面接になると、緊張してしまうのは自然なことです。面接で緊張すること自体は悪いことではありませんが、緊張が強すぎると、自分の考えや経験をうまく伝えられなくなることもあるでしょう。
緊張は「ゼロにする」のではなく、本番で落ち着いて話せる状態に整えることが大切です。
この記事では、面接での緊張をやわらげるための準備や対策、落ち着いて話すためのポイントなどをわかりやすく解説します。
この記事でわかること
監修者からのコメント

面接を控え、緊張してしまう人は多いのではないでしょうか。気持ちが引き締まる程度であればそのままで大丈夫です。不安でたまらない人は、面接の場で自分のよいところを伝えるためにも緊張をほぐしたいものです。どう対応すればよいか見ていきましょう。
面接で緊張してしまう原因を知ろう
面接で緊張してしまう原因はさまざまですが、考えられるものとして次のようなものがあります。

不安をやわらげるために、まずは「なぜ緊張するのか」を考えてみましょう。
評価される場だと強く意識している
「この面接で自分が選ばれるかどうかが決まる」と意識しすぎて、緊張することはよくあります。「失敗できない」「変に思われたらどうしよう」と考えるほど、身体に力が入り、緊張しやすくなるものです。
面接は企業に自分のことを知ってもらう場であると同時に、自分が企業のことを知ろうとする場でもあります。「お互いを確かめる場」と捉え直すだけでも、プレッシャーはやわらぐでしょう。
完璧に答えようとしすぎている
「正解を言わなければいけない」「うまく話さなければいけない」と思っていると、緊張しやすくなります。「完璧に答えられないと」と考えるあまり、余計に緊張してしまうこともあるでしょう。
面接で大切なのは、回答の完成度ではなく「自分の経験や考えを自分の言葉で話すこと」です。多少言い直したり、言葉に詰まったりしても、大きな問題にはなりません。完璧を目指すよりも、自分の考えを落ち着いて伝えることを意識してみましょう。
面接の準備が不足していて不安がある
緊張は「自信のなさ」から生まれることもあります。次のような状態では「何を聞かれるかわからない」という不安が膨らみ、緊張しやすくなるかもしれません。
面接準備が十分ではない例
- 想定質問を整理できていない
- 自己紹介が固まっていない
- 企業研究が曖昧
逆にいえば、どれだけ準備を進めたかによって、緊張の感じ方はある程度変わります。緊張をなくすことを考えるのではなく、しっかり準備して話せる状態をつくることが、現実的な対策になるでしょう。
将来がかかっていると感じている
「第一志望だから絶対に失敗できない」「ここに落ちたらどうしよう」など、将来を真剣に考えているからこそ、面接の一回一回が重く感じるかもしれません。特に、就活を始めたばかりの頃は、就活そのものが未知の世界であり、不安を感じやすい時期といえます。
就活は複数の選考を通じて、自分に合う企業を見つけていくプロセスです。「この一回で全てが決まる」という思い込みを少しだけ手放すことで、気持ちに余裕が生まれるでしょう。
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面接前日までにできる|緊張を和らげる準備
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企業研究を深める
面接で緊張が強まる要因のひとつは、相手がよくわからないことにあります。「どんな企業なのか」「どんな人が働いているのか」「企業のどんなところが自分にあいそうか」が曖昧なままでは、不安は膨らみやすくなります。
安心して面接に臨むためには、企業研究を進めて、企業や面接官をある程度理解した状態にすることが大切です。例えば、事業内容や企業理念、求める人物像などを把握しておくと、質問されたときに何を話せばよいかが見えてきます。
企業研究をするときは、情報を集めるだけで終わらせないことも重要です。「なぜその事業に興味を持ったのか」「自分の経験とどうつながるのか」を、自分の言葉で整理すると、面接で伝えやすくなるでしょう。
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模擬面接で「話す練習」をしておく
面接練習では、実際に声に出して話すことが大切です。頭のなかでは受け答えができているつもりでも、実際に声に出すと詰まってしまうものです。緊張を和らげるためにも、できるだけ本番に近い環境で練習して、話す経験を積みましょう。
第三者に見てもらうと、自分では気づかなかった話し方の癖にも気づきやすくなります。
第三者に協力してもらう方法
- 同じように就活をする友人に聞いてもらう
- 学校のキャリア支援センターで模擬面接をする
- 就活エージェントを活用する
自宅などで、自分一人で練習する方法もあります。
自分一人でできる練習方法
- 鏡の前で自己紹介を話す
- スマートフォンで動画撮影して確認する
- 笑顔や声のトーンをチェックする

「話したことがある」という経験そのものが、自信につながるでしょう。
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回答は丸暗記せず、要点を覚える
緊張しやすい人ほど「完璧に覚えなければ」と考えがちですが、丸暗記は逆効果になることがあります。想定と少し違う質問が来たときに、頭が真っ白になって話せなくなる可能性があるためです。
丸暗記ではなく、回答の要点だけを押さえるのがおすすめです。「結論」と「自分のエピソード・具体例」などのポイントを整理しておけば、多少質問の角度が変わっても対応しやすくなるでしょう。
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面接当日の流れを具体的にイメージしておく
緊張は「先が見えないこと」による不安から生まれることもあります。当日の流れを曖昧なままにしておくと、無意識に緊張が強まりやすくなるでしょう。
面接前日までに次のポイントを確認し、1日の流れを頭のなかで具体的にイメージしておくことが大切です。
事前にイメージしておくこと
- 会場に何分前に着くか
- 受付では何を言うか
- 入室の動きはどうするか
- 入室して最初に何を言うか

事前に頭のなかで一度経験しておくことで、当日安心して臨めるでしょう。
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面接当日・直前にできる|緊張をほぐす方法
会場に早めに到着した場合や、面接までに待ち時間がある場合、緊張が強まることがあります。このときに大切なのは「緊張をゼロにすること」ではなく、緊張していても落ち着いて話せる状態をつくることです。
直前にできる方法として、次の3つを紹介します。
呼吸を整えて心拍数を落ち着かせる
緊張すると呼吸が浅くなり、心拍数が上がります。まずは呼吸を整えて心拍数を落ち着かせることから始めましょう。
おすすめの呼吸法
口から6秒かけて息を吐き切り、鼻から3秒かけて吸う
この呼吸法を1分間程度繰り返すだけで、身体がリラックスしやすい状態になります。呼吸をコントロールすることで、頭も自然と落ち着いてくるでしょう。
軽く身体を動かして緊張を逃がす
面接の待ち時間などにじっとしていると、緊張は溜まりやすくなります。簡単な動きで身体をほぐしていきましょう。
身体のほぐし方
- 軽く肩を回す
- 首をゆっくり動かす
- 手をグーパーする

身体のこわばりが取れると、声の出やすさも変わります。
面接は企業との相性を確かめる場であると考える
面接を「合否が決まる場」と捉えると、どうしても緊張は強くなります。面接は、お互いの相性を確かめる場です。
「評価される」と考えるのではなく「自分に合う企業か」を確認する場と考えてみましょう。例えば、次のような視点で考えてみましょう。
自分に合う企業か考えるポイント
- 価値観と合っているか
- 働き方をイメージできるか
- 雰囲気は自分に合いそうか

「自分も企業を見ている」という視点を持つことで、心理的な負担は軽くなります。
うまく話すより自分を知ってもらうことを意識する
面接で緊張する大きな理由は「失敗できない」と思い込んでしまうことです。面接は、試験のように正解を出す場ではなく「自分の考え方や経験を伝え、どんな人なのか知ってもらう時間」と考えてみましょう。

完璧な答えを目指すのではなく、次のポイントを自分の言葉で伝えることが大切です。
面接で伝えたいこと
- どんな経験をしてきたのか
- 何を大切にしているのか
- どんな思いで志望しているのか
これらを伝えようとする意識を持つことで、気持ちは少し落ち着いてくるでしょう。

緊張の原因は、不安やプレッシャーが大きいと思います。面接が初めてだったり苦手意識があったりするとなおさらですね。しかし、面接官は敵ではありません。「どんな学生か、どんないいところがあるのか知りたい」という気持ちで臨んでいます。面接前ににっこり笑って表情も緊張もほぐしてみてくださいね。
【状況別】面接中に緊張してしまったときの対処法
どれだけ備えても、面接中に緊張が強くなりすぎて、うまく話せなくなったり、声が震えたりすることもあります。ここでは、次の2つの状況別に、そのときに思い出したい心構えとできることを紹介します。
緊張しすぎて話せなくなったらどうする?
質問に対してすぐに答えが浮かばなかったり、話す内容が飛んだりすると、焦りが一気に高まるかもしれません。整理する時間がほしいときは「少し考えてもよろしいでしょうか」と一言添え、その後深呼吸してみましょう。
すぐに言葉が出てこないからといって、それだけで判断が大きく変わるとは考えにくいです。きちんと考えてから答えようとする姿勢は、誠実さや慎重さとして伝わるでしょう。
緊張で涙が出そう・泣いてしまったらどうする?
面接中に緊張が強くなり、泣いてしまう学生もいます。涙をこらえたり、平静を装おうとしたりすると、かえって焦りが強まり、言葉が出なくなるかもしれません。
そんなときは、無理に隠さず「少し緊張しておりますが、お話しいたします」など、緊張していることを伝えるのもひとつの方法です。伝えることで、緊張がやわらぎやすくなります。
面接官も学生が緊張していることは理解しています。「もうダメだ」と思い込まず、落ち着いて気持ちを立て直しましょう。
面接中に緊張しているときに意識したいポイント
面接中に緊張しているときは、次の3つのポイントを意識すると、気持ちが落ち着きやすくなります。
ゆっくり・はっきり話す
緊張すると、人は無意識に早口になることがあります。早口になると呼吸が浅くなり、さらに緊張が強まるという悪循環に入ることもあるでしょう。
そんなときは、いつもより少しゆっくり話すことを意識してみてください。話すスピードを整えることが、緊張を落ち着かせることにもつながります。
面接官の反応を気にしすぎない
面接官がメモを取っていると「何かまずいことを言ったのでは」と不安になることもあるでしょう。しかし、メモはあくまでも記録であり、否定のサインではありません。表情が硬い場合も、面接に集中しているだけのことがあります。
相手の反応を読みすぎると、緊張はさらに強まりやすくなります。目の前の質問に丁寧に向き合うことに意識を向けましょう。
笑顔と姿勢を意識して、身体から整える
緊張していると、無意識に背中が丸まり、表情も硬くなることがあります。その状態が続くと、不安がさらに強まる悪循環に入りやすくなります。
背筋を伸ばし、口角を少し上げることを意識してみましょう。姿勢を整えると呼吸が深くなり、声も安定しやすくなります。また、あえて笑顔をつくることで、緊張がやわらぎやすいともいわれています。

軽く口角を上げるだけでも気持ちが落ち着くことがあります。面接中も意識してみてください。
よくある質問
面接で緊張しない方法を教えてください。
緊張を完全になくすことは難しいため「緊張しても話せる状態」をつくることが大切です。面接前日までに企業研究を行い、よくある質問への回答を整理しておきましょう。
また、模擬面接や声に出す練習を重ねておくと、本番への不安を軽減しやすくなります。面接直前は、回答を暗記するのではなく、要点だけを確認しておくと自然に話せるでしょう。
面接で「緊張していますか」と聞かれたらどう答えますか?
緊張している場合は無理に否定せず、その気持ちを認めたうえで、前向きな姿勢を示すことが大切です。
伝え方の例
面接で緊張しすぎて話せないとき・頭が真っ白になったときはどうすればいいですか?
まずは「少し考えてもよろしいでしょうか」と一言添えてから、落ち着いて考える時間を取りましょう。多少の沈黙があっても問題ありません。焦って話そうとするよりも、整理してから答えるほうがよい場合もあります。質問を言い換えて確認することも、思考を立て直す有効な方法です。
面接で緊張したら、落ちる可能性が高いですか?
緊張しているだけで、不合格になるわけではありません。面接官は、受け答えの内容や人柄、企業との相性などを総合的に見ています。
多少声が震えたり、言葉に詰まったりしても、それだけで大きな問題になることはありません。緊張していても、誠実に伝えようとする姿勢が大切です。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
