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探究心とは?探求心との違いや意味、言い換え、自己PR作成のポイント・例文を解説

探究心_アイキャッチ

探究心とは、物事の本質を見極めようとする気持ちを指します。日常生活や趣味、講義のなかで「もっと知りたい」と思い、本質を突き詰めるために自ら行動した経験がある方は、強い探究心があるといえるでしょう。

探究心は、自己PRに使用したり、長所としてアピールすることもできます。学生生活のできごとを振り返り、探究心を発揮したエピソードを作成して書類作成や面接のアピールをしてみてください。

この記事でわかること

  • 探究心があることは自分の長所・魅力になる
  • 業種・職種によっては、探究心の強さが発揮しやすいことがある
  • 探究心の強さを自己PRにするときは、具体的なエピソードを添える

探究心とは:物事の本質や原因を見極めようとする気持ち

探究心とは、物事の本質を見極めようとする気持ちや、深い知識を得たり原因を突き止めようとしたりする気持ちを指します。

物事に興味をもち追求しようとする、隠された本質や真実に迫りたいと思う「知的好奇心」にも言い換えることができます。

探究心と探求心の違い

「探究心」と「探求心」は同じ発音であり似た意味をもちますが、異なる意味をもつ言葉です。

探究心と探求心の違い

  • 探究心:物事の本質まで深く理解することが目的
  • 探求心:物事を探し求めることが目的。どこにあるかわからないものを手に入れようとする気持ちのこと

探求心は、本質や答えではなく、疑問や興味を抱いたことに焦点を当てていることが違いといえるでしょう。

探究心が強い人の特徴と長所

探究心が強い人の特徴・長所はこちらの3つです。

好奇心旺盛

探究心が強い人は、自分にとって新しい知識やこれまでに経験したことがないできごとに対して「知りたい」という気持ちが強く、好奇心が旺盛です。

さまざまな角度からのアイデアや新しい情報、技術に対して興味が湧きやすく、それらを根気よく調べ学びを楽しことができます。

「楽しい」と感じたことを追求していくため、ジャンルを問わずさまざまな知識が蓄えられている点が長所といえるでしょう。

物事を本質まで掘り下げる

探究心が強い人は、物事の表面だけではなく奥深くまで知り、理解しようとします。

例えば、歴史上の偉人に関するレポート課題が出されたとき、経歴や成果をまとめるだけではなく、時代背景やほかの偉人との人間関係を調査し、その人の本質まで見極め考察をすることもあるでしょう。

興味をもったできごとに対し少しでも疑問を抱いたら、徹底的に調べることを楽しめます。わからないことをそのままにするのではなく、自分が納得するまで知ろうとするのは探究心が強い人の長所です。

結果を出すために行動できる

探究心が強いと、物事を調べるという行動力も強い傾向があります。特に、興味をもった分野に対して結果を出すまでの努力を継続できるでしょう。

自ら学び、成長をする意欲が強いため、新しい分野のスキル習得にも積極的であり、誰かに指示されることなく自主的に勉強すると考えられます。

人事

探究心が強い人にとって、物事を調べて理解することを「努力・苦労」だと思わないのかもしれませんね。好きなことを突き詰められるのは、その人の大きな長所です!

企業が探究心がある人材を求める理由

探究心が特徴、長所である人材は、就活の選考で重視される傾向があります。その3つの理由を見ていきましょう。

プロフェッショナル人材の素質がある

探究心が強いとひとつの物事をとことん追及し、その分野に対して誰にも負けない知識や経験を得ようとする努力を惜しみません

特定の分野を突き詰めていけば、結果的に同僚や他社の同じ職種の人に負けない知識と経験を得られ、顧客からの信頼にもつながりやすいでしょう。

豊富な知識や経験を身につけたプロフェッショナルな人材はビジネスシーンで求められる機会が多く、人材として重宝される可能性が高くなります。

ほかの人が思いつかないアイデアを思いつくことがある

探究心が強い人は、新しいアイデアや解決策を見つけ出せる能力が高いことが特徴です。

この能力は、新製品や新サービスの元になるアイデア出しができたり、業務プロセスの改善などにつなげられたりするため、企業に革新的な物事を生み出す人材だと期待される可能性があります。

また、業務のなかで直面するさまざまな課題に対して、探究心の強さがある人ならではの解決策を見出すこともできるでしょう。

成長意欲・学習能力の高さがある

探究心が強い人は、人一倍学び成長する姿勢があります。企業にとって、社員が自己成長を重視し、自らスキルの向上に努めることは、組織全体の強化につながるでしょう。

さらに、探究心が強いという長所は、新しい情報に対してあまり抵抗がなく、素早く吸収する傾向もあります。変化が多い業種・職種の業務や企業においては、仕事に対して飽きることがなく、飛躍的に成長していくはずです。

自己PRで探究心をアピールするときのポイント

ES(エントリーシート)などの書類や面接で自己PRをするとき、自分の探究心の強さをアピールできます。探究心をテーマに自己PRを作成するときは、4つのポイントに注目してみましょう。

探究心を発揮した経験を具体的に伝える

「探究心がある」と伝えるだけでは、自己PRとして説得力が生まれにくいため、経験や行動などを交え具体的なエピソードを作成することが重要です。例えば、課題解決のために何をしたか、どんな方法で学習したかをアピールしてみてください。

これらのような経験・エピソードは、探究心を発揮した経験としてアピールできるでしょう。

  • アルバイトで商品について自主的に学び、知識を深めた
  • ゼミの研究に関連する参考文献を読み、知識を増やした
  • インターンシップで問題解決に取り組んだ

5W1Hを意識し自己PRを作成していくと、経験をより具体的に言語化し効果的なアピールができます。

5W1H

  • When:いつ
  • Where:どこで
  • Who:だれが
  • What:何を
  • Why:なぜ
  • How:どのように
人事

自己PRは文章から書き始めるよりも、まずは5W1Hの箇条書きをして経験のキーワードとなる単語を書き出していくと、作成しやすくなります。

成果や結果を強調する

探究心をアピールするときは、知識を得たことだけではなく、成果につながったことも伝えましょう。具体的にどんな成果を出したのか、何を達成したのかをわかりやすい言葉で強調すると、「最後までやり抜く力」「継続力」などもアピールできます。

例えば、これらのできごとは探求心の強さとしてエピソードを作成できるでしょう。

  • プロジェクトでアイデアを出しゼミ仲間や教授から感謝をされた
  • 研究レポートが表彰された
  • 課外活動で1位を獲得した

チームワークや協調性とのバランスを取る

探究心は、興味を抱くことに対して夢中になり、徹底的に調べることにつながりますが、チームワークが重要な職種や業務では、周囲への気配りも必要です。

探究心が強さを協調性のなさだと誤解されないよう、探究心とともにチームワークについても触れ、バランスよくアピールしていきましょう

物事の本質を見極めたエピソードに、仲間と協力したことや、協力のなかで得たことも加えて自己PRを作成してみてください。

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入社後の仕事と関連付けてアピールする

自己PRのテーマを探究心にするときは、入社後に業務でどう活かせるかもアピールすると効果的です。

企業側は「探究心という強みを入社後にどう活かすのか、どういう結果を残すのか」まで把握し、学生の将来をイメージしようとしています。

まずは、業界研究や企業研究なども行い、そのなかで企業が求める人物像に当てはまるよう探究心をアピールしていきましょう。

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自己PRで役立つ探究心の類語・言い換え表現

探究心をアピールする際、自分の強みをわかりやすく表現したり、より近いニュアンスに変更したりするために、別の言葉や似た言葉への言い換えも検討してみましょう。「探究心」と似た言葉は、こちらのとおりです。

「探究心」の
言い換え
詳細
行動力がある 考えたことを実行に移せる力
粘り強い 最後までやり通そうとする力
好奇心が強い

新しい物事を
積極的に知ろうとする力

忍耐力がある 困難な状況でも、
目標に向かって努力できる力
継続力がある 諦めずに最後まで続ける力
職人かたぎ 仕事に誇りをもち、
念入りに物事を行う力
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探究心をアピールする自己PRの例文

ここでは5つのテーマをもとに、探究心をアピールする自己PRの例文を紹介します。

学校での活動

講義や課外活動など、学校での活動をテーマにした自己PRの例文を紹介します。

例文

私の長所は、探究心です。
学校での授業において、特に興味をもって取り組んだのは「環境問題」です。例えば環境科学の講義では、地球温暖化の原因や影響だけでなく、地域ごとの具体的な環境課題や解決策にも深く関心を寄せました。
講義終了後は、大学図書館で独自に関連資料を収集し、休日は植樹などで自然を保護するボランティア活動に参加して、より知識を深めていきました。
実際に活動に参加した経験を通じて、単なる知識の習得に留まらず、問題を身近に感じて行動できるような強い探究心を、御社の業務でも発揮していきたいです。

ゼミ活動

学校でのゼミ活動のなかで探究心を発揮した、自己PRの例文を紹介します。

例文

私の長所は、強い探究心です。
大学のゼミでは「食品ロス」をテーマに、常に新しい知識やアイデアを追求する姿勢を育みました。
例えば、研究プロジェクトでは、単に与えられたテーマを掘り下げるだけでなく、関連する文献やデータを熟読し、より深い理解を求めました。
知識を蓄え、さまざまなことを経験していくだけではなく、そのなかで得たことをメンバーに共有することもゼミ活動のなかで意識していました。
メンバー全員で物事を調べ言語化し共有するなかで、異なる視点・アプローチを尊重し合いながら、より豊かな成果を生み出し、ゼミ対抗発表大会に挑むことができました。
探究心の強さだけではなく、協調性も自分の強みとなったことは、御社での業務でも活かせると思います。

部活・サークル

部活やサークル活動のなかで探究心を発揮した、自己PRの例文を紹介します。

例文

私の長所は、好きなことへの探究心です。
大学ではボードゲームサークルに所属していました。新しいゲームに出会うたびに、ルールや戦略を熟読し理解を深めていくことが、ボードゲームの楽しみです。
現在は、既存のゲームを楽しむだけではなく、サークルオリジナルのボードゲームを作成するよう提案し、制作が進んでいます。
自分自身の好きなことを深く追求したい気持ちから、新しいゲームに関するアイデアを積極的に提案し、これまでになかった新たなサークル活動ができています。
新たなアイデアを提案し、組織に刺激を与えられる点は、私の強みであり御社の業務で活かしていきたいです。

アルバイト

アルバイトで得た経験に探究心を交えた、自己PRの例文を紹介します。

例文

私の長所は、探究心です。

飲食店アルバイトを通じて、常に新しい料理やサービスに興味を持ち、探究してきました。

メニューのなかから特に注目されている料理の作り方や素材の由来について学び、お客様からのフィードバックを受けながら、よりよいサービスの提供に努めてきました。

また、アルバイト仲間や店長と協力し、効率的な作業手順を模索し、チーム全体の業務効率を向上させることにも取り組んでいます。その結果、店舗があるエリアのなかで、お客様満足度が最も高い店舗として表彰をされました。

探究心が結果につながった経験を活かして、お客様に満足いただける人材になれるよう、御社で努力したいと考えています。

ボランティア活動

ボランティア活動のなかで探究心を発揮した、自己PRの例文を紹介します。

例文

私の長所は、探究心があることです。
高齢者施設のボランティア活動を通じて、日常生活や悩みに深く関心を寄せ、理解を深めてきました。

高齢者とのコミュニケーションを通じて、個々のニーズや希望を探究し、よりよい支援方法を模索しました。ボランティアができることに限りはありますが、レクリエーションのなかで入所者がどんな反応をするか、前回の活動とはどんな違いを見せてくれたかなどを、自分なりに把握していきました。
予算や時間などが制限されることもあるなかで、日常生活の質を向上させる新しいアイデアを施設の職員に提案することも行いました。

その結果、私の提案したアイデアをもとにしたゲームが実際に施設で行われ、入所者や職員から高い評価を得ることができました。さらに、このことをきっかけに学生ボランティアが意見やアイデアを出すための時間を十分確保していただけるようになり、私以外の学生も積極的に意見を言い合える雰囲気もできてきました。
探究心を活かして、御社でも高齢者とその家族が幸せに感じて生活できるアイデアを出し、地域のより多くの人が笑顔になる業務を行っていきたいです。

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よくある質問

探究心とはどういう意味ですか?

物事の本質を見極めようとする気持ちや、深い知識を得たり原因を突き止めようとしたりする気持ちのことです。

詳しくは「探究心とは:物事の本質や原因を見極めようとする気持ち」で紹介しています。

探究心が強い人の長所は何ですか?

探究心が強い人の長所には、これらがあります。

・好奇心旺盛
・物事を本質まで掘り下げる
・結果を出すために行動できる

詳しくは「探究心が強い人の特徴と長所」で紹介しています。

探究心が強い人の短所は何ですか?

探究心の強さは長所ですが、シーンによっては短所になる可能性もあります。

例えば、納得できる答えを追い求めすぎるあまり行動が遅れることや、視野が狭くなることなどです。

しかし、短所をカバーすることを意識しながら行動すれば、さらに長所を伸ばすこともできるでしょう。

探究心の類語や言い換えは?

探究心の類語、言い換えの言葉はこちらのとおりです。

・行動力がある ・粘り強い
・好奇心が強い
・忍耐力がある
・継続力がある
・職人かたぎ

具体的な意味は「自己PRで役立つ探究心の類語・言い換え表現」で紹介しています。

探究心がある人が向いている仕事・適職は何ですか?

技術職、クリエイティブ職、営業職、コンサルタント、データアナリストなどが向いていると考えられます。

もちろんこれら以外の職種でも、探究心を活かすことは可能です。物事を深く突き詰めるという長所は、さまざまな職種において重要だといえるでしょう。

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