座談会は、選考よりも和やかな雰囲気で学生が社員と交流できる貴重な機会です。就活情報サイトや企業の公式Webサイトだけではわからないことを、直接聞ける可能性があります。
この記事では、座談会の質問例と、避けたほうがよい質問例、質問をするときの流れを紹介しています。

具体的にどんなことを聞きたいか知りたい方は「【内容別】座談会で聞きたい質問例」をチェックしてみてください。
この記事でわかること
- 気になることは積極的に質問をするのがおすすめ
- 既出の質問、プライベートに関する質問などは避けるほうが無難
- 質問が思い浮かばないときは、今一度企業研究をすることで疑問が浮かんでくることがある
座談会とは:学生が社員と交流してお互いの理解を深める場
座談会とは、学生が企業の社員と交流や質疑応答を通して、企業の事業内容や働き方、今後の選考などの理解を深める場のことです。
企業説明会や選考と比べてカジュアルな雰囲気で行われ、学生が気軽に質問をしやすいのが特徴です。企業は、学生に自社について知ってもらう目的があるほか、座談会を通して学生の人柄や本人のニーズを理解しようとしています。
座談会の形式は企業によって異なり、座談会単体で実施されるだけでなく、企業説明会のプログラムのひとつとして、企業説明会後に実施されることもあります。インターンシップで座談会が開かれることもあれば、内定後に座談会が開かれるケースもあるなど、実施時期もさまざまです。
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【学生向け】就活の座談会は何をする?当日の流れ・質問例を解説
就活の座談会は、学生と実際に働いている社員が交流できる貴重な機会です。志望企業を多角的な方面から知ることができるため、ぜひ参加してみましょう。当日の流れや前日までにしておきたい準備、質問例などを紹介します。
座談会で質問するメリット
座談会で社員に質問をするメリットとしては、次のようなものがあります。
- 社員・企業の雰囲気を把握できる
- 入社前にミスマッチを防げる
実際に働いている人から話を聞くことができれば、どんな人が働いているのか、どんな人たちが集まる企業なのかを把握しやすくなります。また、その企業が自分にマッチするのかも確かめることができ、企業研究をより深掘りする手段として有効です。
座談会で質問するときの流れ
座談会の形式にもよりますが、質疑応答の際は一般的に次の流れで質問します。

質疑応答の時間になったら挙手をして質問しましょう。自分が質問する番になったら、最初に挨拶・お礼を伝えたうえで、学校名と氏名を伝えます。
挨拶・自己紹介の例
本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。〇〇大学の青山と申します。
質問は聞こえやすいように、はっきりと大きな声で伝えましょう。回答をされた際は、リアクションをしたりメモをとったりしながら話を聞きます。
回答内容に関してわからないことがあれば、追加の質問をしても問題ありません。疑問が解消されたら「ご教示いただきありがとうございました」などとお礼を伝えて終了です。

企業によっては挙手は不要で、会話形式で進む場合もあるでしょう。社員の説明に従って、柔軟に対応してみてくださいね!
【内容別】座談会で聞きたい質問例
座談会では、次のようなことを質問してみましょう。
ここで紹介するのは質問例です。実際に質問する際は、座談会の雰囲気や質問する相手にあわせて内容を変更してみましょう。
仕事内容
仕事内容の質問例
- 具体的な業務内容を教えてください。
- 1日のタイムスケジュールを教えてください。
- 〇〇さんにとっての最も大変な仕事は何ですか?
- 社内ミーティングではどのような内容を話していますか?
- 社内ではどのようなツールでコミュニケーションをとっていますか?
- 業務で頻繁に使用するツールは何ですか?
- チームでの仕事の流れはどのように進行しますか?
- チーム内での仕事分担はどのように決定されますか?
- 新人社員が最初に学ぶべきスキルや知識は何ですか?
- 〇〇さんが考える現状の課題を教えてください。
仕事内容は企業のWebサイトなどに記載されていますが、具体的な内容は質問しないとわからないこともあります。
各社員の具体的な業務内容や、実際に入社してすぐの段階ではどのように業務に取り組んでいったかなど、気になることを質問してみましょう。
職場の雰囲気・社風・働き方
雰囲気・社風・働き方の質問例
- 〇〇さんのチームはどのような雰囲気ですか?
- 〇〇さんのプロジェクトで活躍されている人の特徴は何ですか?
- チームの関係性を構築するために取り組んでいることはがあれば教えてください。
- 他部署とのコミュニケーションや連携体制について教えてください。
- 〇〇さんが仕事とプライベートのバランスを保つために、心がけていることがあれば教えてください。
- 新入社員がチームに溶け込むために行っている取り組みなどがあれば教えてください。
- 御社の社風を一言で表すと何になりますか?
- その社風が仕事にどのように影響していると思いますか?
- 上司と部下の関係性はどのような傾向ですか?
- 社内での情報共有や知識の共有はどのように行われていますか?
「職場に合うか確かめたい」「働く環境を具体的に知りたい」という方は、職場の雰囲気や社風、働き方に関する質問をしてみましょう。
説明会では、各部署やチームの雰囲気まで知ることは難しいですが、座談会は社員が所属する部署の様子を把握できる貴重な機会です。具体的な働き方や社内の雰囲気を聞くことで、自分が働くイメージを掴みやすくなるでしょう。
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社風の意味とは?就活で自分が働きやすい企業を探すために必要なこと
社風とは、企業がもつ独自の文化、雰囲気、価値観であり、「風通しのよい職場」「グローバル思考」などがあります。就活では、エントリーしたい企業の社風を知ることが重要です。自分に合う社風の企業に入社できれば、仕事のモチベーションが高まったり、本来の力を発揮しやすく成長にもつながったりします。
世代・役職別の質問
座談会では、若手からベテランまでさまざまな社員が参加する可能性があります。質問相手の立場や役職ならではの質問も準備してみましょう。
若手社員への質問
若手社員への質問例
- 入社前後でギャップを感じたことがあれば、どのようなことか教えてください。
- 入社後に初めてぶつかった壁はどのようなことでしたか?
- 1年目で特に苦労したことはありましたか?
- 早く成果を出すためにどのようなことを「やっておけばよかった」と思いましたか?
- 入社前に「やっておいてよかった」ということがあれば教えてください。
- 今後のキャリアビジョンは、どのようなことを想像していますか?
- 〇〇さんが所属する部署では、若手社員の方も意見を聞いてもらいやすい環境ですか?
- 入社後、特に「成長できた」という機会があれば教えてください。
- 仕事で行き詰まったときなど、先輩や上司からどのようなフォローを受けましたか?
- 「学生時代と大きく違う」と感じたできごとには、どのようなことがありましたか?
若手社員の価値観は、新入社員として働くことを想定するときに役立つはずです。「自分がその企業に入社したら」ということをイメージしながら質問を考えてみましょう。
中堅社員・管理職への質問
中堅社員・管理職への質問例
- 新入社員にはどのようなスキルを求めますか?
- 〇〇さんが入社した頃と現在の御社では違いがあれば教えてください。
- 結果を出し続けている社員にはどのような特徴がありますか?
- 御社は、若手社員も含めてチャレンジしやすい環境が整っていますか?
- 若手社員だった頃は、どのようなことに苦労しましたか?
- 目標達成に向けて、どのようにしてチームメンバーのモチベーションを引き出していますか?
- マネジメントをするうえで、特に意識していることがあれば教えてください。
- ✕✕(役職)である〇〇さんは、今後どのようなキャリアをイメージしていますか?
- どのようなプロセスで、✕✕(役職)になりましたか?
- ✕✕(役職)を目指すにあたって、どのようなスキルや経験が必要ですか?
その企業で長く働いている社員や、多くの部下をもつ管理職ならではの価値観、仕事の進め方などがあるはずです。入社すれば中堅社員や管理職の社員から指導を受ける機会もあるため、自分の上司になるような人たちがどんな価値観をもっているのか、新入社員に求めるのかを直接聞いてみるのもおすすめです。
職種別の質問
社員の職種がわかっており、自分が志望している部署と同じときや興味がある部署のときは、部署ならではの質問をしてみるのもおすすめです。
営業職
営業職の質問例
- 営業活動ならではの苦労することややりがいはどのようなことがありますか?
- 営業成績を上げるために、特に必要だと感じていることにはどのようなことがありますか?
- 顧客との信頼関係を築くためにどのようなことをやっていますか?
- 同業他社より御社の製品が優れている点は、どのように顧客にアピールしていますか?
- どのような手段で新規顧客を獲得していますか?
企業が取り扱う製品や顧客が、どんなものかを把握したうえで質問してみましょう。
事務職・経理職
事務職・経理職の質問例
- 業務のミスを軽減するためにどのような工夫をしていますか?
- 事務職(経理職)は特に集中力が求められると思いますが、集中力を継続するためにどのような工夫をしていますか?
- AIなどの技術により、事務職(経理職)はどのように変化していくと考えていますか?
- 事務職(経理職)で企業をサポートするにあたりどのようなやりがいを感じていますか?
- 事務職(経理職)で経験を積んだあと、より専門性が高い分野に挑戦するキャリアパスはありますか?
事務職や経理職は、他部署との関わりが大きく社員同士がコミュニケーションをとる機会が多い部署です。仕事をするにあたり意識していることなどを質問してみましょう。
人事職・総務職
人事職・総務職の質問例
- 社員から「あってよかった」といわれた取り組みや制度があれば教えてください。
- 「企業の成長を内側から支えている」と実感するのはどのようなときですか?
- 新入社員が一人前になるまでに、どれくらいの年月がかかるとイメージしていますか?
- 新入社員の育成において、御社ならではの取り組みは実施していますか?
- 公正な評価をするにあたり、評価制度で工夫をされていることはどのようなことですか?
人事職や総務職は、企業を内側からサポートする役職です。働き方や企業をよくしようとする姿勢や仕組みについて質問してみましょう。
企業の事業やサービス
企業の事業やサービスの質問例
- 入社してからわかった御社の強みはどのようなことですか?
- 御社の仕事のなかで課題に感じていることは何ですか?
- 〇〇さんはどのような事業に取り組んでいますか?
- 御社のサービスは同業他社と比較してどんな強みがあると思いますか?
- 最近の業界のトレンドが御社の事業戦略にどのような影響を与えていますか?
- 近い将来、新たに着手を計画しているプロジェクトや事業があれば教えてください。
- 御社が提供するサービスや製品のなかで、最も成功しているものは何ですか?
- 御社の製品が顧客にもたらす価値は何だと考えますか?
- 現在直面している大きな課題は何ですか?
- サービスや製品に関して、今後の改善点や開発計画があれば教えてください。
事業内容やサービスもWebサイトで書かれていることが多いですが、詳細な内容までイメージするのは難しいものです。
Webサイトを見ただけではわからなかった点や、社員が実際に取り組んでいる事業の課題や目標を聞くことで、企業に対する理解を深めることができるでしょう。

今後の事業計画などはまだ社外に公開できない場合があります。質問の前に「差し支えなければ」「可能な範囲で」といったクッション言葉をつけるとより丁寧です。
福利厚生・給料・社内制度
福利厚生・給料・制度の質問例
- 〇〇さんがよく使う福利厚生は何ですか?
- 社員の成長やキャリアパスにどのような支援を提供していますか?
- 社員のモチベーションや、チームワークの向上に貢献するような制度があれば教えてください。
- 在宅勤務をされている方はどれくらいいますか?
- 昇給の仕組みについて教えてください。
- ワークライフバランスを支えるための制度や取り組みがあれば教えてください。
- 男性の育休取得率はどれくらいですか?
- 育児や介護に対する支援制度はどのようなものがありますか?
- 社員のための教育・研修制度にはどのようなものがありますか?
- 社員の意見やフィードバックを反映する制度があれば教えてください。
福利厚生の質問内容、質問の仕方によってはネガティブな印象になる可能性があります。できるだけ前向きに感じられるような質問をしてみましょう。
■有休取得に関する質問例
「有給休暇は自由にとれますか?」
「社員の方がリフレッシュできるよう有給休暇の取得を奨励するために、企業としてどのような工夫をされていますか?」
キャリア
キャリアの質問例
- 〇〇さんは今後どのようなキャリアを見据えていますか?
- 〇〇さんは御社でどのようにキャリアアップされてきましたか?
- 社員の成長やキャリアパスにどのような支援を提供しているのでしょうか?
- 働くうえでのキャリア発展について最も重要だと思われる要素は何ですか?
- 異動や昇進はどのように行われていますか?
- キャリアの早い段階での挑戦や責任を担う機会はありましたか?◯◯さんの経験を教えてください。
- 長期的なキャリアビジョンを持つことの重要性はどのように考えていますか?
- 入社時に描いていたキャリアから変化はありましたか?
- キャリアの方向性を考えるきっかけとなったエピソードがあれば教えてください。
- 部下のキャリアパスについて考えている育成プランなどがあれば教えてください。
入社後を見据えたキャリアについて質問するのも有効です。入社後のキャリアに関する質問をすることで、自分のキャリアイメージを思い描くことに役立つでしょう。
社員の学生時代の就活
学生時代の就活の質問例
- 〇〇さんが御社の選考を受けるにあたってどのような準備、対策をしましたか?
- 面接ではどのような質問をされましたか?
- 志望動機としてはどのような内容を伝えましたか?
- ES(エントリーシート)や履歴書の書き方で特に気を付けた点はあれば教えてください。
- 面接での自己PRの伝え方で心がけたことは何ですか?
- 選考過程で〇〇さんご自身の強みをどのようにアピールしましたか?
- 面接で特に印象深かった質問は何ですか?
- 選考を通じて得た学びや、改善したことがあれば教えてください。
- 〇〇さんから見て、どのような方が就職されていると思いますか?
- 活躍している社員の方に共通するスキルや強みは何ですか?
選考前の座談会であれば、選考に関することを質問するのもおすすめです。「なぜこの企業を志望したのか」「どんな自己PRを伝えたか」など、選考を経験した社員のエピソードを聞くことで、ESの作成や面接の回答に活かすことができるでしょう。
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会社説明会の質問60選!質問の仕方やマナー、浮かばないときの対処法を解説
会社説明会の質疑応答は、社員に質問をできるよい機会です。事前に質問をいくつか準備して、就活に役立ててみてください。何を聞くべきか悩んでいる方は、この記事にある60種類の質問例を参考に、会社説明会の内容に応じて準備しておきましょう。
座談会で避けたほうがよい質問例
座談会において、次のような質問には注意が必要です。

質問を考えるにあたり、聞く意図や目的などを今一度考えてみましょう。
調べるとわかる質問
企業の公式Webサイトや就活情報サイトといった、企業が掲載しているコンテンツを見る・調べることでわかる質問は、できるだけ避けるようにしてみてください。

調べるとわかる質問は、企業研究不足の印象になる可能性があります。
調べたうえで、情報が見つけられなかった場合や、企業説明会などで説明があった可能性が考えられる場合は、質問前に次のようなクッション言葉を入れるのがおすすめです。
クッション言葉の例
- もし公開情報ですでにご案内済みでしたら恐縮ですが……
- すでに触れられていたら恐縮ですが、念のため確認させてください。
既出の質問
すでにほかの学生がした質問や、座談会前の企業説明会などのイベントで伝えられたことを質問するのは避けるのがおすすめです。話にしっかりと耳を傾ける、メモをとることで、既出の質問を避けやすくなります。
自分にのみが参考になる質問
座談会は自分以外の学生も多く参加します。気になることを聞くのも大切ですが、自分だけに参考になる質問は避けるように意識してみてください。理由としては、社員が回答しづらいだけではなく、ほかの学生が参考にしづらいためです。
ピンポイントな質問は、自分だけでなくほかの学生にも参考になるように言い換えられないかを検討してみてください。
■言い換える質問例
「私はアメリカに半年間留学していたのですが、就活スケジュールはどうすればいいですか?」
「留学などによる休学で就活のスタートが異なる場合、どんな準備を意識すればよいですか?」
プライベートに踏み込んだ質問
社員のプライベートに踏み込みすぎる質問は、企業に関する理解につながらなかったり、相手が不快になったりすることがあるため、避けるのがおすすめです。
避けたい質問例
- どのようなことが趣味ですか?
- 休日は何をしていますか?
- 通勤にどれくらいの時間がかかりますか?
自分のアピールを含めた質問
聞き方次第では、質問よりもアピールが目的になっていると捉えられる可能性があります。
資格やスキルについて質問したいときは、ほかの学生にも参考になる聞き方を意識してみてください。
「自分は〇〇の資格を取得しましたが業務で活用できますか」
「自分は〇〇のスキルがありますが活かせますか/選考で有利ですか」
「入社前に取得しておくとよい資格・スキルがあれば教えてください」
座談会で質問するときの注意点
座談会で質問する際は、次のポイントに注意することで、相手に伝わりやすくなります。
伝わる声のボリューム・話し方で質問する
座談会の会場によっては、ほかの人の声が聞こえることも考えられます。
そのため、質問相手の社員はもちろん、参加しているほかの学生にも質問内容が聞こえるボリュームでハキハキと、早口になりすぎないように意識してみてください。
オープンクエスチョンを意識する
オープンクエスチョンとは、回答の制限がなく、相手が自由に答えられる質問を指します。
座談会は説明会や選考と比べて、和やかな雰囲気で行われます。だからこそ、「はい・いいえ」で答えられる質問ではなく、オープンクエスチョンを意識してみましょう。
「部署内のチームワークはよいですか?」
「部署内はどのような雰囲気ですか?ほかの部署との違いがあれば教えてください」
オープンクエスチョンをすることで、ほかの学生も関連する質問をしやすくなり、社員から印象的なエピソードが聞くことができれば、さらなる対話に発展しやすいでしょう。
ほかの学生に配慮する
座談会は時間が限られているので、ほかの学生が質問する時間も考慮して、長々と話したり、一人でたくさんの質問をしたりするのは避けましょう。質問する際は、結論を先に述べて、簡潔に伝えることが重要です。
事前に質問リストを作成しておくことや、「必ず質問したいこと」「時間があれば聞きたいこと」の優先順位をつけておくのもおすすめです。
座談会はほかの学生と時間を共有するので、社員に対して「私の第一印象を教えてください」などの個人的な質問は控えましょう。

質問の仕方は「座談会で質問をするときの流れ」で詳しく解説しています。
自分の質問だけで満足せず、聞く姿勢を意識する
自分が用意していた質問を終えると、緊張がとけてしまいがちですが、聞く姿勢に意識を向けることも大切です。
ほかの学生の質問や、それに対する社員の回答にもしっかりと耳を傾けて、リアクションをしたり必要に応じてメモをとったりして、積極的に対話に参加してみましょう。
座談会では必ず質問をしないといけない?
ほかの学生による質問で知りたかったことが解決される可能性などもあるため、無理に質問をする必要はありません。
ただし、聞いておきたいことや知りたいことを積極的に質問すれば、企業に対する解像度が上がります。そして、座談会に参加した理由・目的を明確にできるので、ぜひ聞いておくのがおすすめです。
座談会で質問をするための準備
当日に質問を考えるのは難しいこともあるため、可能であれば前日までに準備しておきましょう。当日までに質問を考える方法は次のとおりです。
企業研究を行う
企業について調べていると、「〇〇と書いてあるけど実際にはどうなんだろう」など疑問が浮かんでくるかもしれません。企業の公式Webサイトなどを見てもわからないときは、座談会の質疑応答の時間に聞いてみましょう。
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企業研究のやり方5ステップ!ノート・シートの作成方法や就活への活かし方を解説
就活における企業研究は、企業の詳細な情報を収集し分析するプロセスです。この記事では、企業研究のやり方を5ステップで解説します。情報収集の方法や企業研究で得た情報を就活で活かすポイントなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
「もし自分がこの企業に入社したら」と想像してみる
自分がその企業で働くことを想像すると、「どんな働き方をするんだろう」「どの部署で働くんだろう」「先輩との関わり方はどんなものだろう」など疑問が湧いてくるはずです。
想像して湧いてきた疑問を質問してみるのもおすすめです。
質問が思い浮かばない場合の対処法
思い浮かばないときは、無理をして質問する必要はないでしょう。ただし、貴重な機会を有効に活用するためにも、事前に質問を考えておくのがおすすめです。思い浮かばないときは、次のことを試してみてください。
質問例をアレンジする
「オリジナルな質問をしなければいけない」「ほかの学生と差別化できる質問をしなければいけない」と考える人もいるかもしれません。しかし、座談会では自分が「気になる」「聞いてみたい」と思ったら、積極的に質問してみましょう。
例えば、今回紹介した「【内容別】座談会で聞きたい質問集」のなかで気になるものがあれば、そのまま質問してみたり、プラスアルファで聞きたい内容があれば、質問をアレンジしたりしてみましょう。
企業に対してではなく「社員本人」への質問を考えてみる
説明会とは異なり、座談会は学生数名と社員数名などの少人数グループにわかれて対話をするケースが多いです。特定の社員に対して質問できるため、先輩社員の考え方や本音に踏み込んだ質問をすれば働く人の考えに触れられます。
座談会の先輩社員が入社して1、2年だった場合「2年間で変化したことはどのようなことですか?」「これまでで大変だったことは何ですか?」など、一歩踏み込んだ質問ができます。
担当者が営業職の場合は「営業で大切にしていることは?」「営業に出る日の1日のスケジュールは?」など、「この人に聞きたい」と思う内容を質問するのもおすすめです。

プライベートに関わる質問は、内容次第で不快感を与えることもあるため避けましょう。
ほかの学生がした質問を深掘りする
前日までに何を質問してよいかわからないときは、座談会当日にその場で聞いてみたいことはないかを考えることもできます。ほかの学生が社員に質問するなかで、「こんなことも聞いてみたい」ということがあれば質問をしてみましょう。
質問の際は、「先ほどの回答のなかで、〇〇さん(社員の名前)は✕✕とおっしゃいましたが、△△の場合はいかがでしょうか?」といったように、関連する質問であることを伝えることで、意図がわかりやすくなります。
企業説明会などの内容から考える
座談会は、企業説明会などほかのイベントのあとに実施されることがあります。そのため、座談会前のイベントで気になったことを質問してみるのもおすすめです。
質問する際は、「先ほどの企業説明会で気になった部分なのですが……」と伝えることで、どの部分に関する質問かがわかりやすくなります。
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会社説明会とは?当日の流れや基本マナー、質問のポイントを解説
会社説明会とは、企業が自社を知ってもらうために開催する説明会のことです。会社説明会は、Webサイトなどでは理解できない、独自の情報や先輩社員のリアルな声を聞ける貴重な機会です。気になる業界、企業の会社説明会に参加して、より多くの情報を集めていきましょう。
よくある質問
座談会ではどんな質問をすればいいですか?
座談会では、仕事内容や社内の雰囲気、キャリア、選考についてなどを質問してみましょう。
・仕事内容:1日のタイムスケジュールを教えてください。
・社内の雰囲気:〇〇さんのチームはどのような雰囲気ですか?
・キャリア:〇〇さんは今後どのようなキャリアを見据えていますか?
・選考:志望動機としてはどのような内容を伝えましたか?
詳細は「【内容別】座談会で聞きたい質問集」で解説しています。
座談会でしないほうがよい質問はありますか?
次のような質問は避けたほうがよい場合があります。
・調べるとわかる質問
・既出の質問
・自分にのみが参考になる質問
・プライベートに踏み込んだ質問
・自分のアピールを含めた質問
質問例と避けたほうがよい理由は、「座談会で避けたほうがよい質問例」で詳しく解説しています。
インターンシップの座談会では、どんな質問をすればいいですか?
インターンシップの座談会では、次のような質問をしてみましょう。
・業界に関すること
・働き方
・業務内容
・やりがい
・企業制度
座談会は、選考前の業界・企業を決めていく段階であることが多いです。そのため、企業に対する理解が深まる質問をしてみるのがおすすめです。
内定後に座談会があります。どんな質問をすればいいですか?
内定後の座談会では、次のような質問をしてみましょう。
・入社までにやっておくべきこと
・入社後の動き、どのように業務に関わっていくか
・部署やチームの雰囲気
その企業の一員として働くにあたり、気になること、準備しておきたいことなどを聞いておきましょう。
座談会で質問するときのマナーを教えてください。
座談会で質問をする際は、次のことが注意したいポイントです。
・伝わる声のボリュームで質問する
・オープンクエスチョンを意識する
・ほかの学生に配慮する
・自分の質問だけで満足せず、聞く姿勢を意識する
また、社会人の一員として、ビジネスシーンで利用する頻度が高い敬語や、立ち振る舞いについても意識してみましょう。