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就活で頻出!正しい敬語一覧|間違いやすい言葉遣いを確認しよう

就活_敬語_アイキャッチ

就活ではエントリーシートや面接、企業とのメールのやりとりなど、敬語を使う場面が多くあります。敬語は複雑であるため、使い慣れていないと間違いやすいものです。丁寧にしようと意識して使っていた言葉遣いが実は間違いだった……ということもあるでしょう。

そこで今回は、敬語の種類や使い方、就活で頻出する「正しい敬語」「間違いやすい言葉遣い」を詳しく紹介します。

人事

この機会に正しい敬語の使い方を覚えて、言葉遣いを見直していきましょう!

この記事でわかること

  • 敬語は大きく分けて「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類がある。
  • 相手の会社に対して、話し言葉では「御社」、書き言葉(メールや書類など)では「貴社」を使う。
  • 敬語を使うシーンにあわせて、クッション言葉を用いると、より丁寧な印象になる。

【就活】知っておきたい敬語の基本

就活で企業の担当者と話す際には、正しい敬語を使うことが重要です。まずは敬語の基本を押さえておきましょう。

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があり、それぞれ目的や使い方が異なります。

  1. 尊敬語:相手や第三者の動作・状態に使う(相手を高める敬語)
  2. 謙譲語:自分の動作・状態に使う(自分をへりくだる敬語)
  3. 丁寧語:言葉を丁寧にする(です・ます)

次の章で、詳しく解説します。

人事

特に「尊敬語」と「謙譲語」が混ざりやすいので注意しましょう!

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尊敬語

尊敬語は、相手や第三者の行為、ものごと、状態に対して、その人物を立てる言葉遣いです。目上の人や自分よりも上の立場の人の行為に対して使う言葉遣いであり、自分に対しては使わないことを覚えておきましょう。

人事

尊敬語では、自分より目上の人(企業の担当者など)が主語になることがポイントです。

✔︎ 言う→おっしゃる

例文

社長のおっしゃることに共感いたしました

✔︎ 行く、来る→いらっしゃる、お見えになる

例文

御社の〇〇様が大学の企業説明会にいらっしゃった際に〜

✔︎ する→なさる、される

例文

どのようなお仕事をなさるのですか

✔︎ 聞く→お聞きになる

例文

〇〇の件は、お聞きになりましたか

✔︎ 見る→ご覧になる

例文

メールは、ご覧になりましたか

謙譲語

謙譲語は、自分から相手または第三者への行為・ものごとについて、その向かう先の人物を立てて述べる言葉遣いです。自分や身内がする行動について、へりくだって伝えることで、相手への敬意を示します。

人事

尊敬語は相手が主語になることに対して、謙譲語は「自分」や「自分の身内(親族・友人など)」が主語になります。

✔︎言う→申し上げる

例文

先ほど申し上げたように

✔︎行く→伺う、参る

例文

3月4日(水)の午前10時に伺います

✔︎する→いたす、させていただく

例文

確認いたします。

✔︎聞く→伺う

例文

〇〇様からお話を伺った際に

✔︎見る→拝見する

例文

御社のWebサイトを拝見しました

丁寧語

丁寧語は、話や文章で相手に対して「です、ます調」で丁寧に述べることで、相手に敬意を示す言葉遣いです。

✔︎言う→言います

例文

そのとき、私は「◯◯」と言いました

✔︎する→します

例文

御社を志望します

尊敬語・謙譲語・丁寧語一覧

就活においてよく使う敬語をまとめました。就活の対策としてはもちろん、普段の言葉遣いでも意識して、使い慣れていきましょう。

基本尊敬語謙譲語丁寧語
言うおっしゃる申し上げる言います
見るご覧になる拝見する見ます
するなさるいたす
させていただく
します
行く、来るいらっしゃる
お見えになる
伺う
参る
行きます
来ます
聞くお聞きになる伺う
拝聴する
聞きます
知るお知りになる
ご存じ
存じる
存じ上げる
承知する
知っています
読むお読みになる拝読する読みます
持つお持ちになる
お持ちくださる
お持ちする持ちます
会うお会いになるお目にかかる会います
思うお思いになる存じる思います

【頻出】就活でよく使う敬語・言葉遣い

ここでは、企業説明会や面接で採用担当者と話すときや、最終面接で社長と話すときによく使う敬語のなかで、間違いやすい敬語を紹介します。

自分のことは「わたくし」「わたし」

就活だけでなく、ビジネスシーン、目上の人や初対面の人に会うときは、自分のことを「わたくし」「わたし」と呼ぶことがマナーです。

好ましくない言葉遣いの例

  • 自分
  • うち
  • あたし

相手の会社は「御社(話し言葉)」「貴社(書き言葉)」

相手の会社について述べる際に、エントリーシートや書類選考(履歴書)、メールなどは「貴社」、面接で話すときは「御社」を使います。書くときと話すときで表現が異なることを押さえておきましょう。

例文

  • (面接の場合)御社を志望した理由は〜
  • (書類・メールの場合)貴社を志望した理由は〜
人事

銀行の場合は「御行」「貴行」になるなど、業界・組織によって敬称が変わる場合があります。

同意を示すときは「承知いたしました」「かしこまりました」

相手の話に対して同意を示すときには「承知いたしました」や「かしこまりました」を使います。「了解」は目上の人に使用してはいけないというビジネスマナーが一般化しているため、避けたほうがよいでしょう。

わかりました、了解しました

承知いたしました、かしこまりました

「なので」ではなく「ですので」

「なので」は口頭表現であるうえ敬語表現ではないため、就活やビジネスの場面では避けたい言葉遣いです。履歴書やエントリーシート、面接で話すときは「ですので」や「ですから」を使うと丁寧な表現になります。

会議中なので、少々お待ちください

会議中ですので、少々お待ちください

「だから」も同様の理由で、避けたほうがよい言葉遣いです。丁寧な表現として「ですから」を使用すると、丁寧な印象になります。

明日は雨だから、足元にお気をつけてお越しください。

明日は雨ですから、足元にお気をつけてお越しください。

就活でよく使う敬語・言葉遣い一覧

ここでは、就活において使う頻度の多い言葉遣いのなかで、間違いやすい敬語を紹介します。

NGOK
いいですか
大丈夫ですか
よろしいですか
わかりません
知りません
存じ上げません
ちょっと待ってください少々お待ちください
すみません
申し訳ありません
申し訳ございません
すごく非常に、大変
さっき先ほど
わたし的には〜わたくしとしましては〜
大丈夫です(断る)結構です
頑張ります努力いたします
大丈夫です問題ありません
差し支えありません
うれしいです
助かります
幸いです
光栄です
うれしく思います
思います存じます
思われます

間違いやすい敬語

「普段使っていた敬語が、実は間違った言葉遣いだった」というケースも少なくありません。ここでは、勘違いしやすい敬語として以下の3点を解説します。

人事

この機会に正しい使い方を覚えましょう!

二重敬語

二重敬語とは、一つの語について敬語が重複したり、過剰な敬語表現になったりすることであり、誤った敬語の使い方です。

例えば、尊敬語である「おっしゃる」に対して、尊敬語の「られる」をさらにあわせて「おっしゃられる」とするなど、同じ種類の敬語を二重で使用している場合、二重敬語にあたります。

間違いやすい二重敬語の例を見てみましょう。

NGOK
社長のおっしゃられることに共感しました。社長のおっしゃることに共感いたしました。
◯日の◯時にお伺いさせていただきます◯日の◯時に伺います
〜についてお話になられました〜について話されました
資料はございますでしょうか資料はございますか
◯◯社長様はいらっしゃいますか。◯◯社長はいらっしゃいますか。
人事

「社長様」のように、「役職」に「様」をつけることも二重敬語にあたります。

させていただくの多用

敬語を意識するあまり「させていただく」を多用してしまうケースが見られます。丁寧な言葉遣いですが、話のなかで多用しすぎると、違和感のある言葉遣いとなっているかもしれません。

本来、「させていただく」は次の条件を満たす自分の行為に対して使う言葉です。

  1. 相手側または第三者の許可を受けて行う
  2. そのことで自分が恩恵を受ける

例えば、以下の場合は条件を満たしておらず、冗長な印象を与える可能性があります。

大学では◯◯の研究をさせていただいています

大学では◯◯の研究をしています

「拝見」のようにすでに謙譲語の役割を持つ言葉と「させていただく」を併用すると、二重敬語にあたります。誤りやすい表現なので注意しましょう。

拝見させていただきます

拝見します

人事

正しい使い方としては「スケジュールを変更させていただく」などがあります。

若者言葉

若者言葉は、普段の生活で使っていると、意識せずつい口にしてしまう可能性があります。特に、面接で想定していない質問をされたときや、企業説明会などで社員の方とラフに話すときは注意が必要です。

就活やビジネスの場においては適さない言葉遣いなので、うっかり口にしないように気をつけましょう。

若者言葉の例

  • ていうか
  • みたいな
  • めっちゃ
  • すごい
  • やばい
  • 何気に
  • ぶっちゃけ
  • とりあえず

バイト敬語

バイトの接客現場で使われる敬語のなかには「バイト敬語」と呼ばれる独特の言葉遣いがあります。バイト敬語はビジネスシーンの敬語には適さない場合があるため、間違った認識をしていないか以下を参考にしてみましょう。

NGOK
こちらが履歴書になりますこちらが履歴書です
〇〇でよろしかったでしょうか〇〇でよろしいでしょうか
ご苦労様です。お疲れ様です。
すみません申し訳ございません
資料のほうはご覧になりましたか。資料ご覧になりましたか。
人事

「バイト先で使っているから(マニュアルにあるから)正しい」と思わずに、就活においてはビジネスマナーに適した正しい敬語を使いましょう!」

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就活・ビジネスシーンに役立つクッション言葉

クッション言葉とは、直接的な表現を避けてやわらかく伝えるための言葉です。敬語を使うシーンにあわせてクッション言葉を添えると、より丁寧な印象を与えます。

就活で頻出するクッション言葉を見ていきましょう。

お願いするとき

  • 大変恐縮ですが
  • 恐れ入りますが
  • よろしければ
  • お手数をおかけしますが
  • 忙しいところ申し訳ございませんが

断るとき

  • 大変恐縮ですが
  • 心苦しいのですが
  • せっかくですが
  • 申し上げにくいのですが
  • 誠に残念ですが

尋ねるとき

  • 差し支えなければ
  • ご迷惑でなければ

人事

クッション言葉は、会話だけでなく、メールでのやりとりにも役立ちます!

就活のメールで気をつけたい敬語

就活では企業とメールでやりとりする機会があります。メールにおいても、正しい敬語を使うことが大切です。

ビジネスメールの一般的な構成は以下の通りです。

ビジネスメールの構成

  • 宛先
  • 件名
  • 宛名
  • 挨拶
  • 本文
  • 締めの言葉
  • 署名

面接の日程調整を行うシーンを想定したメールの例文を見てみましょう。

メール例文

【宛先】
【件名】(※返信のときは、企業から送られたメールの件名を変更しない)

◯◯株式会社 人事部 ◯◯××様

お世話になります。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。

面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
ご掲示いただいた候補日より、下記に希望日時を記載いたします。

1:◯月◯日 ◯時~✕時
2:◯月◯日 ◯時~✕時
3:◯月◯日 ◯時~✕時

お忙しいところ恐れ入りますが、
ご調整のほど、何卒よろしくお願いいたします。

青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000

人事

メールでは「御社」ではなく「貴社」を使う点にも気をつけましょう。

企業とのメールのやりとりについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

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就活の電話で気をつけたい敬語

企業に電話をかけるときや、企業からの電話に出るときは、クッション言葉を使用しつつ、結論から先に言う意識が大切です。

電話をかけるときに使う敬語の例

  • 「お忙しいところ恐れ入ります。◯◯学校の△△と申します」
  • 「折り返しご連絡をいたしました。◯◯課の△△様はいらっしゃいますか」
  • 「お手数をおかけしますが、◯◯課の△△様にお取次ぎ願えますか」

電話に出るときは、第一声に「もしもし」と言わず、まず「はい、◯◯です」と名乗ります。電話を取るのに手間取ってしまった場合は、「お待たせいたしました」と添えるとより丁寧になります。

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「いらっしゃいますでしょうか」や「おられますでしょうか」は二重敬語にあたるので注意しましょう!

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よくある質問

面接で質問内容がわからず聞き返すときは、どんな敬語を使えばいいですか?

「もう一度おっしゃっていだだけますか」「もう一度質問内容を教えていただけますか」などと伝えましょう。「恐れ入りますが」「大変恐縮ですが」といったクッション言葉を使うとより丁寧になります。

「わかりました」と伝えたいとき、どんな敬語を使えばいいですか?

相手の意見に対して同意を示すときは「承知いたしました」や「かしこまりました」が適しています。「了解」は目上の人に対しては適さないので注意しましょう。

提示された面接の日程で都合が合わないとき、どう回答すればいいですか?

クッション言葉を用いて、丁寧に伝えることがポイントです。「大変申し訳ございませんが、その日は予定が入っております」と伝えましょう。

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