用担当者と電話やメールをする機会があります。そのようなとき、どう連絡すればいいのかと悩む方もいるでしょう。

「ユニキャリ公式LINEアカウント」では、面接、書類作成など就活に関する情報を発信しています。あなたに合う情報をチェックしてみましょう。
選考辞退メールの返信が届いたらさらに返信すべき?
選考を辞退すると伝えたメールを送信したあと、企業から送られたメールに対しては基本的に返信する必要はありません。企業がメールに対して返信をしている時点で、採用担当者が辞退を了承しているためです。定型文的な返信で、返信を促す内容が含まれていない場合は返信なしで問題ないでしょう。
ただし、採用担当者に対して感謝の気持ちがある、お世話になったと感じているなら、感謝を伝えるメールを返信しても問題はありません。
返信で辞退理由や内定先を聞かれたときの返し方
辞退理由や内定先を聞かれた場合は、状況に応じて正直な理由を簡潔かつ丁寧に伝えましょう。ただし、「志望度が下がった」「社風が合わない」などの否定的な表現は控え、前向きな伝え方を意識することが大切です。
例
- 就職活動を進めるなかで、他社の選考に注力することに決めました。ご案内いただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり申し訳ございません。
- 自身の進路について改めて考えた結果、方向性が異なると判断いたしました。貴社には大変丁寧にご対応いただき、心より感謝しております。
他社の内定を理由に辞退する場合は、内定先を聞かれることも考えられます。その場合は「◯◯社から内定をいただきました」と正直に伝えて問題ありませんが、必ずしも具体的な企業名を出す必要はありません。次のような伝え方も検討してみましょう。
内定先を聞かれた場合
- 貴社と同じ◯◯業(業界名など)から内定を受けました。
- 申し訳ありません。企業名は控えさせていただきます。
電話で選考辞退を伝えるときの流れと例文
面接の前日や当日に辞退することを伝えるときは、メールではなく電話で確実に伝えるのがおすすめです。
電話で選考辞退を伝える流れ
- 挨拶をし、学校名と氏名を伝える
- 担当者に電話をつないでもらう
- 担当者に挨拶と氏名を伝え、選考辞退の趣旨とその理由、謝罪の言葉を伝える
- 挨拶をして電話を切る
電話で選考辞退を伝える際の例も見てみましょう。
電話の問い合わせ例
お忙しいところ恐れ入ります。◯◯学校の△△と申します。◯◯課の△△様はいらっしゃいますでしょうか。


はい、◯◯です。
◯◯学校の△△と申します。◯◯様、今お時間よろしいでしょうか。


はい。
◯月✕日 ◯時からの面接についてご連絡しました。大変恐縮なのですが、一身上の都合により選考を辞退させていただきたくお電話いたしました。


そうでしたか。残念ですがわかりました。
貴重なお時間を割いていただいたのにもかかわらず、大変申し訳ありません。

最後は「失礼いたします」と伝え、相手が電話を切ったことを確認し、こちらも電話を切りましょう。
採用担当者直通ではない番号にかけると、最初に受付の方が出ることがあります。その場合は、受付の方に挨拶をしたあと、担当者へ電話を取り次いでもらいましょう。
慣れない電話対応に緊張する方は、事前に要点をメモしておくと落ち着いて話しやすくなります。
電話で選考辞退の理由を聞かれたら?
電話で辞退を伝えた際に「簡単に選考辞退の理由を教えてください」など理由を聞かれることもあります。企業側は今後の改善や選考管理の参考として聞いている場合があります。
突然聞かれると戸惑うかもしれませんが、理由は正直に詳しく話したくない場合は「一身上の都合」や「他社選考を優先」といった簡単な伝え方で問題ありません。
伝え方の例
- 一身上の都合により、選考を辞退させていただくことにいたしました。
- 他社の選考状況を踏まえ、そちらに注力する判断をいたしました。
電話で辞退を伝えたあとにフォローのメールを送る
面接前日や当日に電話で選考辞退を伝えた場合、その内容をメールでも送っておくとより丁寧な印象になります。電話では聞き漏れや情報の行き違いが起こることもあるため、メールで記録を残しておくことはお互いの確認にもなります。

用件は電話ですでに伝えているため、メールは短く簡潔に伝える形で問題ありません。
具体例
【件名】選考辞退のご連絡(◯◯学校 青山 葵)
△△株式会社 人事部 ✕✕様
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。
先ほどはお電話にて、◯月✕日 ◯時からの面接について選考辞退のご連絡をさせていただきました。改めて、メールにてご連絡申し上げます。
これまで選考を進めていただき、誠にありがとうございました。
末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
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青山 葵(あおやま あおい)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_aoi@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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よくある質問
選考辞退はメールでしてもいいですか?電話のほうがいいですか?
選考まで日数がある場合は、メールでの連絡で問題ありません。ただし、選考の前日や当日など直前の場合は、採用担当者が内容を確認するまでに時間がかかる可能性があるため、電話で連絡がおすすめです。
他社内定が決まって選考辞退する場合、どんなメールを送ればいいですか?
「他社の選考状況を踏まえて、自分の将来を改めて考えた結果、辞退させていただきたくことに決めました」といった表現がおすすめです。内定先の企業名までは伝えなくても問題ありませんが、謝罪と感謝の気持ちを添えると丁寧な印象になるでしょう。
Q3.選考辞退の理由は伝えたほうがいいですか?
選考を辞退する理由は必ずしも伝える必要はありません。理由を伝えることで誠意が伝わる場合もありますが、書かない場合は「一身上の都合」と記載します。
具体的な伝え方は「理由を伏せたい場合」で紹介しています。
選考辞退のメールに返信がこない場合、どうすればいいですか?
まず送信したメールの確認をし、「確実に送信できているか」「送付先アドレスや宛名・企業名に誤りがないか」をチェックします。問題がなければ、メールが届いているかを確認する趣旨のメールを再度送信してみましょう。
詳しくは「選考辞退メールへの返信がこない場合はどうする?」を参考にしてみてください。
エージェント経由で応募した企業の選考を辞退したいときはどうすればいいですか?
就活エージェントを利用して応募した場合、辞退の連絡も基本的にはエージェントを通じて行います。企業と直接やり取りするのではなく、まず担当のキャリアアドバイザーにメールで辞退の意思を伝えましょう。
選考辞退で理由の説明を強要されたり、高圧的に対応されたりした場合はどうすればいいですか?
強要された場合でも、「詳細については控えさせていただけますと幸いです」などと伝え、答える必要はありません。学生の職業選択の自由を脅かす行為は就活ハラスメントに該当する可能性があります。
また、内定先の詳細な情報を聞くのはプライバシーの侵害になることもあります。厚生労働省などでも「就活ハラスメント」の防止対策が進められているため、強い不安を感じた場合は、学校のキャリア支援センターや都道府県労働局などに相談してみましょう。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士