就活の面接対策で、企業研究やエントリーシートの見直し、想定される質問の回答の準備をしていても、対策が充分であるか不安に感じる学生は少なくありません。特に、初めての面接では、企業側の視点を理解しておくことも大切です。
今回は、面接を控える学生に向けて、企業側の視点や面接当日の流れ、想定される質問と回答例などを紹介します。これまでの面接対策を振り返り、抜けているポイントがないかを確認していきましょう。
この記事でわかること
- 面接で注視されるポイントは企業や選考段階によって異なる
- 面接の回答を面接官にわかりやすく伝えるためには、簡潔にまとめて結論から話すことが大切
- 面接の準備は早めに行い、前日に再度、抜け・漏れがないかを確認する
就活で面接が行われる目的
企業によって面接で注視するポイントはさまざまです。株式会社マイナビによる調査「2022年卒 企業新卒採用予定調査」の面接時に特に注視するところに関するアンケート結果を見てみましょう。
画像引用:マイナビ 2022年卒 企業新卒採用予定調査
※調査期間:2021年2月1日~2月20日
※回答者数:2,142名
「明るさ・笑顔・人当たりのよさ」が最も多く、次いで「素直さや伸びしろ等の成長可能性」、ほぼ同率で「入社したいという熱意」であるとわかります。具体的に何をどのように見られているかを解説します。
入社意欲・志望度を確かめるため
採用担当者は、学生が企業研究や業界研究などを通して、きちんと準備・対策をしたうえで志望しているかを確かめています。質問に対する回答や話し方では「入社する意志の強さ」を判断していると考えられるでしょう。
例えば志望動機を答える際には、どの企業にも当てはまるような抽象的な内容でなく「なぜこの業界・企業がいいのか」が伝わるように具体的なものを心がけてみてください。
自社とマッチするかを確かめるため
入社後に自社と学生との間にミスマッチが起こると、早期離職につながる可能性があるため、採用担当者は慎重に判断します。企業側にとっては入社から退職までの人件費や新入社員研修・教育など、さまざまなコストがかかり、学生にとっては心身的に大きな負担がかかることが考えられるためです。
「入社後に何をして将来どうなりたいのか」「どんな働き方を理想とするか」など、学生の志向性を確認できる質問を通して、自社との価値観が合っているか、仕事への意欲があるのかなどを判断します。
本人のマナーや人柄を確かめるため
採用担当者は、社会人としてのマナーに対する意識や学生の人柄かも確かめるために、面接のなかで以下のような点を見ています。
面接で気をつけたいポイント
- 身だしなみ
- 立ち振る舞い
- 服装
- 挨拶
- 言葉遣い
面接時に気をつけるマナーについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
選考段階によって学生を見る視点が違う
企業によりますが、一次面接〜最終面接の各選考段階では、企業側が学生を見る視点が異なります。おもに以下のような点が重視されています。
一次面接 | ビジネスパーソンに必要な 基礎的能力があるか |
二次面接 | 自社に求める人物像に 合っているか |
三次面接 | ・入社の意欲や企業と学生の マッチ度が高いか ・長期的に活躍できるか |
一次面接では、応募者をある程度の人数に絞り込む目的で実施することが多いです。コミュニケーション力やマナーなど、社会人に必要な基礎的な能力があるかが見られます。
二次面接では、学生の性格や能力、価値観を把握し、自社に求める人物像に合っているかを見極めることが多いです。最終面接では、入社の意欲やマッチ度などを見て、採用するかどうかの最終判断を行います。
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面接当日の流れ
面接当日の流れは次のようなパターンが基本です。
- 受付
- 待機
- 入室
- 面接
- 退室
面接は会場に入るときから始まっています。見られている意識を持ち、身だしなみを整えた状態で会場に入りましょう。待機室で面接を待っているときや、面接後に会場内を移動しているときなども面接の一環です。最後まで気を緩めることなく、失礼のない振る舞いを心がけましょう。
以下の記事では、面接当日の流れに沿って気をつけたいマナーを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください
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【要対策】就活の面接でよく聞かれる質問10選
就活の面接で聞かれることの多い質問と受け答えの例文を紹介します。
- 「自己紹介をしてください」
- 「自己PRをお願いします」
- 「志望動機を教えてください」
- 「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)を教えてください」
- 「自分の長所・短所を教えてください」
- 「就職後の理想の働き方を教えてください」
- 「趣味や特技を教えてください」
- 「最近の気になるニュースを教えてください」
- 「他者の選考状況を教えてください」
- 【逆質問】「何か質問はありますか」
自己紹介をしてください
個人面接、集団面接問わず、面接は自己紹介から始まることが多いでしょう。自己紹介で伝える基本的な項目と回答例を紹介します。
自己紹介で伝えること
- 学校名・学部名・学科
- 氏名(フルネーム)
- 学生時代に取り組んだこと
- 趣味・特技など
- 挨拶
自己紹介の回答例
◯◯大学△△学部××学科4年、(氏名)と申します。
大学ではダンスサークルに所属して、約10名のチームメンバーと、多くの人の前でパフォーマンスを披露していました。
イベントを通じて地域の方々との交流を深めたり、イベントの企画・運営をサポートしたりと、ダンステクニック以外も経験しました。 本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
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面接での自己紹介のコツと例文|目的を知って就活を進めよう!
面接で自己紹介をする目的には、人柄を掴む、緊張をほぐすなど採用担当者によりさまざまです。自己紹介の際に、アピールしたい気持ちや焦りから「自己PR」をしてしまう方がいます。自己紹介では、学校名と氏名、短くまとめてガクチカを使えるなど、簡潔に伝えましょう。
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自己PRをお願いします
自己PRは自分の強みや能力を伝え、入社に対する意欲をアピールするものです。企業は志望者の自己PR内容が自社の仕事に適しているかを確かめます。企業が求める人材を把握したうえで、自分の強みやこれまでの経験をアピールし、企業に貢献できる趣旨を伝えましょう。
自己PRの回答例
私の強みは集団行動においてリーダーシップを発揮し、周りを巻き込んで結果を残せる能力があるところです。
大学ではサークル長としてダンスサークルの運営に携わっていました。運営に携わる前は、メンバー同士で意見が対立したり、モチベーションに差があったりすることで、サークルとしてまとまりのない状況でした。サークル長になってからは、積極的に声かけをして、それぞれが楽しんで練習できる環境を作ることを心掛けました。
徐々にメンバーの仲も深まり、一丸となって練習に励んだことで、これまで入賞したことがなかったコンクールで優勝することができました。
自己PRは、アピールするポイントを1つに絞ることが大切です。思いつくままにすべて伝えようとすると、話が長くなる原因にもなるので注意しましょう。
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【例文つき】自己PRの書き方|4ステップで差がつく文章を作ろう!
自己PRでは、企業が求める人物像を把握したうえで「その強みを企業でどう活かせるか」まで伝えることが重要です。この記事では、自己PRの考え方と書き方を詳しく解説します。アピールポイント別の例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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志望動機を教えてください
志望動機は、その企業に入社したいと思ったきっかけや、入社後にどんな仕事をして何を成し遂げたいのかを確認する目的で聞かれます。事前に提出したエントリーシートの志望動機よりも、さらに踏み込んだ内容が答えられるように意識して考えてみましょう。
業界研究や企業研究を振り返り、その企業の理念や取り組みにマッチする志望動機を考えると、具体性や信憑性が上がります。
志望動機の回答例
私はITを通じて人々の生活を豊かにし、多くの人の生活を便利にしたいと考えています。
私は高校生まで高知県で育ち、大学入学と同時に上京しました。都会では生活の身近なところにIT技術が活用されていることもあり、都会の利便性の高さITを改めて体感しました。特に驚いたのが「スマートフォンひとつで傘を借りられる」という御社のサービスです。
東京で当たり前のように使われているそれらの技術を私の田舎でも使えないかと思いました。私はこれまでの生活で感じた不便さを活かして、多くの人の共感を得て、人々の生活をより豊かにしていきたいと考えています。
学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)を教えてください
ガクチカに関する質問では、ゼミやサークルを含めた学校生活をはじめ、アルバイトやボランティアで得たことや困難を乗り越えた経験などを答えます。現時点から近いエピソードのほうが、人となりが伝わりやすいのでおすすめです。
「どのように力を入れたのか」「どう工夫・努力をしたか」を具体的に伝えると、アピールにつながりやすいでしょう。
ガクチカの回答例
私は、大学1年生から続けているカフェのアルバイトで、売上や集客アップに力を入れてきました。
働いている店舗の周辺に別のカフェチェーン店がオープンしたことで、売上が伸び悩む時期がありました。安さや料理を提供する速さは、チェーン店には敵いません。しかし、挽きたてのコーヒーの美味しさや、料理の味、店内の雰囲気は、チェーン店には負けない強みだと感じていました。
そこで、ほかのスタッフや店長と協力をしながら、SNSをスタートしました。SNSを見て来店した方にサービスデザートを提供するアイデアを提案し、採用していただいたこともあります。さらに、メニューを見直し、SNSでシェアしてもらいやすいよう見た目を改善していきました。SNS開始以降、少しずつフォロワーが増え、前年の平均から1.2倍もの売上を達成しました。
このように、同じ店舗で働く仲間と協力をして売上を上げるためのさまざまな施策を考え、結果が出たことは大きな喜びです。この経験を通じて、目標を達成するための施策を考え提案する大切さを学べました。
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自分の長所・短所を教えてください
長所や短所の質問は、自己分析ができているか、企業に適性があるかを判断する目的で聞かれます。長所、短所は1つずつ、簡潔に伝えるよう準備しておきましょう。
ガクチカの回答例
私の長所は協調性があるところです。
私は大学2年のときに3カ月間フィリピンの国際ボランティアに参加しました。言葉の壁や価値観の違いはありましたが、持ち前の協調性を活かして、一体感を持って活動できる空気作りを心掛けました。
短所は、周りに気を遣いすぎるあまりに、自分の意見を言わない傾向があることです。今後は、きちんと自分の意見を主張するべきことを意識したいと思っています。
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就職後の理想の働き方を教えてください
就職後の理想の働き方は、どう成長していきたいか、どのようなキャリアプランを描いているかを知るための質問です。企業側は、理想の働き方を聞くことで「企業を理解しているか」「本人の理想の働き方が自社で叶えられるか」を判断しています。
理想の働き方の回答例
私の理想の働き方は、スキルを身につけてリモートワークで対応できる、場所を問わない働き方です。ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができると、より長く働き続けられると考えています。
リモートワークを取り入れている企業は多くありますが、そのなかにはコミュニケーションの取り方や業務の進め方など、さまざまな課題があると見受けられます。しかし御社では、社員の方々がそれぞれ別の場所にいながらも、◯◯という素晴らしいシステムを作りあげていることを知りに感銘を受けました。
御社の社員の方々のように、リモートであってもしっかりと成果を出せる人材を目指したいと思います。
趣味や特技を教えてください
趣味や特技は、応募者の人柄を知ることや、堅い雰囲気の場を和ますことを目的として質問する場合があります。言葉遣いや話し方を意識したうえで「結論(趣味・特技)」「いつからやっているのか」「どの程度熱中しているのか」を伝えましょう。
趣味や特技の回答例
私の趣味は野球です。小学校入学と同時に少年野球を始めて、大学に入ってからも続けています。毎日練習をしていても飽きることなく、練習が休みの日も素振りやキャッチボールをすることがあります。
自己紹介で趣味や特技について伝えていた場合は、その内容に対して深掘りの質問がある場合もあります。深掘りされたときの回答も考えておくとよいでしょう。
最近の気になるニュースを教えてください
最近のニュースに関する質問は、日ごろから情報収集をしているのか、理解力や自分なりの考えをもっているかを判断するために聞かれることがあります。面接官によっては、社会に関する問題意識や考え方を知るために質問する場合もあるでしょう。
日頃からニュースや新聞を見て、話題に対する自分なりの考えを発する練習をしておくと、スムーズに答えやすくなります。
最近気になったニュースの回答例
私が最近気になっているニュースは、御社の海外事業進出に関してです。海外にまで事業を拡大するには、人材確保をはじめとするさまざまな企業努力があったのではと考えています。私は大学2年のときに3カ月留学したことをきっかけに、海外事業に関する業務にも携わりたいと思うようになりました。帰国後からビジネス英語を学ぶことに励んでいます。
このように、ただニュースの内容だけを伝えるだけでなく、自分の考えや感じたことも伝えることがポイントです。ニュースを選ぶ際は、政治や宗教に関する話題は避けるようにしましょう。
他社の選考状況を教えてください
他社の選考状況に関する質問は、自社の志望度を知るために聞かれることがあります。嘘をつく必要はありませんが、志望する企業に対する入社意思・熱意を伝えるのがポイントです。入社後の具体的な目標を伝えたうえで、実際に選考を進めている企業をについて説明すると、目標と選考状況がわかりやすく伝わります。
他社の選考状況の回答例
私は現在、ITベンチャー企業を中心に就職活動を進めています。成長産業を中心に、御社を含め4社の選考を受けている状況です。1社が最終面接まで進んでおり、2社が二次選考を控えています。
「なぜその企業を選んだのか」を伝えるときは、志望動機の内容と一貫性を持たせるようにしましょう。
【逆質問】何か質問はありますか
面接の最後に「何か質問はありますか」と面接官から質問されることがあります。このような逆質問は、「志望度」や「自分の魅力」をその面接内でアピールできる最後のチャンスになるでしょう。逆質問の例と避けたほうがよい例も紹介します。
逆質問の例
- 入社後に役立つ資格があれば教えてください
- 御社で働くうえで覚悟しておくべきことはなんですか
- ○○事業は海外展開を進める動きがあるというニュースを拝見しました。御社も今後は海外展開を予定されていますか
- ○○様が御社に入社しようと思った決め手はなんですか
避けたほうがよい例
- Webサイトなどを見ればわかる質問
- 福利厚生や待遇に関する質問
- 後ろ向きな内容の質問
- 面接官の業務範囲外の質問
- 「ありません」と答える
企業のWebサイトなどでわかる内容を質問することは企業研究不足と捉えられてしまう可能性があります。逆質問では、自ら学ぶ姿勢をアピールできる質問や、企業研究をしたことが伝わる質問がおすすめです。どの企業でも通用する質問だけでなく、面接を受ける企業に合わせた質問を加えると、入社意思がより伝わるでしょう。
面接の回答で気をつけたいポイント
面接の回答は、以下の点に気をつけて答えましょう。
- 結論ファーストで簡潔に話す
- 事前に提出したエントリーシートの内容と相違がないようにする
- エントリーシートより詳しい内容を伝える
- 話す内容だけでなく「話し方」も重視する
結論ファーストで簡潔に話す
最初に結論を話すことで、これから何を伝えようとしているのかを明確にできます。詳しくアピールしようとしてまとまりがなく長く話してしまうと、アピールポイントがかえってわからなくなりがちです。伝えるべき内容をできるだけ簡潔にまとめて、まずは結論を話すことを心がけましょう。
簡潔にまとめるポイント
- 一文が長くなりすぎないようにする
- 複数の事柄を述べる場合は最初に「◯つあります」と示す
- 接続詞や修飾語を入れすぎない
「〜なので」「〜ですが」などの接続詞でつなぎすぎるのも話がわかりにくくなるポイントです。一文が長くなっていると思ったら「です」「ます」などで区切るように意識してみましょう。
事前に提出したエントリーシートの内容と相違がないようにする
面接官は、エントリーシートや履歴書は事前に確認し、面接の回答と整合性があるかもチェックしています。エントリーシートや履歴書にある内容と大きく異なる回答をすると、信頼性が下がってしまうかもしれません。面接に向けてエントリーシートの内容を見返したうえで、一貫性のある回答を心がけましょう。
エントリーシートより詳しい内容を伝える
面接官は、エントリーシートや履歴書に書かれている内容をもっと深く掘り下げるために、エントリーシートや履歴書の内容と同じ質問をすることがあります。深掘りされることを想定し、あらかじめ質問を予想しておくと安心です。
話す内容だけでなく「話し方」も重視する
面接対策では「話す内容」ばかりを重視してしまうかもしれませんが、面接官は、目線の動きや立ち振る舞い、話し方についてもよく見ています。話す内容だけでなく、話し方まで工夫することで、熱意や意欲が伝わりやすくなります。
話し方のポイント
- 話の内容に適した声のトーン・表情を意識する
- 面接官の目を見て話す
- ゆっくり大きな声で話す
- 背筋を伸ばして座る
面接前日までに行う準備
面接準備は、受け答えを考えるだけではなく、持ち物やスーツ、会場までのアクセスを調べておくなどさまざまです。
ここでは、面接前日までに準備しておきたいことを紹介します。できるだけ早めに準備をして、前日に改めて抜け・漏れがないか確認しておきましょう。
面接の日時や会場の確認
面接の日時や会場の場所を改めて確認し、当日どんなルートで面接の会場まで行くかを決めておきましょう。面接の受付は、早くても10分前がよいでしょう。30分前のように早すぎる受付は、面接官や会場準備の都合を狂わせてしまう可能性があるため、好ましくありません。
当日は悪天候や突発的な事故などによって公共交通機関に遅延が生じる可能性があります。予測不能な事態に遭遇した場合でも面接時間に間に合うよう、移動時間は余裕をもって確保しておきましょう。
持ち物・提出物の確認
持ち物は、企業からの案内に従いましょう。必須の持ち物に加えて、あると好ましいもの、トラブルにも対応できるものを紹介します。
必須の持ち物
- スマートフォン
- 現金・交通系IC・クレジットカード
- エントリーシートや履歴書
- 筆記用具
- メモ帳
- 印鑑
- ハンカチ・ティッシュ
- 腕時計
- リクルートバッグ
あると便利な物
- 折りたたみ傘
- 企業案内の資料や企業研究をまとめたノート
- 面接会場までの地図
- モバイルバッテリー
- メイク道具
- 手鏡
- 予備のストッキング
- 整髪料やヘアブラシ
- 口臭ケアアイテム
- 予備のコンタクトレンズ
- 薬
大きい荷物を入れていたり、荷物を詰め込みすぎていたりして、カバンからはみ出していると、だらしなく見えてしまうかもしれません。あると便利なメイク道具やヘアセットに必要なアイテムなどは、できるだけコンパクトにまとめることがおすすめです。
面接本番で必要ないものは、サブバッグに入れて近くのコインロッカーに預ける、または小さめのサブバッグを持参するのもよいでしょう。
スーツなど当日の服装・身だしなみの確認
スーツなどを当日着たときに不備を見つけて慌てることがないように、前日までに確認することが大切です。面接当日の服装を事前に着用してみて、全身の身だしなみチェックをしておきましょう。
服装・身だしなみのチェックポイント
- ジャケット、パンツ、スカート、シャツなどの衣服にシワがないか
- 靴下やストッキングに穴が空いていないか
- 襟、袖、裾が汚れていないか
- クリーニングに出したあとのタグが付いていないか
- シューズに汚れはついていないか
身だしなみは、正面だけでなく後ろ姿も他人から見られます。電車で長時間座っていると、服装にシワができる可能性もあるため、背中に体重をかけすぎない、ジャケットは脱いでおくなどの対策をしておきましょう。
また、遠方で面接を受けるため泊まりがけのときは、キャリーバッグやスーツケースにスーツを入れて持ち運びます。そのときは、スーツを折りたたむ箇所を極力少なくする、納めるときと同じ箇所で折り畳むなど、シワがつかないようにしましょう。スーツを入れるガーメントバッグを用意するのもいいかもしれません。
宿泊先へ到着したら、キャリーバッグからスーツを出しておいて、シワやシミなどの不備がないかを早めに確認しておくと安心です。
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企業情報の再確認
就活で複数の企業を同時並行で選考を受けていると、それぞれの企業の情報が頭から抜けてしまったり、ほかの企業と情報が混ざってしまったりするかもしれません。面接の前日に、あらためてWebサイトなどで企業の情報を確認しておくと安心です。
業界のトレンドやニュース、企業の最近の事業について把握しておくと、面接の場で話題に出てきても焦らずに対応できるでしょう。
よくある質問
Q1. 面接にはどんな種類がありますか?
A1. 就活の面接は、おもに以下4つの形式で行われます。
- グループディスカッション形式
- プレゼンテーション形式
- 集団面接
- 個人面接
選考の過程でこれら全ての形式を行う場合もあれば、個人面接と集団面接のみの場合もあるなど、企業によって異なります。
Q2. 面接後はお礼メールを送るべきですか?
A2. 面接後のお礼メールは必須ではないですが、面接担当者への感謝の気持ち、志望度の高さを伝えるのに有効です。送る場合は当日中、あるいは翌日までであれば、面接担当者の印象に残りやすいでしょう。お礼メールの詳しい書き方についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
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【就活】メールの基本マナーとすぐ書ける例文集【新卒】
面接や会社説明会のお礼や辞退、質問など、就活において企業にメールを送るタイミングは多数あります。メールはただ送ればよいわけではなく、誤字脱字がないこと、簡潔な内容にすることなどコツが必要です。
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Q3. 万が一、面接の開始時刻に遅れそうなときはどう対応すればよいですか?
A3. 万が一面接に遅れてしまう場合に備えて、あらかじめスマートフォンに緊急連絡先を登録しておきましょう。
遅れることがわかった時点で、企業に電話をして遅刻をする旨を伝えます。もし電車やバスの中で電話ができないときは、メールで電話ができない旨と、後ほど電話をかける旨と伝えましょう。
Q4.当日面接を欠席するときはどう対応すればよいですか?
A4. 何らかの理由で当日欠席する場合は、少しでも早く電話で連絡することが重要です。まずは、面接へ行けない事実を謝罪して理由を伝えます。
当日の欠席連絡をメールにすると、担当者が見ないまま面接時間になる可能性があります。深夜や早朝に欠席を決めたときも、翌日の営業時間内に電話をしましょう。
Q5.オンライン面接で気をつけるべきポイントはありますか?
A5. オンライン面接の場合も、基本的には対面面接と変わりません。画面上では、顔や表情が見にくく、声が聞き取りにくくなる可能性があるので、顔が見えやすい髪型やゆっくり・はっきりした話し方を心がけましょう。
オンライン面接で事前に準備すること
- 通信環境:回線が安定した場所
- 背景:白い背景。洗濯物などの私物が映らないようにする
- 照明:逆光による黒つぶれ、明るすぎる照明による白飛びに注意する
- 使用するツールの仕様:カメラの位置やマイクの性能を確認する