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継続力を自己PRで伝えるポイント!言い換えや差別化のコツも紹介【例文付き】

継続力_アイキャッチ

「継続力」とは、一度始めたことを最後まで続ける力であり、企業が重視する傾向のある性質のひとつです。自己PRや面接で継続力をアピールするのは有効であり、採用担当者の印象に残りやすいでしょう。

継続力をアピールする際のポイントや注意点を紹介します。また、継続力をアピールする学生はほかにもいることが考えられるため、内容の独自性を上げることも大切です。ほかの学生との差別化のコツも紹介するので、オリジナリティのある自己PR文作りを意識してみましょう。

この記事でわかること

  • 継続力は企業が重視する性質のひとつである
  • 主体性や目的をもって取り組んだエピソードでアピールすることが大切
  • 継続力を別の言葉で言い換えると、ほかの学生との差別化が図りやすい

継続力とは?意味を正しく理解しよう

「継続力」とは、一度始めたことを途中で投げ出さずに、目標を達成するまで続ける力のことです。単に「長く続ける」というだけでなく、「困難に直面しても諦めない」「成果が出るまで取り組み続ける」など、意志の強さや行動力が含まれます。

ビジネスシーンでは、短期的な成果よりも、長期的な努力や積み重ねによって結果を出すことが大切であるため、継続力は重要な能力といえるでしょう。自己PRや面接でのアピールポイントとして有効です。

どんな継続力に企業は注目している?

企業が注目している継続力には、次のような経験や特徴が挙げられます。

目標達成に向けて努力を続ける力

単なる作業の繰り返しではなく「目標を明確に定め、それに向かって粘り強く努力し続けた経験」を伝えることが大切です。

例えば「資格取得のために半年間、毎日2時間勉強を続けた」といった具体的な行動は説得力があり、アピールするのに有効といえるでしょう。

人事

コツコツと努力を積み上げてきた経験をアピールすることで、継続力が伝わりやすくなります。

困難や挫折を乗り越えた経験がある

企業は「順調な継続」よりも「困難を乗り越えて継続できたか」を重視する傾向があります。プレッシャーや失敗、スランプに直面したとき、どう乗り越えて継続できたかを伝えると、継続力があるという印象を与えやすいかもしれません。

例えば「研究の実験がなかなかうまくいかなかったが、毎日データと向き合い続け、最終的に卒業論文として形にすることができた」など、困難を乗り越えたエピソードを取り入れると継続力に説得力が増します。

主体性・工夫がある継続

先生や周囲に言われて続けたのではなく、自ら考え、工夫しながら続けた経験を伝えるのも有効です。

例えば「学業とアルバイトを両立させるために時間管理を工夫した」「より効率的な練習法を自分で模索した」など、自ら考えて行動した内容を伝えてみましょう。

自己PRで継続力を伝えるときのポイント

継続力を自己PRで効果的に伝えるには、次のポイントを意識して、自己PR文を作成してみましょう。

結論を先に述べる

自己PRでは「私の強みは◯◯という点」ということがわかるように結論から伝えます。結論を冒頭で伝えることで、聞き手が話の全体を理解しやすくなるでしょう。

「私の強みは、目標達成のために努力を続けられる継続力です」

自己PRでは、まず結論を伝え、その後に「なぜそうなのか」をエピソードで補足する形にすると、話の軸がブレずに伝わりやすくなります。

継続力を発揮した具体的なエピソードを伝える

継続力をアピールする際は、具体的な経験をもとに「継続力がどのように発揮されたか」を伝えることが大切です。

具体的なエピソードには「背景」「取り組み」「困難」「工夫」などの要素が含まれていると説得力が増します。

「部活動では初心者からスタートし、毎日1時間の自主練習を欠かさず行ったことで、3年目には大会で入賞するまでになりました。途中で結果が出ず苦しい時期もありましたが、自らネットで練習法を調べて改善を重ね、継続しました」

抽象的な表現ではなく、「どんな場面で」「何をして」「どんな工夫をし」「どう乗り越えたか」を盛り込むことで、より印象的に伝えられます。

成果を数値や結果で示す

継続の結果として得られた成果や変化を、できる限り具体的に伝えることもポイントです。成果が明確であるほど、継続力が伝わりやすくなります。

「TOEICスコアを半年で600点から800点に上げました」

「自分の担当したSNSアカウントを半年でフォロワー3倍に伸ばしました」

「3年間勤めたアルバイト先で、売上トップの接客スタッフとして表彰されました」

数値化が難しい場合でも「表彰された」「感謝された」「目標を達成した」などの評価や周囲の反応を伝えると効果的です。

応募先企業の仕事でどう活かせるかを伝える

最後に、「その継続力を入社後にどう活かせるのか」を明確に示します。どんな経験も、それを仕事にどう活かすかの伝え方次第で、相手の印象は大きく変わります。前向きな姿勢や将来性が伝わるよう、表現を工夫してみましょう。

「この継続力は、入社後においても、地道な業務や長期的なプロジェクトに取り組む際に活かせると考えています」

「営業職では成果がすぐに出ないこともあると思いますが、私は結果が出るまで試行錯誤を続ける力があります」

企業の仕事内容や社風をリサーチしたうえで、その企業ならではの業務と、自分の継続力を結びつけることが、納得感のある自己PRにつながります。

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自己PRで継続力を伝えるときの注意点

自己PRで継続力を伝える際は、次の点に注意が必要です。

「ただ続けただけ」と思われないようにする

「何となく続けていた」「気づいたら続いていた」などの表現になっていないか注意してみましょう。これは受動的で、主体性や目的意識が伝わりづらい可能性があります。

避けたい例

「飲食店アルバイトをやっていて、気がついたら4年間続けていました」

「特に理由はありませんが、毎日ランニングしていました」

代わりに「将来の夢に必要なスキルだったため、毎日取り組んだ」「自分で目標を立て、それを達成するプロセスが楽しくて継続できた」などの前向きな理由を含めた表現にするのがおすすめです。

人事

自らの意思で取り組み、改善や工夫を重ねながら継続したことが伝わるように心がけて、自己PRを作成してみましょう。

短所と矛盾しないようにする

自己PRだけでなく、ほかの項目との整合性も重要です。例えば、ES(エントリーシート)や面接で「飽きっぽい性格」と短所を述べているのに「継続力が強み」と主張すると、説得力が薄れます。

矛盾した内容になっていないか、ESの内容や面接での発言などを確認しておきましょう。このような矛盾を避けるためにも「興味が持てないことには飽きっぽい面もありますが、自分でやると決めたことは継続して取り組めます」などの形で、状況による差を明確にするのも効果的です。

継続力を長所とする場合の矛盾しない短所

例えば次のような短所は継続力をアピールする際に、整合性があります。

短所矛盾しないポイント
頑固すぎる一面がある・一度決めたことをやり抜く継続力をアピールできる
・頑固すぎたり柔軟性の不足したりする点が短所になる
こだわりが強すぎる・一つのやり方にこだわって貫く継続力をアピールできる
・変化への対応が遅れるという短所にもなる
切り替えが遅い・一つのことに集中して取り組む継続力をアピールできる
・ほかの物事に移るのに時間がかかるという短所にもなる
完璧を求めすぎる・丁寧で粘り強く、継続して取り組める
・完璧を求めすぎるという短所にもなる

これらの例を参考に、自分の性格やスキルと照らし合わせて矛盾しない内容を考えてみましょう。

ライバルと差をつける!継続力のアピールで差別化のコツ

継続力をアピールする際に、ほかの学生と差別化を図るためのコツを紹介します。

継続するために工夫したことをアピールする

ただ続けたのではなく「どうすれば無理なく続けられるかを考え、工夫した」という経験は、論理性と主体性が伝わります。習慣やルール、ツールなどを活用して続けた経験を伝えるのがおすすめです。

  • ​​勉強を習慣化するために、自作アプリで学習時間を可視化して記録した
  • 早起きを継続するためにSNSに毎朝投稿し、仲間と報告しあった
  • TOEICのスコアアップのため、朝30分の勉強後に進捗をNotionに記録し、週に一度振り返りを実施した

継続力を別の表現に言い換える

「継続力」は就活において有力なアピールポイントですが、ほかの応募者もアピールする可能性があるため、表現が似る可能性があります。

継続力を言い換えることで、より自分らしい伝え方ができるためおすすめです。継続力の言い換えや、別の表現をチェックしてみましょう。

言い換え表現強調できるポイント
粘り強さ困難に負けず最後までやり抜く姿勢
やり抜く力自分で決めたことを
途中で投げ出さない強さ
習慣化する力目標達成に向けて
日々の行動を習慣にできる能力
自己管理能力時間や感情をコントロールして
努力しつづける力
一つのことに
打ち込む集中力
投げ出すことなく一途に取り組む姿勢
忍耐力困難な状況でも動じることなく
目標に向かって努力する力
人事

同じ継続力でも、言い換え表現を使うことで、自分がよりアピールしたいポイントを具体的に強調できます。

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継続力をアピールする自己PRの例文

継続力をアピールする自己PRの例文を、テーマ別に紹介します。

学業

例文

私の強みは、困難な状況でも諦めずに努力し続ける継続力です。私は統計学の成績が平均を下回っており、どのように勉強すればよいかわからず苦手意識を持っていました。しかし「苦手分野を克服して、自分の可能性を広げたい」と考え、勉強方法を模索しました。毎日1時間、オンライン教材や参考書をもとに統計学の勉強に取り組みました。理解を深めるために、教授に積極的に質問をしたり、友人にアウトプットしたりしました。結果、次のテストでは平均点を上回り、教授から「よくがんばったね」と声をかけていただきました。

入社後は、継続力を活かして課題やトラブルなどが発生してもコツコツと努力を重ねて取り組んでいきたいと考えています。

ポイント

  • 統計学苦手意識を持っていたが、克服しようと考えたことで継続力を身に着けるきっかけが明確にわかる
  • 毎日1時間勉強したことやアウトプットしたなど、具体的な行動がわかる
  • 勉強を続けた結果平均点を上回り、教授からもポジティブな言葉をかけられた成果がわかる

ゼミ活動

例文

私の強みは、困難な場面でもコツコツ作業を続けられる忍耐力です。ゼミ活動を通じて、膨大なデータを丁寧に分析し、説得力のあるアイディアを確立できました。私はまちづくりのためのデータ活用と応用をテーマに、ゼミ活動を行いました。研究の一環として、500名ほどの消費者のアンケート結果を集計することになりました。膨大な量のアンケートに、つらいと感じることもありましたが、コツコツと1枚1枚集計しました。項目を細かく分類して集計したため、分析しやすくなり、説得力のあるアイディアができあがりました。研究発表では、会場内の満場一致で優秀賞をいただきました。

入社後は、困難な場面や作業にも真摯に向き合い、コツコツ続けてスキル向上につなげていきたいと考えています。

ポイント

  • 継続力のなかでもどんな強みを持つのかが具体的に書かれている
  • 具体的な数値を使用することで継続力に説得力が増している
  • 経験をもとに、入社後も継続力を発揮するビジョンを伝えている

部活動・サークル

例文

私の強みは、粘り強く努力し続ける力です。高校時代はバスケットボール部に所属し、入部当初は補佐役でしたが、2年生でレギュラー入り、3年生ではキャプテンを務めました。試合に出たかった私は、部活動の時間以外にも練習を欠かしませんでした。毎日30分の走り込みと、体幹を鍛えるトレーニングを行いました。ある試合でレギュラー選手の代理で出場し、最多リバウンド数を獲得し、レギュラーへ昇格しました。

入社後は、目標に向けて努力を重ね、成果を出していきたいと考えています。

ポイント

  • 補佐役からキャプテンになったことが冒頭で明記され、結論がわかりやすい
  • 「30分の走り込み」や「体幹トレーニング」など、練習内容を具体的に示している
  • 継続力で練習を積み重ね、最多リバウンド数を獲得したという明確な成果を示している

アルバイト

例文

私の強みは、任されたことを最後までやりきる継続力です。高校から大学3年までの6年間、スーパーのレジでアルバイトをしていました。レジはお金を扱うため、1円でも合わないと床に落としていないか、棚の隙間に入っていないかなど確認することになります。私は、レジのお金に過不足が出ないように、お客様から受け取ったお金をお客さんと一緒に確認したり、レジに打ち込んだ金額が間違っていないか指さしで確認したりしました。結果、過不足を出すことなくアルバイト先を退職しました。店長からは「いつも正確にレジ対応してくれるから助かるよ」と声をかけていただきました。

入社後は、自分に任された仕事を全うできるように、自分なりに工夫し取り組んでいきたいと考えています。

ポイント

  • レジ業務で過不足を出さないように責任を持って業務に取り組んでいることがわかる
  • お客様と金額を確認したり、レジに打ち込んだ数字を指さしで確認したりなど、自分なりに工夫していることがわかる
  • 店長から「正確にレジ対応してくれる」と言われていることから、最後までやり抜く力が評価されているといえる

趣味・特技

例文

私の強みは、諦めずに取り組み続けられる継続力です。高校から大学3年の6年間、趣味で小説を書いており、年に3回出版社が主催するコンクールに応募しています。指定されたテーマや題材をもとにシナリオを考え、文章にしていく工程は、スムーズに進むときもあれば、アイディアが浮かばず締切直前までかかることもありました。順調に進まないときでも諦めず、アイディアが出ないときは外の景色を見たり、美術館や映画館に行ったりして気分転換を図りました。大学3年生のときに応募した短編集のコンクールで新人賞を受賞し、翌月の月刊誌に掲載されました。審査員からは「ストーリーが作りこまれている」「よく考えられた作品だ」と評価をいただきました。

入社後は、諦めずに取り組むことを活かして、何事にも挑戦し続け、コツコツ成果を出していきたいと考えています。

ポイント

  • 6年間コンクールに応募し続けたということから、継続して小説を書き続けていることがわかる
  • 外の景色を見たり美術館や映画館に行ったりなど、小説を書き続けるための工夫がわかりやすい
  • 継続して自己研鑽し、コンクールで受賞したという成果が得られている

資格取得

例文

私の強みは、目標に向けて習慣化する力です。大学入学後、一人暮らしを開始し、家計管理を自分でするようになり、お金の動きに興味を持つようになりました。そこでFP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取得しようと考え、勉強をはじめました。毎日2時間の勉強時間が取れるよう、スケジュールを管理し、参考書や通信講座を利用して勉強しました。結果、大学2年生のときにFP3級に合格し、先日2級にも合格しました。

入社後も勉強し続ける意識を持ち、目標に向けてコツコツ取り組んでいきたいと考えています。

ポイント

  • 資格取得を目指そうとしたきっかけが明記されている
  • 資格取得に向け、勉強した時間や内容が具体的に示されている
  • 入社後も勉強し続ける姿勢が伝わりやすい

ボランティア

例文

私の強みは、効果的な行動を続けられる継続力です。高校から大学3年の6年間、児童館の図書コーナーで絵本の読み聞かせのボランティアをしていました。ボランティア開始当初は、子どもたちが集中するまでに時間がかかったり、人見知りする子どもがいたりなど、スムーズに進めませんでした。そこで、子どもたちに親しみを持ってもらえるように、アニメキャラクターのエプロンを着用したり、読み聞かせ前に子どもたちと遊ぶ時間を作ったりしました。すると、子どもたちが私を認識してくれるようになり「絵本のお姉さんだ」「今日は〇〇のエプロンだ」など、声をかけてくれるようになりました。絵本の読み聞かせもスムーズに入れるようになり、保護者からは「読み聞かせの時間を楽しみにしている」と声をかけていただきました。

入社後は、プロジェクトに有効な行動を考え、継続して取り組んで成果を出したいと考えています。

ポイント

  • 子どもたちが読み聞かせに集中できていないという課題を明確にしている
  • 読み聞かせに集中できる状況を作るための工夫が具体的に示されている
  • 工夫した結果、読み聞かせがスムーズにできるようになり、効果的な行動であったことが伝わりやすい

よくある質問

継続力とは何ですか?

継続力とは、一度始めたことを途中で投げ出さずに、粘り強く取り組み続ける力のことです。ビジネスでも大切な性質のひとつといえます。

就活で「継続力」を強みとしてアピールしてもいいですか?

継続力は多くの企業が重視する性質であり、自己PRで十分にアピールできます。大切なのは、単に「続けた」だけでなく、目的意識や工夫、成果などを具体的に伝えることです。

継続力がある人はどんな人ですか?

継続力がある人は、目標に向かって地道な努力を積み重ねられる人といえます。困難に直面しても諦めず、自ら工夫して行動し続ける姿勢が特徴です。

自己PRで継続力をアピールするときのポイントは?

継続力をアピールする際は次のポイントを意識してみましょう。

  • 結論を先に述べる
  • 継続力を発揮した具体的なエピソードを伝える
  • 成果を数値や結果で示す
  • 応募先企業の仕事でどう活かせるかを伝える

詳しくは「「自己PRで継続力を伝えるときのポイント」をチェックしてみてください

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